4月30日の日曜日。コトル2日目のこの日は、コトル観光としてはどうしても外せない、町と内海を一望できる絶景スポットのコトル砦へ登ります。比較的楽だという正規有料ルートに対して、節約旅行者ご用達の無料だけどハードな裏ルート。
勿論わたしは楽なほう希望です!
ところががなかなか思うように行かないのが旅のあるある。結局図らずも裏ルートを攻略するハメになってしまったのです。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(ユーロ)=147円で記載しています。
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モンテネグロ式ハンバーガーの重量感!!
昨日モンテネグロ式BBQ をタンガという名店で食べて大いに感銘を受けた訳ですが、他にもモンテネグロ料理を食べてみたいと、宿スタッフのお姉さんに再度相談。他にローカルな料理を出す店はない?と聞くと、
うーん…無いと思う。
「旧市街はイタリア料理ばかりでしょ。コトルはほんと観光の町だから…。わたしが良く行く店を教えてあげるけど、モンテネグロ料理じゃないわよ」とのこと。教わった店はアジア料理も多いカフェレストランの雰囲気。そこはラスト・チョイスに取っておいて、とりあえずタンガで朝昼ご飯を食べましょう。
11時過ぎに店へ行くと、昨日とはうって変わって店はガラガラ。昨日の大柄なおじさんが「お〜昨日の日本人じゃないか!」と嬉しそうに迎えてくれました。
よし、好きな飲みもの1本とっていいぞ。
昨日言われるままに壁の落書き(寄せ書き)に日本語で書いたので、サービスしてくれるそう。ありがたく、コーラをもらいましょう。
待っている間、偶然居合わせた日本人ソロ旅行者と雑談がてらの情報交換。彼はドブロヴニクから日帰りでコトルに来ていて、先ほどコトル砦に登る正規ルートの登り口に行ったけど閉まっていたとのこと。
うそ、じゃあキツイ裏ルートしかない訳?
彼はこの後、裏ルートで行ける所まで行くとのこと。うむむ…。所で今日は軽く肉サンドイッチかハンバーガーをテイクアウトして、コトル砦に登る途中の眺めの良い所で食べようか、
そう考えていたのですが、話している内にハンバーガーが到着。
予定変更、熱々の内に食べちゃいましょう。
他の店で食べたないので分かりませんが、聞くところによるとモンテネグロのハンバーガーは大概こんな風なパンに挟まれているようです。このパンがまた、水分含有量が多そうなムッチリ重量感があるもので、
成城石井に売ってそうなウマイやつ。
この店では野菜を自分で選べるので、今回は水っぽくならないようにトマトを避け、玉葱と赤パプリカに胡瓜をチョイス。この写真を見た感じ全然伝わらないと思いますが、
これがかなりデカイんです。
日本のマックのハンバーガー3個分か、もう少し。パテもこれで300gですからね。
パテの方もスパイスが効いて肉々しくてとてもおいしい。厚さが無いように見えて、パンに負けない存在感があります。お会計は5€(735円)。これから砦登りが待っているのに、はち切れそうな腹を抱えて店を出たのでした。
コトル砦の正規ルートはやっぱり閉まってた⁉︎
日本人旅行者の青年と別れ、一旦宿に戻って準備して、いよいよコトル砦に出発です。
東側にある泉から旧市街に入り、宿で教わった正規ルートの登口を目指します。
裏路地を通ると洗濯物が干してあったり、観光地の旧市街にも生活の臭いがあって癒されます。
ふむ、登り口はここですね。
正規ルートは8€(1176円)の入場料が必要なのですが、少しでも楽できるなら喜んで払うので是非開いていてください。祈る気持ちで料金所まで登って行くと、
あ〜やっぱり閉まってる(泣)
貼り紙には落石が危険なので閉鎖中と書かれています。それ、昨日今日の話じゃないですよね。宿の人が知らない筈ないのにと不思議に思い、真実は後ほど知ることになるのですが、
もうこうなったら裏ルートしかない!
北西側から旧市街を出てお堀を渡り、
海と繋がったお堀の色が綺麗ですね〜とこの時はまだ余裕。裏ルート入口を目指します。
堀を渡り右に逸れ、この写真の右端、車の後ろの細い道が裏ルートです。
そもそも裏ルートというのが、公に認められているものなのか、それとも見つかるとレッドカードな違法ルートなのか、
イマイチ位置付けが分かりません。
まあ広く知られているルートだし、宿から説明があったくらいなので、きっと半公認なのでしょう。
最初はこんな感じのなだらかな道から始まりますが、ふと右手の砦のほうを見ると、
うへぇ…遠く高くジグザグ坂が続いています。
まあ、全部登らなくても途中で絶景が見えたら目的達成な訳だし。そう考えてジリジリと、でも着実に歩みを進めていきます。
キツイ裏ルートと聞いて想像していたよりは、遥かに整った道はこんな感じ。ハイヒールじゃきついけど、普通のスニーカーで余裕で歩ける砂利道です。
暫く登って振り返ると町を見下ろす絶景が…
いや、さすがにコレじゃない。
蛇腹道を一段上がるたびに絶景具合を確認するのですが、なかなか良い景色にはなって来ません。
気がつくと、こんなに登っていましたよ。
かなり上まで来るとこの景色。おお、なかなか高得点じゃないですか?もう帰ってもいいですか?
海と反対側を見ると峻険な岩山。あんな所で転んだら痛そうですね。
途中1回座って休み、ようやく何か建物のある場所に着こうという時、向こうこら降りてくるのはさっきの日本人青年じゃないですか。聞くと、ここからもう少し行くと表側に出られるハシゴがあって、彼はバスの時間があるのでそこで引き返して来たとのこと。
よし、もう少しなんですね!
上の写真の建物の先は道が二手に分かれていて、広い左へ行く道はどうやらカフェが何かに通じているよう。絶景を見に行くのは右手の細い道です。
こんな感じの道(左の石畳)を進み、
雰囲気のある廃教会の所で右にぐるりと折り返すと、
見えてきましたあのハシゴが正規ルートへの抜け道です。
はぁ、はぁ…やっと着いた。
麓からここまでゆっくり登り、途中休憩も挟んで1時間と10分。ハシゴを登り、天井の低い穴を潜り抜けるとそこはもう表ルートです。
まだここが天辺ではないようですが、さて表ルートの景色はどんなものかと覗いてみると、
ぜ、絶景じゃないっすか∑(゚Д゚)
手前の三角形に赤屋根が集まっているのがコトル旧市街。
そして折り重なる山々の間を抜けて左奥がもう一つの内海へと繋がっている。四方を山に囲まれたコトルの海は、晴れるとえも言われぬ深い青で美しい。
そうですか、そうですか。なるほどこれが表街道と裏口無銭入場の差という訳ですね。8€払うとこの絶景を眺めながら砦へと登って来れるのです。上の砦への道は美しく整い、下を見ると城壁を縫いながら続くつづら折れの道。
あれ?表ルートも結構キツそうですけど?
むしろ迂回してない分だけ裏ルートより坂が急な気がします。そしてちょっと待ってくださいよ、表ルートを人が次々登って来るじゃないですか⁉︎ということは、閉鎖されていたのとは別の登口があったということ…。
さて、気を取り直してせっかくなので天辺の砦まであとひと息、頑張ってみましょうか。
砦はこんな感じの廃墟感。中は何層かに分かれてコトルの景色を楽しむことができます。先ほどの裏口からの合流地点と絶景具合はさして変わりはないですが、
みんな思い思いにコトルの眺めを楽しんでおります。
うん、いいね。
ちょうどバカでかい豪華客船が入港するところ。小さな海なのに深さはちゃんとあるのですね。それにしても深い青色の海に青い空。白壁に赤屋根の町を見下ろす様は、
まるで宮崎駿の “紅の豚” の世界。
あれ?それって次に行くクロアチアのドブロヴニクじゃなかったですっけ。もしかしてフライングで見ちゃいけないものを見てしまったのでは…。
帰りは表ルートを下に降りてみましょう。なにせ是非とも正しい登り口の真実を確かめねば気が済みません。やはり結構急な坂を降りて行くと、正規ルートの料金所。するっと通り抜けようとしたら、
はいチケット見せてね。
ぐぬぬ、帰りだけでもやはり8€。やはり裏口入学者は最後まで日陰を歩くべきなのでした。結局正規の登口はこちら↓。同じ旧市街の、宿で教わった場所より東よりが正解だったようです。係員のオジサン、わたしは被害者です。せめて4€まかりませんか?
久しぶりにアクティブに動いたせいか、高い場所で汗が冷えたからか、宿に戻ると少し体調悪化の気配。こんな日は無理してはいけません。おりしもiPhoneのストレージが写真で全て埋まってしまい、
この日最後の方は写真を保存できていないという事態(泣)
スマホの画像をiCloudに移したり、買い置きしていた少量の食料をモソモソ食べて、その日はひたすら静養したのでした。さて、次回はコトル3日目。コトルの前海から繋がるもう一つの内海の町ペラストへ日帰りローカルバスの旅。海に浮かぶ教会の島へも行ってきました!
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