4月17日月曜日。イースターの日曜が明けたとはいえ、この月曜もギリシャではイースター・マンデーとして祝日です。なのでまだ油断はできませんが、主要な観光施設はオープンしているはず。この日に観るべきものは一観れるだけ観ておこうと、張り切って朝食会場へ向かいます。
うん、また食べ過ぎちゃいました。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(ユーロ)=147円で記載しています。
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ギリシャ観光の大看板アクロポリスです!
途中のvodafone ショップに寄るために歩いて向かったけどやはり今日もお休み。しっかり4連休取ってるっぽいですね。10時にアクロポリスに到着しましてみると、
おお、凄い行列。
みんな考えることは同じですね。昨日観光できなかったから、今日は何はさておき大看板のアクロポリスを攻略しようという訳です。しかし真面目に並ぶのもバカらしい。何故ならネットでチケットを買えるからです。一応行列に並びながら、コチラの公式サイトでポチポチと…。
買えた!
メールでこれが送られて来て、スマホで見せでQRコードをスキャンして貰えればOK。今回買ったのはアクロポリスの他に6つの施設に入れる混合チケット。5日間有効で30€(4410円)です。アクロポリス単体なら20€ですが、他に2つ入れば元が取れるのでオトクなのです。
さあ、行列から外れて悠々と入場いたしましょう(優越感)
中に入ると広場のようになっていて、向こうの高い所がアクロポリスですね。そこに行くまでもアチコチに遺跡が配置されていて、
おっギリシャっぽい。
と最初は高めのテンションのままに反応していたのですが、そこら中でガイド中心に集まる団体様。とても通りづらく、よくよく見てると遺跡自体も、
なんか実はショボくない?
上の写真はたぶんディオニューソス劇場ですが、なんかもうガッカリ感マシマシ。
こちらはイロド・アティコス音楽堂。一気に見応えが増して来ましたが、実は写真に映らないよう工夫してるだけで、実際は手前に邪魔な建物とか照明があって、
若干情緒に欠けます(うーむ)
高かったテンションが急落してきた所で雨まで降り出す始末。
けっこうな本降りになって来て、傘をさす人濡れそぼる人。依然として人は多いままで、パルテノン神殿に向かう登り坂は押すな押すなの大混雑。
朝のJR総武線各駅か、歳末のアメ横か。
やっと登り切って人混みを抜けると、そこには雨に煙るパルテノン神殿が荘厳なお姿が…
って改修中かい!!
仏の顔も三度まで。よーしわかった、そろそろハッキリさせようじゃないですか。アテネが俺のこと嫌いか、俺がアテネを嫌いかどっちだという話ですよ。心の中でモロ肌脱いで啖呵を切った所で
いや待て、ちょっとタンマです。
作業用の足場を組んでるのは手前だけ。もしかしたら向こうから見たらオッケーかもじゃないですか。と回り込んで見てみると、
うーん微妙。
ちょっと見えちゃってるねー。でもよくよく見るとですね、これはもしかして
クレーンが保護色!!
「ごめんごめん、せめて目立たないようにするからね」そういう声が聞こえるようです。「いやこれは申し訳ない、こちらも少々無作法でした」と心の中でひとり芝居が完結すると、
和解を祝福する様に雨が止んで少しの晴れ間が顔を覗かせます。広いパルテノン神殿に出て、ラッシュのような人混みもどこへやら。
奥の方ではアテネの町をぐるりと展望できたりして、なかなか悪くないじゃないですか。
これはパルテノン神殿の横にあるエレクティオン。
6体の乙女の柱が印象的ですし、改修中じゃないってだけでプラス50点差し上げましょう。うん、なんだか落ち着いて来ましたよ。
雨上がりにいそいそと毛繕いする猫を見て完全に冷静さを取り戻しました。
なんかアテネ来て感情の起伏がおかしい。
宿泊エリアの世紀末都市の影響ですかね。毎日奇声を耳にしてるからかも。
登って来た道を戻ろうと進むと、向こう側は完全に晴れ。うんうんそうだね、人生悪いことばかりじゃないよね。
来た時は傘と人の頭でよく見えなかったけれど、これがたぶんアテネ・ニケ神殿。さて坂を降りて帰ろうとした時に、右前方に人が登ってる岩があるのが目に入りました。
おお、ここに登れるのですね。あとで調べたらここはアレオパゴスという岩の丘。
ここからならアクロポリスの門もアテネの町も一望です。
広くてゴミゴミしてないし、座ってのんびりもできたりと良い場所です。
少しここで休憩して、次のスポットへ行ってみましょう。
※パルテノン神殿はじめアクロポリスへはここ↓から入りました。
ローマン・アゴラも見ておきましょう。
せっかく混合チケットを買ったので、近くにあるローマン・アゴラも見ていきましょう。
裏道のような狭い路地を抜けていくと
ここです。今にも崩れそうな門が迎えてくれます。
アゴラというのは広場を指すギリシャ語で、人が集まる場であり市場機能を持ち、民会が開かれる場所でもあったそう。これはギリシャ時代からのアゴラが手狭になって、ローマ時代に作られたもの。
どれも欠けた状態の遺跡なので想像力で補う必要がありますが、すいているのは良いですね。
これは風の塔。昔は風の方角を示したり、日時計の機能もあったとかなかったとか。単体チケットを買うと8€(1176円)、混合チケットじゃなかったら来なかったかなぁ。
古代アゴラを急ぎ足で。
続いてはギリシャ時代のアゴラを見に行きましょう。途中の道端に野良遺跡発見。
野良遺跡の前で寛ぐ野良猫さん。お互い、雨が上がってよかったですね。
古代アゴラの周りはテラス席が連なるカフェ・レストランストリート。
皆さん寛いでいらっしゃいますが、こちらは少々ペースアップしたい所。お昼に行きたい店があるのです。
ここもまたチケット購入の長い行列。ちょいと失礼しますよと、横を通り抜けてオンラインチケットで入れてもらいます。単体チケットなら10€(1470円)なので、
よし、これで元を取ったぞ。
中へ入ると木々が生い茂る広い公園のような雰囲気。各所に色々な遺跡が散らばっているのですが、もうわたしのマインドシェアは
お昼ごはんが8割。
メインであるヘファイストス神殿だけ見ていきましょう。
途中で見かけた半魚人のようなこちらは海神トリトン。ポセイドンの息子さんだそうですが、わたしの中でトリトンは、
北海道の回転寿司チェーン。
はぁ、寿司喰いたいですね。
そしてこちらは多分アッタロスの柱廊。中は写真で見ましたからね、今回は外側だけでご勘弁です。
少し高いところに鎮座ましますのが、鍛治の神様ヘファイストスを祀る神殿。
ヘファイストスは日本人にも馴染みがありますよね。RPGとか異世界ものが好きな人限定だけど、強武器には必須の神様です。
レリーフにはケンタウロス(半人半馬)と戦っている、まさにギリシャ神話なファンタジー世界。余裕があればもう少しゆっくり観たかったです。
お昼ごはんはお婆ちゃんの味で。
古代アゴラを出て一路北へ。目指すのはアテネの市場の中にあるお店。そこではイースターのキリスト復活の後に食べる羊内臓スープ “マギリッツァ” をいつでも食べられるというのです。羊の丸焼きは昨日食べられましたがマギリッツァも是非!と、
英語のネット情報をあさり、執念で見つけたのです。
マギリッツァが食べられて、しかもその店が市場の中にある。これは絶対に当たりだぞと、食べ物アンテナがビンビン反応しています。
ガラクタ骨董屋さんも楽しそうだけど、今回は後回し。先へ急げ急げです。
不思議な国のアリスなお店は一生後回し。
いや、でも作り込みが凄いですね…おっと写真撮ってる場合じゃありませんでした。再び急げ急げで近づくにつれワクワクが高まってきて、そしてついに到着した市場は、
閉まってました(泣)
イースター・マンデーですもんね。はいはい、悔しいけど一応ぎりぎり想定内ですよ。
昼メシを食べようと思っていた店はこちら。店名はもう、なんて読むのかは全然分かりませんが、肉屋さんに挟まれた本気度の伺える立地。
店頭にメニューが張り出してあって、お〜マギリッツァもちゃんとありますね。同じく貼り紙によると、サマータイム時の営業時間は6:00-19:30で日曜休みだそう。
よし、明日は確実だな。
こうなった絶対に食べてやると、決意を新たにして別の店に向かったのでした。やって来たのは泊まってるホテルからも近いΤο Νοστιμο というお店。
口コミに曰く、素敵なお婆ちゃんの手作り料理がお手頃価格で食べられるそう。そうなのです、幸せな日常食をテーマとする本旅では、
お婆ちゃんの味という言葉にすこぶる弱いのです。
しかし店に入ってみると、接客の担当は若いお兄ちゃん。とても感じが良くてフレンドリーだけど、あれお婆ちゃんは?暫く様子を見てると奥のキッチンに赤い髪の女性がいます。でも彼女はお婆ちゃんと言うにはまだ若い。見た感じで言うと、
ちょい悪おばちゃんですね。
兄さんからは「ギリシャのスパゲッティはどう?」と勧められたけど、メニューにあるのを見てもギリシャ料理っぽい気がしないのでパス。勘で頼んだのはポーク・レモンという料理。メニューの対応するギリシャ語を見ても、読めないし検索もできないのでギリシャ料理を知るのはとても難しい。
「飲み物どうする?水で良ければこれどうぞ」とお冷やをセットしてくれます。
パンは焼きたてガーリックトースト。
そして来ましたポーク・レモン。2cmくらいに角切りされた豚肉に、トロみのあるレモンソースが絡んでいます。
食べてみると豚肉はホロホロに煮込まれて柔らかい。酸味と旨味が溶け合ったソースは食べ慣れない味で最初は戸惑ったものの、
食べ進める内にクセになってきました。
なるほど家庭的でどこかホッとさせられるお婆ちゃんの味。食欲が落ちた時にも食べられそうですし、パンや白ワインが進む味付けです。お婆ちゃんの味は赤髪のおばちゃんにも、ちゃんと受け継がれているようです。お会計は9€(1323円)。メニュー価格に1€乗ってたけど、まさか水じゃないですよね。
スニオン岬へ自力で行くのです!
アテネ観光について調べていて惹かれたのが、スニオン岬。海に臨む神殿に、夕日が映えてとても綺麗だとか。ツアーで行くのもアリですが、普通のバスで自力で行けるそうなので、行ってみましょう。
スニオン岬行きのバスが出るのはこちら。ここを始発に町中でもお客を拾って行くのですが、どうも情報が不確かなので安全に始発から乗りますね。
スニオン岬に行くバスは海沿いルートと内陸ルートの2つあって、Moovit という世界各都市の公共交通機関が経路検索できるアプリによると、16:05発の海沿いルートと16:45発の内陸ルート。もちろん海沿い!と16時より前に来たのですが、
あら〜どっちも間違いでした。もしかしたら少しずれた場所から出るかもと、周囲をひと回りしてみたけれど、バスが発車する気配は皆無。やはりこの日の16時台のバスは16:30一本のよう。
Moovit ざんねーん。
このアプリ今回初めて使ったのですが、初回から信用ガタ落ちです。
16:30のバスは10分前に乗車開始。料金は乗車時に現金で支払います。片道か往復か聞かれて、往復は12.5€(1838円)。
16:29、発車時刻を待たずに食い気味にスタート。このバスは海沿いルートだったようで、右側の席に座るとこんな海の景色が楽しめます。
ところでバスから風景の写真撮るのって難しくないですか?目で見て綺麗でも手前に余計なものが写っていたり窓ガラスが反射したり。撮りたい景色は一瞬で流れ去るのでずっと構えて連写して。で構えてるのに疲れるて腕を下ろした時に限って、
あ、今の撮りたかった!
ってあるあるですよね。上の写真は数十枚の無駄打ちの末に残った奇跡の1枚です。
無駄打ちに浮かれ果てた頃、海の向こうにスニオン岬が見えてきました。このアングルは撮りやすくて助かりました。
18時過ぎに岬へ到着し、運転手さんから「帰りのバスは20時にここからだぞ」と言われてバスを降ります。Moovit には21時のバスもあるよ!と出るのですが、
うん君はもうあまり信用してませんから。
駐車場を登ったとこには大きなカフェ。これから2時間この岬で過ごさなきゃですが、最悪ここでまったりできますね。
メインの神殿はあとでゆっくり過ごすため、先に左手に見えてる岬を覗きに行ってみます。
南東を向いた岬の先っぽからは雄大な海岸線とエーゲ海の海。
ロードス島でお腹いっぱい見てきたから、今更ビビることはありませんが、
やはり透明度の高い不思議な青色の海ですね。
振り返ると西に向いた岬の丘には、夕暮れの逆光に浮かぶポセイドン神殿。
早くも雰囲気出しちゃってまぁ素敵。
それでは神殿に行きますかとゲートに向かうと長蛇の列。ここではネット購入とかのズルは出来ないので、大人しく順番を待ちます。
入場料10€(1470円)、意外と高いですね。
でもさすが。海に突き出した岬の神殿は、広い空にのびのびとして見えて、荘厳さもひとしおです。
改修で保護色クレーンが見えちゃってるパルテノン神殿より、数倍素敵ですよ。
それにしても神殿の柱って、だるま落としみたいに背の低い円柱を積み上げているようでよく倒れないなと思います。気になってググってみたら、
アテネのゼウス神殿は嵐で倒れたらしいですね…。
さてあと1時間少々。日が落ちていくのを見ながらゆっくり過ごしましょう。西に向いた斜面はとても広く、あちこちに座れる場所があるのです。皆んな写真を撮ったり談笑したり。1人旅のわたしは本を読みながら時々夕日を眺めます。
オレンジ色の夕焼けが空と海と神殿を染めていきますが、そろそろバス組はタイムオーバー。この時期のギリシャの日没は20時を回るのですね。
バスの座席を確保するために、余裕を持って15前に駐車場へ。
岬にはかなりの人がいたのですが、バスは半分も埋まらずに定刻に発車しました。皆んな自家用車やバイク、プライベートツアーで来ているんですね。
22時少し前にバスはアテネに到着。自力で行ってもバス代と入場料で計22.5€(3308円)とまあまあかかるスニオン岬ですが、夕暮れに合わせて行ってよかった。
アテネで一番心に残る景色でした。
次回はアテネ最終日。連休も終わり日常を取り戻したアテネの町で、見逃していた名所と市場リベンジ!そして予想外に面白かったアテネ考古学博物館をたっぷり楽しみます。
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