こんにちはミャーです。リアルタイムではスコットランドのエディンバラからロンドンへ移動中。ほんとは既に１週間ほどロンドン滞在を済ませている筈だったのですが、結局アイスランドへ向かう途中に通り過ぎただけ。それもこれも、
全ては歯痛のせいなのです。
オランダにいる時に痛くなり、最終日にはロキソニンを定期服用してなんとかという有様でした。６月23日の金曜日、歯痛に耐えながらアムステルダムを離れ、一路ベルギーのブリュッセルへ向ったのです。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、１€（€）＝147円で記載しています。
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アムステルダムからブリュッセルへはバスで３時間弱。
12時発14:45着のバス便は、今回もFLiX BUS。２時間45分の道程で、料金は9.99€（1469円）でした。
バスが出るのはこちら↑のバスターミナル。
メトロのSloterdijk 駅の目の前なので、アクセスは良好です。
ここはFLiX BUS が主体のターミナルのようで、そこら中に係員がいるので安心。係のおじさんに聞いた場所でバスを待ちます。
一つ難点は、ターミナルにあるトイレが使えなかったこと。クレカ決済方式なのですが、わたしの持ってるカードは３枚試して全滅。
少し我慢して、バスの中でしましょうか。
ほぼ定刻にやって来たバスに、荷物を預けて乗り込みます。昨夜は歯が痛くてあまり眠れませんでしたからね、
ウトウトしては「痛い！」と起きて•••。
昨晩のルーティンをバスの中でも繰り返します。歯痛といっても感覚としては歯の下の根本の方。虫歯みたいに徐々に痛くなるのではなく、朝起きたら唐突に痛かったんですよね。まるで強い力で歯を上から踏み抜いたような…。
惨めな気分でブリュッセルの町へ降り立ち、歩いて宿泊先へも向かったのでした。
快適で完璧なドミトリー宿、2GO4クオリティ・ホステル。
ブリュッセルの町は高層ビルが建ち並び、広くて歩きやすい道を中心街へ歩いていくと、
ほどなく予約していたホステルに到着。
今回の宿はこちらの2GO4クオリティ・ホステル・ブリュッセルシティセンター。１泊5896円と、ブリュッセルのドミトリー宿としては高くないのですが、中心街まで歩いてすぐだし、
共用スペースがとてと居心地良いのです。
ホステル自体がそれほど大きくはないので、この広さでもそれなりに余裕があります。
キッチンの使い勝手も良いし、
ベッドもまあまあしっかりした作り。WiFiもシャワーもスタッフの対応に至るまで、不満が一つも無い好宿でした。当初３泊のところを延泊するハメになったので、条件の良い宿というのはとても助かりました。
日本語が通じる歯科医で診察を受ける。
ブリュッセルに到着したとて、これだけ歯が痛いと何もする気が起きません。ひたすら鎮痛剤で凌いで一夜明けた６月24日の土曜日。朝起きると、頬が腫れ上がって顔の形が変わっているじゃあありませんか！
しかもこの日は我が誕生日。
まさかベルギーで泣きそうになりながら迎えるとは思いもしませんでしたよ。一刻も早く歯痛から解放してもらうべく、事前に予約していた歯医者へ地下鉄で向かいます。
今回の歯医者さんはたまたまネットで見つけた日本語が通じる所。単純な虫歯じゃない気がするし、きちんと診断を聞きたいのです。できれば予定通りブリュッセルを３泊で発ちたい思いもあり、しっかり言葉が通じる所の方が色々相談できるだろうとの判断です。
券売機を触ってみると、
１回券か１日券のチョイス。ペーパーチケットと書いてあるのは使い捨てのチケットということで、長くいる人にはチャージ式のカードもあるようです。
まあ、歯医者以外はあまり動き回らないだろうと、１回券を２枚購入。１枚2.6€（382円）ですね。地味に高い…。
ブリュッセルの少し郊外の住宅街。
このマンションに歯医者さんがあります。
時間になって中に入ると、日本の医大に留学していた女性のドクターが通訳となり、診断と治療には専門の歯科医が当たるという贅沢な態勢。さっそく状況を説明して診てもらうとやはり普通の虫歯ではないそうで、昔治療した痕が炎症を起こし膿みが出ているとのこと。しかも「貴方これ初めてじゃ無いですね？」と。
そういや以前そんな治療をしたような…。
取り敢えず今日できる事は膿み抜きをして、後は抗生物質で抑える事。そして早々に神経根の治療を受ける必要があるそうなのです。但し２回目の発症でかなり弱っているので、神経根治療が可能かは別の専門医に診てもらわないと分からない。そして治療不可なら抜歯するしかないと言うのです。
マジすか（絶句）
説明を聞いて、きっとわたしはこんな顔になっていたでしょう。もう一つの選択肢は、神経根治療を経ずに抜歯するというもの。いきなりそれは覚悟が決まらないですし、ベルギーの歯科医はもう面倒なほどに専門医化してて、抜歯するならまた別の歯医者にかからねばなりません。となると今取れる現実的な対処は、
取り敢えず神経根治療を受けてみる。
これしか無い訳なのです。とはいえその治療のお医者の予約は、取れても６日後の金曜日。明けて月曜に交渉するから待ってなさいとのこと。はぁ、これでブリュッセル以降の予約をだいぶキャンセルしないとですが致し方ない。爆弾抱えて旅を続ける訳にもいきませんからね。
膿抜きの処置をしてもらい、渡された処方箋を持って薬局へ向かいます。土曜日だから開いてる店も少ないのですが、通訳してくれたドクターは、
Googleマップで探しなさい。
厳しい選択を迫る時もそうだけど、意外と突き放す系なのですよね（泣）
抗生物質と副作用対策の胃薬、それにうがい薬を購入してそのまま宿へ。通訳を含めたこの日の病院代が130€（19,110円）、薬代が76.7€（11,275円）でした。東京海上日動の海外旅行保険は歯科治療は対象外。まだまだかかりそうですし、
金銭面もシンドイですね•••。
宿に戻りまずは延泊の依頼をして、旅程変更による移動やホテルのキャンセル。一部を除いて返金不可だから、こちらもまあまあ痛いのですよ（泣）。ほんとはフランスのカレーからドーヴァー海峡を船で渡ってロンドンへという、旅心をくすぐるルートだったのに、ブリュッセルからロンドンへの飛行機もおさえないとですね。
さて、お金や旅程の組み直しの他にももう一つ困ったことがありまして。なんと丸３日間は温かいものを飲食しちゃ駄目だというのです。
コーヒーすら駄目だというんですよ⁉︎
そうなると自炊も厳しいものがあるけれど、それ以前にブリュッセルの物価が高すぎてイマイチ自炊欲も奮いません。
卵は10個で3.42€（503円）。
鶏ムネ肉１枚3.94€（579円）とか、
牛フィレの高級部位シャトーブリアンが271g5.09€（748円）て、
これはちょっと安すぎません⁉︎
ちょっと基準が良く分からないのですが、取り敢えずフルーツは日本の感覚だと割安ですね。
お、これはブリュッセルのコロッケに使うという小さい海老でしょうか。ベルギー食べ歩きもあまり出来なそうですよねぇ（悲）
結局この日の夕食はこんなもの。ほんとならムール貝にベルギービールで乾杯してる筈だったのに、
なんて切ない誕生日ディナーでしょう（号泣）
翌日は痛みもマシになってきて、「そういやルクセンブルクで蕎麦を買ってたんだ」と冷やしぶっかけ蕎麦。温かいもの禁止の状況下では、
涙が出るほど旨いのです。
ルクセンブルクの俺、グッジョブ！
野菜を混ぜて栄養バランスに気を遣ってみたり、
ベルギーにもあった平たい桃とか、
アプリコットとか、
冷たいパンに、コーヒーは冷まして飲むとか…。冷たいもの縛りがこんなにツラいものだとは。何もやる気が出ないまま、最初の３日間を過ごしたのでした。
６日後の神経根治療。
通訳の先生は約束通り翌金曜に予約を取ってくれて（夕方まで連絡が来ずこちらから言って漸く。忘れてたでしょ）、前回とはまた別の専門医の診療所へと向かいます。この時はもう胃に穴が開くんじゃないかってくらいの心境でして、だって今日診てもらって「治療不可」と言われたら、
全て白紙になるんですよ∑(ﾟДﾟ)
またブリュッセルの滞在を伸ばして抜歯するか、いっそ一度日本へ戻るか。いずれにせよ予約済みのアイスランド20数万円は塵と消える訳です。
時間に合わせて訪いを入れ、処置室に案内されて暫し待機。今回の歯医者さんはとても感じの良い人で、分かりやすくゆっくり話してくれます。最初の歯医者からレントゲンは回っているけどここでも再度撮ることになり、「同僚にも来てもらってセカンドオピニオンも聞くからね」と、レントゲン写真を見ながら２人でゴニョゴニョ相談しています。
あ〜もう胃がもたん。
結論が出たらしく「じゃあ説明するね」と話してくれた結果は、
治療はできるけど再発するかもしれません。
え、どういうこと？詳しく聞くと要するに、今回のが既に再発なので、歯の神経がとてもフラジャイル（脆弱）なのだそう。治療して取り敢えずは治せるけれど、いつ再発してもおかしくはないし、そうなれば次は抜歯だねと。なるほど、なんとも不安な話ではあるけど、
取り敢えず旅は続けられそうですね（嬉）
治療に入るとゴムのマスクで口を覆い、対象の歯だけを露出させる始めてのやり方。これが水とか削った破片が喉に溜まらなくて、とても具合が良いんですよ。まあまあ長い時間の処置だったけれど、とても楽でした。
日本でもやれば良いのにね。
治療費はなかなかに痛い600€（88,200円）。処方された痛み止めが7.16€（1053円）でした。やっぱ高いなぁ•••。
グラスゴーでまさかの急展開！
神経根治療の翌日にはブリュッセルからロンドンへ飛び、更にアイスランドへ。火山と氷河の大自然を堪能し、グラスゴーへ着いたのが７月７日の金曜日でした。実はブリュッセルでの治療後に、「とりあえず今は仮の詰め物をしてあるから、早めに一般歯科で被せ物を付けてもらってね」と言われ、もともと付いていた被せ物を渡されていたのです。
グラスゴーも土日はほとんど歯医者は休み。ネットでやり取りしていた所は結局滞在中に空きがありませんでした。宿の兄さんに教わった歯科学校併設の病院に行くも、
医療相談の111に電話しなさい。
とニベもない。イギリスで買ったSIMは買った場所が悪かったのか、いまだに通話ができないんでさよね（泣）。しかも調べてみると111に相談すれば土日診療の当番病院を紹介してくれるようですが、それは緊急性が認められればの話。まさか「カバーを付けてください」とは言えません。
結局、一旦グラスゴーからアイラ島へ行き、戻ってきた７月14日に別の歯医者の予約が取れたのでした。これも予約確定まで色々あったのですが長くなるので省きましょう。時間に合わせて訪問し、状況を説明して持ってきた被せ物を渡します。「じゃあ口の中を見ますね」と難しい顔で暫し患部を観察していた先生。何を言うのかと思ったら、
うーん、これは無理だねぇ。
と想像もしていない一言。実際鏡で患部を見せながら説明してくれた所によると、対象の歯はもう殆ど歯茎と同じ高さまで削られて、被せ物を取り付ける場所がないのだそう。そんなのブリュッセルの歯医者も分かってそうなものだけど、面倒だから言わなかったか、ベルギーとここではまた技術的な違いがあるのか…。「それで先生、選択肢はどうなりますか？」と聞くと、示されたのは以下の内容でした。、
- 両脇の歯にブリッジをかけるかインプラントを作る→数週間かかる。
- 今の仮のカバーのまま当面放置→そこそこしっかりしてるけど、早めに対処するに越した事はない。
- 抜歯する→抜いちゃえばカバー無しでも大丈夫。例えば１年後に改めて歯を入れるならそれでもOK。
真剣ながら悩むこと１分。
先生、抜いちゃってください（悲壮）
もうね、考えるまでもなくこれしか無いのです。先延ばしの２は論外で、仮のカバーだと汚染の危険が高く再発リスクも高すぎる。１も旅程への影響が大きすぎるし、せっかく作っても再発すれば無駄になるのです。先生も「え、マジで？」と言う顔をしてたけど、レントゲンを撮ってみて言ってましたもん。
こりゃ厳しいわ、抜く選択で正解だね。
ベルギーでは「複雑な抜歯になるから抜くなら別の専門医」と言われたけれど、やってみると痛みもなく10分かからずに終了。
結局ベルギーの約12万円はなんだったの？
と思わないでも無いですが、それもまた巡り合わせ。場所を選んで発症する訳じゃないですからね。血が出ないよう24時間は口をすすぐの禁止とか、再び厳しい言いつけを承り、グラスゴーを離れたのでした。今回の治療は初診料みたいなのも取られて、227.2£（41,487円）。
ほんと、色々な意味で痛いのでした•••。
写真も少なく長々と書き連ねてしまったのですが、経緯はほぼ全て書けてスッキリしました（笑）。もっとこうすれば良かったのにとお思いの方もおられるでしょうが、
旅は続けられるので結果オーライ。
日本語話せる先生以外は、みんな優しくて、理解できるまで繰り返し説明してくれて助かりました。さて次回はブリュッセルに戻り、温かい食事が解禁されてからの少ないながらのベルギー飯のお話です！
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