“ドナウ川の真珠” と謳われるハンガリーのブダペスト。そこに5泊もしながらさほどガッツリ観光もせず、写真の整理や心身、特に胃袋の休養に充てた5日間でした。そこでブログは2日目以降をまとめて2回で書きたいと思います。今回はSIMの購入とブダペスト観光、ハンガリーの食べる国宝マンガリッツァ豚を食べに行った話です!
※文中のレート換算はブダペストで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1Ft(フォリント)=0.41円で記載しています。
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やはりベネチアのSIMは嘘モノでした•••。
ベネチアの中国系モバイルショップで購入したSIMカード。70GBをEU圏で使えると言われ「17GBじゃなくて⁉︎」「いや70GBだ」というやりとりもハッキリ記憶していますが、
やっぱりアレは嘘でした!
まだ10GBも使っていないのに、ハンガリーに入る頃には「容量はもう使い切りました」というメッセージが届き、それ以降も暫くは使えていたのですが、とうとう電波が完全に途切れてしまったのです。
まあ、ある程度は想定していましたしね、ミュンヘンでは電波切れまくってこちらもキレそうになっていたSIMですから未練はありません。今度はvodafone でまともなSIMをゲットしようとやってきました。
Googleマップの口コミを見ると、大変に評判の悪いブダペストのvodafone。順番を待って担当のコワモテ兄さんにSIMのプランを尋ねると、
20GBで12000Ft(4920円)って高っ!
他は100GBのもっと高いのしか無いとのこと。いま考えると買っておけば良かった気もしますが、もっと容量小さくて安いのは無いかと食い下がると「じゃあYettelに行けばいい」と別の会社の店を場所まで教えてくれました。なんだ、ぶっきらぼうだけど良い奴じゃないですか。
また少し歩いてYettel の店にやって来ました。こちらは3GB、5GB、10GBのプランがあり、5GB(ハンガリー国内通話あり)と10GB(通話なし)は同じ5490Ft(2251円)。30日間有効で他のEU国でもそのまま同GB使えるとのことです。SMSは受け取る方は無料、送るのは有料だそう。
うん、いいじゃないですか。と10GBを購入し、セッティングもやってもらいました。一旦店を出るも繋がらないので引き返して聞くと「ああAPNをいじってあるからだよ」と入れ直してくれて繋がりましたが、そこはセッティングの時に確認してよとは思いましたよね。ブダペスト雑いな。ところでこのSIMですが、
結論を先に言うと、超使えませんでした。
ハンガリーとポーランドでは良かったけれど、スロバキアとチェコではダメダメ(泣)。町の中でも頻繁に電波が途切れて、ベネチアのインチキSIM並みの精度です。vodafone だったら快適に使えたんでしょうかね…。
Yettelショップの近くにユダヤ教会堂「ドハーニ街のシナゴーグ」があるので併せて見学にやってきました。ここはヨーロッパ最大、世界でも3番目に大きなシナゴーグだそうで、シナゴーグは初めてですし楽しみですね•••
って9000Fz(3690円)も払えるか!
教会・モスク・仏教寺院。単体の宗教施設でこんな高いのは珍しいですよね。システィーナ礼拝堂だってこんなにしないのです。仕方ない、次です次。
オルガンの調べが心地よい、聖イシュトヴァーン大聖堂。
ユダヤ教のシナゴーグに対抗するなら、ローマカトリックの大聖堂でしょう。こちらは教会のホールに入るのに2000Ft(820円)、展望台&宝物館が3200Ft(1312円)、両方行けるオールインワンが4500Ft(1845円)です。
ほらやっぱ、払ってもこれくらいですよ。
ネット情報を見てると、少し前までは教会は無料だったようですが、シナゴーグの後なら安く見えます。
どーんと馬鹿でかい威容に気圧されながら中へ入ると、
ほおお〜美しい(溜息)
いや、構造や装飾ももちろん美しいのですが、
他と違うのは何よりオルガン演奏。たぶん自動演奏だと思うのですが、これは毎日いつもやってるんでしょうか。少なくとも私がいる間は続いていました。
この大聖堂は夜に行われるコンサートも人気らしく、さすが音響も良くてオルガンの調べが荘厳に響くのです。座って暫し聞き惚れてしまいました。
この大聖堂の目玉の一つが、教会の名前にもなっている初代ハンガリー国王イシュトバーンの右手。一度失われて、トランシルヴァニアで再発見されたものだそう。
なにやら物語の気配がしますね。
もろにミイラの右手なので、自粛してボカシを入れております。
さて、展望台へも登ってみましょう。ありがたいことに、エレベーターで一気。エレベーターを降りると、このようにクーポラの屋根下の空間に出ます。少しだけ階段を登って外へ出ると、
ぐるりと360°の展望回廊。
見える景色はこんな感じです。ドナウ川は建物に隠れてほぼ見えませんが街並みは雰囲気ありますね。
展望するなら、川の西側からの方がブダペストらしい景色を見ることができるので、ここはもしかしたら教会内だけでも良かったかもしれません。
マーチャーシュ聖堂と漁夫の砦。
ドナウ川の西岸にある2大スポット、マーチャーシュ聖堂とブダ城。まずは聖堂へ行ってみましょう。
宿からはセーチェーニ鎖橋を渡って歩いて行けそうなのですが、端まできて見ると、今は工事中で車のみ通行可。歩きでは渡れませんでした。仕方ないので橋を渡る分だけバスに乗ります。
ブダ城とマーチャーシュ聖堂は同じくらいの高さの高台の上にあって、このようにケーブルカーがあるのですが、
これが往復4000Ft(1640円)と結構高い。
片道では買えないし、何より歩いて全然登れる高さな上に、少し南に歩けばとても分かりにくい場所に無料エレベーターがあったりするのです。
騙されてるようでイヤなので、意地でもケーブルカーには乗らないぞと、歩いてマーチャーシュ聖堂へ向かいます。ケーブルカーに向かって右手、上の写真の階段を登っていきます。
もう少しで息切れしそうという所で、無事到着です。
こちらがマーチャーシュ聖堂。17時迄だそうで、タッチの差で閉まっていましたね。橋を渡れてれば間に合ったのに…。入場料は2023年5月時点で教会が2500Ft(1025円)、タワーが2900Ft(1189円)です。タワーからの眺めは良さそうですが、
無料スペースである城壁(?)からの景色はこんな感じ。対岸の国会議事堂がよく見えますが、さほどでもないですね。
見下ろす景色より、この城壁(としか言いようがないけど城ではないんですよね?)側がとても素敵です。
こんな感じのおとぎ話のような雰囲気なので、
それもう恋人たちがイチャイチャと(泣)
城壁に繋がって “漁夫の砦/Fisherman's Castle” というのがありまして、要は「城壁の一段高い場所入るなら有料ですよ」というものなのですが、聖堂で浮いた分で入ってみましょうか。
チケットはオンラインのみとのことで、入口のQRコードから購入し階段を登ります。ほうほう、確かに少し高いですね。
ほうほう、少しは良い景色。
とはいえ先にネタバレしますと、次に行くブダ城の無料スペースの方が良い景色。よほどのマニアでなければ、わざわざ登らなくても良さそうです。
ハンガリー伝統菓子のチムニーケーキ。
マーチャーシュ聖堂からブダ城迄は平坦な道が繋がっています。途中でハンガリー伝統菓子のチムニーケーキ/Cimney Cake の店があったので食べてみましょう。
クリスマスやお祝い事に食べるというチムニーケーキですが、専門に売っている露店や小店が街のあちこちにあります。壁には整形された生地がかかっており、
注文が入ってから焼きはじめます。専門の機械で5分で焼けるそうですが、知らないと「あれ?結構待つのね」となりますね。
このようにトッピングを選べるようになっていて、
追加料金でこのように↑ヌテラ(ヘーゼルナッツ系の甘〜いペースト)を塗れるのも定番ぽいです。選んだトッピングは焼き上がった表面にゴリゴリまぶしてくれます。
これはヌテラ抜きのウォールナッツ味ですが、食べてみるとケーキと言いながらこれはパンですね。焼きたてですから、
外はこんがり、中はふっくらしっとりで中々おいしい。
紐状にほどけるので、楽しくてつい食べ進んでしまいますが、それなりに大きなパンなので胃袋の余裕とは要相談です。しかもこれにソフトクリームをどどんと盛ったバージョンとかもあって、相当なカロリー爆弾なのです。
ところでこの時わたしは大失敗を犯してまして、ここのチムニーケーキが2500Ft(1025円)。少し高いなとは思っていたのですが、別の店では1500Ft(615円)、宿近く(ブダペスト市街一等地)ではなんと700Ft(287円)だったのです。
まさかの1/3以下∑(゚Д゚)
これに限らずブダペストでは「え、これがこんなに高いの?」ということがしょっちゅうでした。別の場所では半値とか。店ごとではなく商品ごとの値段がチグハグなのです。根拠のない感覚的な推量ですが、急激なインフレで物価が混乱している可能性はありますよね。一時も油断できないブダペストなのです。
眺めが素晴らしいブダ城と、ハンガリー国立美術館。
さて、気を取り直してブダ城です。お城といっても、天守閣や城主の居館を見て回るような感じではなくて、広い敷地の中に美術館や博物館、カフェにレストランなど色々な施設が収まっている感じ。
カフェに入らずともベンチなどの座って休める場所がたくさんあるので.時間がある方はゆっくり過ごせる居心地の良い場所です。そして何よりここからは、
ドナウ川を挟むブダペストの町の景色がとても美しいのです。
歩いて渡れなかった鎖橋もこのように。
そしてこちらがハンガリー国立博物館。
ハンガリー出身の画家のもの中心ですが、国外の有名な人のものも収蔵しているそう。常設展が4200Ft(1722円)、企画展も含めてだと4800Ft(1968円)だけど、平日は4400Ftに割引されます。看板に惹かれて入ってみました。
初っ端にいきなり目が留まったこちら、ハンガリーのBERÉNY Róbert さんの『sellózó no/Cellist』という作品。大きな動きと繊細な指使いが素敵ですね。
SZINYEI MERSE Pál さんの『Pipacsos mezó/Poppy Field』。外の看板にも出ていた絵ですね。ポピー(ケシ)といえばアルバニアを思い出しますが、ここハンガリーやお隣のスロバキア、チェコ辺りでもポピーシードを使ったお菓子やパンは定番です。馴染みが深いのでしょうね。
セザンヌさんの『A tálaló/The Buffet』。さすが巨匠、不思議な魅力の構図ですよね。というかこんか日常的でありふれたものを、芸術作品にできるのだから凄いものです。
こちらはゴーギャンさん。タヒチのイメージが強いですが、こんな冬の作品もあるのですね。タヒチいいなぁ〜。他にもモネとかピサロとか、後期印象派の作品がいくつか。
見終わったらお土産ショップで答え合わせです。「お、やはりこのチェリストの絵は有名なやつだったか」とか「あれ、こんな絵あったっけ?」とかですね。
さて、美術館は満足なのですが問題は18時に閉まってしまうこと。サマータイムのこの時期ともなれば、20時を過ぎてもまだ夕暮れ。
これはドナウ川と反対の町の方。
ドナウ川の夕景はこんなはこんな感じです。
お〜風情がありますね。
でも一番見たいのはブダペストの夜景です。21時近くになって、ようやく見ることができました。
ほほう。
ほ〜。さすがはドナウ川の真珠。実際は写真よりもっと綺麗ですよ。
帰りは城の南の方にある、無料エレベーターとエスカレーターで楽々。こう書いてみてアレですね。5日も居て、
これしか観光してなかったんですね(汗)
写真も整理してブログも書き溜めようと思っていたのですがあまり進まず…。
ハンガリーの食べる国宝マンガリッツァ豚が凄かった!
日本でも一時期有名になったので知ってる方も多いと思うのですが、ハンガリーにはマンガリッツァ豚という毛むくじゃらの豚がいるのですね。一度絶滅しかかった希少種で、その後保護政策で盛り返し2004年に国宝指定されました。確か「食べられる国宝」としてかなり話題になった記憶があります。
ところがブダペストに来てみると、中央市場でも売っているのはマンガリッツァのサラミだけ。「生肉は無いぞ」とけんもほろろです。それについては次回書きますが、困ったことに、
マンガリッツァ豚を食べれる店もなかなか見つからないのです(泣)
ネット情報とGoogleマップを駆使して、1軒だけ見つけたのがこちらのAszú Étterem というお店です。
予約していないので18時開店の口開け目指して突撃です。なかなかシックなお店ですが、少々カジュアルないで立ちでも快く迎え入れてくれました。
渡されたメニューに血走った目を向けて「頼むよあってくれよ」とマンガリッツァ豚を探します。
あった!ありました!!(歓喜)
肩肉とテンダーロイン、どちらも6900Ft(2829円)です。国宝と思えば安いもの。テンダーロインをいただきましょうか。
まずはビールで喉の乾きを潤して、
パンは白黒2種類が自動で出てきました。オレンジ色のはクリームチーズベースで、なんでしょうチーズ以外の酸味を感じます。
まだ1軒しか試していないグヤーシュスープも頼んでみました。初日の店のよりさらっとしていて味も軽め。でも野菜としての、
パプリカの風味がとても強いのです。
初日の方が好みだけど、うんうん、これもかなり美味しいですよ。
具材は牛肉にジャガイモと人参。それにセロリが良いアクセントです。
さあ、お待ちかねのマンガリッツァ豚です。どっしり嬉しい厚切りで、上の野菜をどかしてみると、こう!
ほんのりピンクで良い色じゃないですか。さっそくひと口切って食べてみると、
何この肉質⁉︎ こんな豚肉初めてです!
繊維のきめ細かさが豚肉の想像範囲を完全に超えています。噛み応えはあるのに、歯触りがとても滑らかで柔らかく感じるのです。風味も味も濃いけれども、クセに感じる1歩2歩手前。さすが国宝、名前倒れではない驚嘆レベルの豚肉です。コールラビのソースも良く合って、野菜の扱いも上手。これはかなり素晴らしい一皿ですね。
気分が乗ったので、ハンガリーを代表する貴腐ワイン “トカイ” もいただきましょう。数字とプットニョス/Puttonyos とあるのは甘さの基準。数字が多いほど甘くて高くなるのですね。程よい所で3プットニョスを選びます。写真が切れちゃってるのですが、1杯50mlで1850Ft(759円)。貴腐ワインとしてはかなりお値頃です。
白い花の香りに蜂蜜のような甘さ。少し苦味が混じって若さも感じるものの、とても贅沢な味のデザートワインです。国宝の豚肉に貴腐ワイン、贅沢尽くしでお会計は15,685Ft(6431円)。サービス料が15%なっていましたが、
安いっ!
この内容なら、日本じゃ1万円以上取られても文句は言えません。頑張ってマンガリッツァ豚食べられる店を探して良かったです。因みに食べ終える頃、日本人ガイドさん付きの日本人団体客が来られてましたから、もしかすると日本でも有名なお店なのかもしれません。
次回はブダペストへ行くなら絶対外せないブダペスト中央市場。そして日本食材の買い出しと旅先自炊メシです。さらにマンガリッツァ豚を探して悪戦苦闘する話も書きたいと思います。
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