5月12日金曜日。この日は朝からザダルを出発し、プリトヴィツェ湖群国立公園/Plitvice Lakes へ向かいます。
クロアチア観光のハイライト!
ドブロヴニク以上に楽しみにしていたプリトヴィツェです。大小の湖が層を成す、至るところ滝だらけという素敵スポットは、期待を上回る素晴らしい場所でした!これからプリトヴィツェへ行く方にも役立つように、ちょこちょこ細かい情報も入れていくので、予定のない方はその辺読み飛ばしてください。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(ユーロ)=147円で記載しています。
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ザダルからプリトヴィツェへはバスで約2時間。
プリトヴィツェ湖群国立公園へはザダル/Zadar もしくはザグレブ/Zagreb からバスで行くのが一般的で、ザダルからは1日4本出ていて約2時間で15€(2205円)弱。ザグレブからは1日8本で約2時間半、料金は多少前後するものの13.5€(1985円)が中心です。こちらのget by bus のサイトでオンライン購入できます。
わたしが乗るのは8:30ザダル発の便。バスはこちら↑のバスターミナルから発車します。まだ痛風の足は完全復調とはいきません。痛み止めの薬を飲み、かなり余裕を持って宿を出発します。
ふう、着いた。この調子でプリトヴィツェを歩き通すことはできるのでしょうか…。
間もなくバスがやって来て乗車開始、定刻に出発しました。
途中の景色も素晴らしく、
プリトヴィツェへの期待が高まりますが、足と併せて心配なのは雨。ザダルの町は久々の快晴だったのに、湖に近づくにつれ雨がパラつくようになってきました。
10:20にプリトヴィツェのエントランス1に到着。バスを降りるてみると、
あちゃ〜完全に本降りですよ(泣)
事前のGoogleマップだとイマイチ配置が分からなかったけど、着いてみればバス停の目の前が公園入口。インフォメーションやお土産屋、レストランまで揃っています。もちろんトイレもチケットオフィスもありますよ。プリトヴィツェは日帰り観光が大半だと思うけど、わたしはプリトヴィツェに1泊するのでまず宿へ荷物を預けに向かいます。
※プリトヴィツェにはエントランス1と2があるのですが、バスチケットを買う時は降り場の指定はありません。1、2の順に停まるので好きな方で降りれば良いだけ。プリトヴィツェから帰る時も同様で、バスはエントランス2から発車し1にも停まるので、好きな方で乗ればOKです。エントランス1の場所はこちら↓
今回の宿、ダニツァ/Danica はエントランス1から700m。1泊9509円とわたしにしては高い宿ですが、今回は足も不安だし立地最優先です。
規定のチェックイン時間は15時とまだ先ですが、荷物を預かってもらいたい。ついでに雨モードの探索用に着替えもさせてもらえたら。
そんな訳でお願いしますと言ってみたら、女将とご主人がとてもにこやかに迎えてくれて、
どうぞどうぞ、着替えならそこで荷物はこの辺に置いていいからね。
ちなみにプリトヴィツェのチケットは、事前にこちらの公式HPからオンラインで買っておくのが基本。入場時間別に枠が決まっていて早い者勝ちです。この時期(5月)はまだハイシーズンまで間があるので、当日でも余裕で入れましたが、とりあえずこの日の12時入場のチケットは購入済み。1日券は大人23.5€(3455円)、2日券は39.5€(5807円)です。
ただ、天気の具合によっては明日も入ろうか悩んでいたのですが、ご主人に天気はどうかと聞いてみたら、
残念だけどあと1週間は雨みたいだね。
確かにネットで調べてもずっと雨続き。雨の中2日も外をウロウロする気にはなりません。やはり今日1日できちんと見て回ろうと腹を決めたのでした。
冷えそうなので中にヒートテックを着て、ロングTにウルトラダウン。最後は上だけレインコートを羽織って準備完了。とはいえ入場時間の12時まではまだ早い。コーヒーを淹れてもらい、暫し寛ぎます。
コーヒーはうちの奢りでいいよ。
なんと素敵な。
そろそろ出ようという時に「部屋の準備できたから、荷物移しちゃう?」というので正式にチェックイン。鍵ももらって、さあプリトヴィツェへ行きますか!
プリトヴィツェ湖群国立公園を徒歩8kmのルートCで回ります!
エントランス1と2の、どちらから入るのが良いかは人それぞれのようですが、事前調べでは1から入ってルートCを回るのがお勧めという人が多いので今回は素直に1にしました。どうやら公園内にも宿泊施設があって、そこに泊まる人なんかは2が良いようですね。
エントランス1では姿勢の良い熊さんがお出迎え。
え、うそ熊とか出ないですよね⁉︎
広大な公園内を、見所を押さえて回れるように、プリトヴィツェではいくつものモデルルートを設けています。さっき出てきたルートCもその一つ。公式サイト(ここ)を見る限り、7つのルートがあるようです。短いので2〜3時間で3.5km、長いのだと6〜8時間でなんと18.3kmですって。
うへぇ、タイヘンだ。
公式サイトからアプリを落として事前に計画を立てても良いのですが、面倒なわたしはインフォメーションへ直行。滞在可能時間を聞かれて想定通りルートCをお勧めしてもらいました。
ルート通り見るだけなら掲示されてるコレで充分
所用時間4〜6時間で歩行距離8km。時間を見ると長そうですが、歩いた実感を先に書くと、
全然余裕ですね。
ゆっくり歩いて写真も撮りまくり、途中で何度か休憩しても5時間でしたから、早い人なら4時間を切るくらいで回れそう。しかも船やバスも含めての時間で、休憩も除けば歩いてるのはたぶん3時間くらい。多少の登り下りはありますが、中にはベビーカー押してた人もいたほどです。綺麗な景色を見てたらあっという間なのです。
❶ エントランス1から下湖群大滝
エントランス1から入ってすぐ突き当たり。まだ散策ルートに入る前に、最初の絶景があります。下湖群大滝という、プリトヴィツェ全体でも最大級の滝を展望台から見られるのです。
サクッと眺めて次へ行くつもりだったのですが、見た瞬間に足が止まりました。
うぉ〜すごいすごい!!
たくさんの滝が集まって大迫力です。遠くから見たるだけでも凄いのですが、
これからあの上の方の滝の麓まで行けますからね。楽しみです。
散策ルートはかなり整備されていて、要所にこのような案内板が出ているので、推奨ルートに沿って歩く分には迷いようがありません。それでも今どの辺にいるか地図アプリで確認しながら歩ければ安心ですが、Googleマップはポイントの情報がなくて用を成しません。
maps.meアプリで一帯の地図をダウンロードしておくと便利です。
先ほどよりは雨も弱まり、降ったり止んだりを繰り返します。歩き始めて間もなく、
これです、これこれ!!
プリトヴィツェで見たかった景色No.1の、この湖と湖が層を成して、
上から下に溢れた水が滝のように落ちていくのです。しかもその湖の間に道があって、歩けるというのだから素敵すぎです。
湖を渡る道を歩いていくと、
こんな風に上の湖から水が溢れ、足元を通って下の湖へと流れ込んでいくのです。自然の営みを間近に見られる臨場感。
堪りません…。
湖自体も木々を反射してとても美しく、これで晴れたらどれだけでしょう。
湖を渡り切ると、左がルートCという表示がありますが、ここだけは表示を無視して一旦右へ。下湖群大滝へ向かいます。断崖に沿う道を進むと間もなく、
足元を滝が流れ落ちる豪流!
先ほど展望台から見た、2段構えの下の方の滝がこの辺り一帯から流れ落ちているのですね。
すごい…落ちたら死ぬやつだ。
もう、見回せばそこら中が滝だらけ。さらにもう少し先へ回り込むと、
今度は上の方の滝が目の前で轟轟と。近づくと飛沫がバンバン飛んできて、あっという間にビシャビシャになります。
もう、雨とかあんま関係ないですね。
❷ 下湖群大滝からP3フェリー乗り場へ
大滝から、先ほど湖を渡った所の分岐に戻り、今度はP3というフェリー乗り場を目指します。
公園内にはフェリーとバスが走っていて、フェリーはP1〜3、バスはSt1〜3とそれぞれ3つ駅があります.運賃は全て入場料に含まれていて、乗る際にチケットを見せればOK。
湖傍の美しい道を歩き、
少し歩けば写真を撮りたくなる美しい場所だらけ。
湖はとても澄んでいて、清水が流れる浅い場所には水生の植物が自生しています。というか、ずっと気になっていたんですけど、
これワサビじゃないですか?
引っこ抜いて確認したい衝動に駆られましたが、頭の中でYahooニュースのこんな記事がチラついて諦めました。
日本人旅行者プリトヴィツェで自然破壊。「ワサビだと思って…」と供述。
もし生ワサビをゲットできてたら、またマグロを求めてザダルに取って返したい所ですね。
落ちる滝も良いけれど、流れる滝も素敵です。
こんな風に上の湖の静かな水面が、縁のところでニュルリンと流れ出す感じが堪らん。
段々嗜好がフェチっぽくなってますが、ここに来たら全員そうなりますから(断言)
あーもう、こういうのも好き。
油断してると向こうに滝が。景色に見惚れて写真を撮って、少し歩いてまた見惚れて。しょっちゅう休憩してるようなものなので、疲れはほとんどありません。
13時過ぎ、約1時間でP3フェリー乗り場に到着。この頃には雨も完全に降り止んで、雲間から太陽が顔を覗かせます。
誰か日頃の行いが神レベルの人がいるのでしょう。
ずぶ濡れ散策を覚悟していたので、これはありがたい。
※このレストラン↓があるのがP3休憩所です
❸ P3からフェリーに乗ってP2へ。
P3ボート乗り場には広い敷地にたくさんのテーブルとベンチ。トイレはもちろん食堂もあります。一大観光地内のレストランということで、ドブロヴニク・ロープウェイ駅の暴利を思い出しますが、ここの値段はそれほどでもありません。
サンドイッチが5€(735円)前後、大きなハンバーガーは8€(1176円)と、町場の価格とそう変わりませんね。
なんだぁ大量の行動食もってきたのに。
トイレを済ませて少し休んだら、フェリーの列に並びます。ここからP1を経由してP2に向かう船は30おきの運行。あとで分かったのですが一度に乗れるのは100人までで、ハイシーズンではないこの時期でも一度に乗せきれません。夏場はけっこう待ちそうですね。とはいえこの時は、
最後の100人目で運よく乗れました!
神レベルで行いが良いのはわたしだったようですね。
船はこんな感じで四方が見渡せる眺めの良いやつ。
天気もだいぶ良くなってきて、軽く汗ばむほど。痛風が悪化することも考えてサンダルも持ってきたけど、今のところ快調です。
約25分でP2に到着しました。
※Googleマップにポイントがなく正確な場所が載せられませんが、表示されてる地図のちょい右、Boat stop Plitvice Lakes National ParkとあるのがP1、西の対岸がP2です。
❹ P2からSt3までの上湖歩き
ここからは所謂、上湖と呼ばれるエリア。それほどキツくはないけれど、多少登りが増えてきます。
それにしても関心するのが、このモデルルートの秀逸さ。
遠くから滝を見ながら近づいていくと、その滝の脇を登って今度は上から。
静かな湖面の美しさと、滝の出てくるバランスも見事です。
何十という数の大小の湖に道を通して、魅力的なコースを作るのはかなり大変だったはず。
この美しい大自然を安全に、間近に見ながら歩けるようにしてくれて、これは本当にすごいことです。
上湖に来ると人もだいぶ少なくなるので、より自分の好きなペースで歩けます。水を触ったり、そろそろワサビを抜いてみますか(抜きません)
湖によってか日の差し方か、湖ごとに様々な色を表して飽きることがありません。
ドレッドヘアのような植物が垂れ下がる滝。
幾筋もの流れが水面に反射して美しい。同じ滝でも近づいてみると、
もう全然印象が変わるのです。
この一帯は滝から滝を渡り歩く、プリトヴィツェの中でも滝パラダイス!
写真なら載せきれないくらい、あちこちに滝が流れています。
水飛沫ばしゃぁの迫力滝に、
半円を描く優美な滝。
この分岐を過ぎた辺りがCルート上湖歩きの中間地点。ベンチがいくつか設えてあるので休憩していきましょう。
大きめの袋で買っておいたビスコッティ。日持ちするし乾燥してるから軽いし腹持ちも良いし、優秀な行動食です。
さて、この辺りから道は少々ぬかるみを増して、
ちょいと歩くのが大変な場所も。高度も少しずつ上がってきているので小さな湖の中には枯れたものも散見されます。
するとまあ、プリトヴィツェの仕組みが良く分かるのです。専門的な話は他の方に譲るとして、要はお皿のようにフチが盛り上がった形の湖がいくつもありまして、そのフチから溢れて下の湖に滝となって流れ落ちているのですね。
湖の中を突っ切っているように見える道も、そのフチに沿って浅い所に道を敷いているという次第。
なるほどなるほど〜。
この美しい滝を見たら、St3のバス停までもうすぐです。
最後は湖を離れて林間の道を進み、
P2でフェリーを降りてから2時間でSt3に到着しました。ここにもカフェに食堂、トイレがあります。
ホワイトコーヒーという耳慣れないものがあったので頼んでみました。飲んでみると、甘いミルクコーヒーですね。
心地よい疲れに優しい甘さがピッタリです。
❺ St3からSt1、そしてエントランス1へ
St3からのバスは15分おき。最終バスの時間は18:30です。3両編成のバスに乗り、途中St2に寄って約20分でSt1に到着します。
それにしても何故車両を連結してるんだろうと思ったら、
なるほど、こうしないとカーブを曲がりきれないのですね。対向車とのすれ違いなんか、ギリギリすぎてスリリングです。
St3の場所はこの辺り↑で、そこからエントランス1へは徒歩15分の道のり。
湖畔を歩くわけでもなく、高台の道をテクテク進むのですが、そこはさすがのプリトヴィツェ。
最後まで魅せてくれます!
峡谷を上から見下ろす逆S字の滝。
あ〜これこれ!これもプリトヴィツェを代表する景色ですよね!!
この網目のように流れ落ちる滝。最後にこの景色を持ってくるとは、なんで素敵な計らいでしょう。
最後は再び、エントランス1の展望台から下湖群大滝を眺めてフィナーレです。
プリトヴィツェ湖群国立公園。かなり期待していたけれど、それを上回る美しいくも楽しい水辺歩きでした。
帰ってきたら、足が痛い!!
天気も奇跡的に回復したし、痛風の右足親指も快調だったし、
心配は全て良い方に転がって大満喫。
上機嫌で国立公園を出てホテルまで歩いている途中、足に違和感を覚えます。あれ、右足じゃなくて今度は左足首が痛くなってきた。
気づかない内に捻ったかなと思ったのですが、宿で夕食をとる頃にはまともに歩けない程の大激痛。
これは完全に痛風だ(泣)
痛風自体は完全に自業自得なのですが、天気にしろ足にしろドンピシャわたしが歩いている間だけもってくれた。
これはホントに神様いるかもですよ…。
それはそうと明日はちゃんとザグレブまで辿り着けるのでしょうか。この高い宿に痛風療養でカンヅメだけは避けたい所です。
次回はプリトヴィツェからクロアチアの首都ザグレブへ。プリトヴィツェのツケが回ったかのような、雨と痛風のザグレブ滞在となりました(泣)
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