ホワイトホースで1泊し、6:30起床。7月30日のこの日から4泊5日、
いよいよユーコン川旅に出発です!
相部屋のAさんと朝飯をシェアし、残していく荷物はホテルに預けてチェックアウト。ガイドのSさんのお迎えを待ちます。
※文中のレート換算はバンクーバーで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1カナダドル(CAD)=106.8円で記載しています。
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水上飛行機ビーバーで湖をひとっ飛び!
予定通り7:45にお迎えが来て、一堂バンに乗って移動します。今回のツアーはカヌーピープル/Kanoe People という会社の主催するユーコン川7日間のツアー(→HPはこちら)です。
宿泊しているホワイトホースの町の前もユーコン川は流れていて、勿論そこからカヌーに乗って出発することもできるのですが、北へと下ると間もなく細長いラバージ湖/Lake Laberge に行き当たるのですね。
湖の長さはなんと50km!
川と違って流れがないので、自力で漕いで湖を超えるのは時間的にも労力的にも大変なことになるのです。今回のツアーでは、水上飛行機に乗って湖を一気に飛び越えてしまおうとの算段です。
水上飛行機は昔からこのユーコンでよく使われているビーバー/Beaver というプロペラ機。
ほぉ〜かっこいい!!
水上飛行機に乗る所は野田知佑さんの本なんかでも読んだことがあって、これもまた長年の憧れの一つ。それでも実際にこうして目の当たりにすると、
ほほほぉ〜〜〜!!!
どうにもテンションが上がって収まりません。湖を背景に、横から見ると ”かっこかわいい” 機体がとても映えていますね。
小さな飛行機なので、乗る場所は体重なんかを考慮して指定されます。わたしの席はといいますと、
なんと助手席!
操縦の様子や景色も眺め放題の特等席です。機内に乗り込んでヘッドセットを装着すると間もなくプロペラがぶんぶん回りだし、徐々にスピードを上げて水面から飛び立ちました。
すぐお隣にはパイロットのお兄さん。たまに気流が乱れるとバダダダダと振動がダイレクトに来てなかなかスリリングですが、この日は比較的風も穏やかです。
存分にユーコンの雄大な景色を眺められます。
うーむ、美しい。
あーもう、ひたすら美しい。
一旦湖を飛び越してから、流れ出る川から上流の湖に向かって着水します。どうやら水上飛行機というのは流れと逆向きに降りるのが良いそうですね。
30〜40分ほどの短いフライトはあっという間で、こちらが我々の川旅の出発地点。
カヌー1槽と積んできた荷物を手分けして降ろし、
水上飛行機のお兄さんは先に帰って行きます。
お〜飛び立つ所もかっこいい!さて、水上飛行機に乗れるのはパイロットを除いて6名まで。スタッフと、以前乗ったからと譲ってくれた人たちの3名。それと残りの大量の荷物は、カヌーピープルのボートで後から追いかけて来ます。それまでの間は初心者向けの講習タイム。
ガイドのSさんと生徒1人が一緒にカヌーに乗って、順番に数分ずつ。ざっと教わった真っ直ぐとカーブ、急回転の漕ぎ方を実際にやってみます。短時間の講習で、これで大丈夫なのかと若干不安にはなりますが、
あとは習うより慣れろ。
ユーコン川は基本的にゆったりと広い川なので、よっぽどじゃなければカヌーでひっくり返ったりはしないのですね。
お昼ごはんと廃墟探索。
他にもカヌーを固定する時などに使う “もやい結び” のやり方や、釣具の基本的な扱い方を教わっている内に、後追いのボートが到着しました。
今回は9名に対しカヌーが4艘。基本2名で1艘だけ3人乗りになる形です。
到着した荷物から、ガイドのSさんが手早くお昼ご飯を用意してくれます。
好きなものを好きなだけ挟むめいめいサンド。野菜がたっぷり取れるし、ハムに加えて薄切りのコンビーフもあって美味しい。
そういえばロンドンで塊肉のコンビーフを食べましたね。カナダはイギリスとフランスの文化を受けていて、コンビーフも塊やスライスで売っているそうです。お腹も膨れてそろそろ出発の時間ですが、その前にこの辺りを少し案内してもらいました。
この場所から川下に向かって30マイル(約48km)の区間、我々の行程で言うと2日目までをThe Thirty Mile と言って、ユーコンの歴史が詰まったエリアなのだそう。先住民のものやゴールドラッシュで川を行き交った人々の小屋や船などがあちこちに残されています。このThirty Mile はある程度保護と整備をされていて、
なのでこんな風なトイレもあるのです。
汲み取り式で匂いはしますが、大自然の中にあるとは思えない清潔なもの。
昔のトラックの残骸や、
丸太小屋も残っていますね。
この辺はまだしっかりとしています。
生活感のある残骸や、
ミスコンのポスターなんかも貼ってあって、生々しい手触り。これからのユーコン旅は、大自然とこのような歴史跡を見ながら進んでいくのです。
いざ川旅へ!
ご飯に廃墟探索にと、思ったより長い時間を出発地点で過ごしだけれど時刻は14時。いよいよユーコン川に船を出す時間です。今回のツアーではここからリトルサーモンの村までの112kmをカヌーで下るのですが、今日は慣らし運転なので距離もごく短め。1時間程度でキャンプ地まで着くのだそうです。
Sさんの判断でペアを組み、わたしは今日はMさんと同じカヌーです。方向調整を担う後ろを任され、緊張しながら川へと漕ぎ出します。最初少し上流に向けて漕ぎ、岸から充分離れた所で下流へと方向転換します。
こ、こわい•••。
変な力が入っているからか、最初はカヌーが揺れてビクビクです。
思う方向に向かわずに、なぜか岸に寄っていって慌てて戻す。フラフラしながら、でも少しずつ、ほんの少しずつですが慣れて来ました。
周りを見る余裕が出てくると、そこは憧れていたユーコンの景色。一面の針葉樹と水と空。浅い所では川底の石が見えて、思ったより速く川が流れているのが分かります。
くるりと後ろ向きになってしまったついでに、漕ぐのを休んでのんびり流されてみたり、
他のカヌーとぶつかりそうになってみたり。
今日は初日なので漕ぐのもゆっくりです。一応防水ケースに入れたiPhoneで時々写真を撮りながら、ガイドのSさんの船に離されないよう進んでいきます。
いいですね〜ユーコンとても美しいです。
景色にうっとりしていると、前を行くSさん艇から集合の合図がかかりました。間もなく上陸地点だそうで、事前に聞いていたルートを復習します。右にぐっと曲がった後、危ない岩を越えてすぐ左にとり、中洲の島の左を通ったらすぐ右岸に着ける。その中洲島が本日のキャンプ地です。
無事に着岸できて、協力して荷物を降ろしたらキャンプの設営。「とりあえず各自のテントを張ってみて」と言われて、お借りしたテントを広げます。
うん、張れましたね。キャンプ経験は少ないものの、コロナの隙にソロキャンプをやっていて良かったです。テントは自前で持っているのよりひと回り大きくてなかなか快適。
隙を見て川で冷やしておいたビールで乾杯です。
参加者のOさんはベテランの釣り師。ガイドSさんの操る3人艇に乗って川下り中にも竿を出し、既に何匹も釣り上げていたのです。
その中で夕食用にとっておいた2匹を見せてもらいました。ユーコンで釣れる魚は主にグレイリングとパイク。この辺ではこちらのグレイリングが釣れるとのこと。Oさんに教わってやってみたけれど、あたりすら来ません。明日の朝もう一度挑戦してみましょう。
遊んでいるうちに夕食の準備は進んでいて、サラダにおつまみとフルーツ。
メインは牛ステーキです。薪火で豪快に網焼きしていて、加減良く焼くのは難しそうですが、
さすがプロ!
塩加減も焼き加減もドンピシャです。野趣溢れる薪火の香りに柔らかいお肉。お酒も進もうというものです。
付け合わせはジャガイモのホイル焼きにサワークリーム。しっとりホクリとしておいしいです。欲しい人には醤油も完備。日本人ガイドさんなので、ぬかりはありません。
お待ちかねの釣りたてグレイリングも焼き上がってきました。
グレイリングは鮭科の淡水魚なのだそう。ワタを抜いて塩焼きにしたシンプルなものですが、味はどんなものでしょうか。
「皮は固いから」と剥いでくれて、さっそく一口ご相伴にあずかると、
おほぉ、これは旨味が濃い!!
独特の強い弾力があって必然的によく噛んで食べることになるのですが、噛むたびに旨味が溢れ出てきます。臭みはないけど、淡水魚らしい風味は感じます。うん、これは旨いですね。
食事の後は酒を飲む人や早々に寝る人など、皆んな思い思いに過ごします。焚き火を囲んで色々な話をしていたけれど、慣れないカヌーに緊張して疲れも出たのか酔いの回りが少し早い。一旦テントに入ってウトウトし、21:30頃に酔いが醒めて起き出してみると、
なんとも美しい夕暮れの景色。
うつろう情景を眺めながら、まだ起きている人たちと話をしたりSさんのウクレレを聴いたり。ユーコンの夜がゆっくりと過ぎていきます。
条件が揃うとこの辺でもオーロラが出たりするようですが、この日は夕方から雲が出て来たのでお預けです。
23:00テントに入って就寝。明日からは丸1日フルで川下りですからね。しっかり寝て備えたい所です。
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