タガイタイ日帰り旅行、前回の続きです。
名物料理の牛骨髄スープ、ブラロ(Bulalo)を食べ終えた後は、学校の先生お勧めスポットをいくつか回ってみることに。
タガイタイではタール湖を見下ろす丘に沿って、Tagaytay-Nusgbu Highwayという幹線が通っていて、ホテルやレストラン、観光スポットが並んでいます。ハイウェイといっても日本の高速道路ではなく、普通の道路です(フィリピンでは高速道路をスカイウェイと呼びます)。
幹線の東側にはロトンダ(Rotonda)と呼ばれるラウンドアバウト(円形交差点)があり、その周辺が中心繁華街になっています。
まずは徒歩でスカイランチを目指します。
上の地図の左側。緑の印をつけた所が前回ご紹介したお店ブラロ・ポイント。そこから下側の一方通行路上にある遊園地、スカイランチまで1.7km。散歩にちょうどよい距離なので、とりあえず歩いてみます。
約20分の道行き。この道からは、殆ど湖を見ることができず、特に関心を誘うものもありません。そして何より、
歩道が無かったり、道がガタガタだったり・・・とっても歩きずらい。
高原リゾートをお散歩というイメージをちょっとだけ期待していましたが、瞬殺で砕け散りました。涼しいのだけが救いです。
途中にあるマッシュルームバーガーは、きのこのパテや、きのこのフリットが楽しめるタガイタイではちょっと有名なお店らしいです。お腹いっぱいなので中に入らずスルー。
20分ちょっと歩いて辿り着いたスカイランチは、入園料が80ペソ。
もとより男二人で、遊園地ではしゃぐつもりは毛頭ありません。
それでも一応ここへ来たのは、湖を見下ろすビューポイントがあると聞いていたから。係員のお姉さんに聞いてみた所、ビューポイントへは入園しないと行けないとのこと。「眺めはいいですか?」と尋ねると、
うーん・・・ここより、もっと綺麗に見れるところがあるよ。
と、想定外の回答。え、そうなんですか?行き方も教えてくれましたが、かなり遠いので諦め、
ついでにスカイランチに入園する気もなくなりました。姉さんちょっと正直すぎません?
その代わりと言ってはなんですが、スカイランチの向かいにある
大人の遊園地、カジノへ立ち寄ってみました。
カジノ・フィリピーノは、フィリピンのあちこちで見かけるカジノチェーン。
2階へ上がるとクロークがあり、荷物を預けて入場。中は写真を撮れませんが、テーブルゲームはバカラが10卓程度とルーレット。稼働しているのはバカラが3卓だけ。
観光地の華やかさが微塵もないローカル感。フィリピンおじさん軍団が熱を入れて打っている様は、さながら鉄火場の様相です。
バカラは最低ベットが500ペソと、意外に高めの設定。席の空きも無いので今回は見送って、スロットコーナーにあった機械式のルーレットで軽く遊びます。
100ペソ単位のベットを数回、400ペソを失いかけたところで流れがきて、+700ペソまで行きましたが、その後は続かず±ゼロで終了。
やっぱりディーラーが玉を放ってくれるルーレットとは違って、あまり気分が盛り上がりません。カジノ初体験のヤゴウさんは100ペソを3回に分け、10ペソを赤黒、10ペソを3点賭け、10ペソを4点賭け、というようなベットスタイル。
残念ながらビギナーズラックには恵まれませんでしたが、自分なりの戦略を持ってメリハリをつける辺り、性格が出ていて面白い。
彼はギャンブルに身を持ち崩すことなく、地に足着いた人生を送ることでしょう。
ジプニーで中心街へ行ってみる。
スカイランチの前から、タガイタイの中心街まで約4km。トライシクルもたまには見かけますが、タガイタイのトライシクルは観光地価格だから乗らない方がいいとフィリピン人先生に聞いていたのでパス。それよりも頻繁に走っているジプニーを捕まえる方が安くて便利です。
ジプニーは決まったルートを走る乗り合いジープで、好きな所で乗って、好きな所で降りることができます。乗る距離によって運賃が変わってくるので、乗車時にどこで降りるかを伝え、運賃を払わなきゃならない。そのため、ジプニーに乗る際は事前に2つのことを確認する必要があります。
どこ行きのジプニーに乗ればいいかと、降りる場所をどう伝えるか。
タガイタイは幹線道路が1本なので、進行方向さえ合っていればどれに乗っても大丈夫そう。降りる場所はgooglemapで調べたら、Rotondaというロータリー交差点が目印になりそうです。
適当に来たジプニーに向かって手を挙げて停め、念のため「これRotondaに行く?」と確認して乗り込みます。
中で目的地のRotondaと言いながら、2人分で20ペソを渡してみたら、2ペソのおつり。ひとり9ペソ(19円)です。
これがRotonda。歩行者用の信号なんて無いので、いつものように車の間を縫って渡ります。
交差点沿いに綺麗なショッピングモールがあったので覗いてみると、
ガラーン。まだ半分くらいの店は出店準備中です。
施設自体がまだ新しいのでしょう。
オシャレ雑貨カフェDreamLand
タガイタイに行くという話をしていたら、2人のフィリピン人先生から勧められたのがこの店。20代女子が勧めるArts Cafts Cafeということで想像はしていましたが、
ヤロー2人連れにはちょこっとイタイ店。
ネイティブアメリカン系にとどまらず、お洒落アクセサリーや雑貨を売っていて、
カフェのメニューはこんな感じ。
うん、メニュー見ずらいし、パスでいいか。
女子旅もしくは、女性と一緒の旅行だったら訪れてもいいかもしれません。
この店の向かいから、今回初のレイクビューをゲット!生活感溢れる景色ながら、かろうじて。
湖畔リゾートなのに、これだけ湖が見えづらいって、逆にすごいですよ。
Rotonda近辺では頻繁に、火山ツアーの売り込みがあります。今回行く気はないけど試しに値段を聞いてみると、火山島までのボートと、ホーストレッキング、ガイドも全部込みで2人で4000ペソ(8480円)との回答。
うわ高ー!それでいくら迄割り引けるの?
行く気がないから、雑な値引き交渉をしてみると、あっさり
2人で2500ペソでどうだ?
うん。もっと下がりそうだね。相場は1人1000-2000ペソと聞いていたけど、彼の弱気ぶりを見ていたら、今は閑散期のような印象です。雨季ですしね。
もう一つのタガイタイ名物、ブコパイをお土産に。Loumars pies & tarts
タガログ語でココナッツはブコ(buko)と言います。つまりブコパイはココナッツのパイ。フィリピンでは何故か、バスの中にブコパイ売りのオジサンが回遊してきます。
ラグーナ(Laguna)がブコパイの本場と聞いたことがありますが、ここタガイタイのも有名。
町のあちこちでブコパイ屋さんを見かけるし、勿論ここでもバスの中に売りに来ます。何軒か有名なブコパイ屋さんがあるらしいですが、今回はRotondaから近いこちらのLoumars Pies & Tartで購入。
ブコパイ屋の前に、ブコパイ売りのオジサンが4人座っています。
売っているのは違うブランドのブコパイ。
1個150ペソと、中で買うより安い。日本だったら完全に営業妨害ですよ。
店内にはブコパイ以外にも、伝統的な手作りフィリピンお菓子が沢山あります。
ケーキよりもこういうお菓子の方が、甘さがきつくなくって美味しいことが多いです。
Loumarsのブコパイは1個220ペソ(446円)。横にできないので持って帰るのは面倒ですが、せっかくなので1個購入。
学校に帰ってから切り分けて食べましたが、直径は30センチ前後と結構大きい。
中はクリームと、ココナッツの果肉が入っています。
果肉がある分甘さが中和されるし、果肉の食感も楽しい。これはかなり美味しいです!
フィリピンスイーツの中では今の所トップ3に入るかも。
西のはずれのスタバ目指して、バスへ。
タガイタイにはスターバックスが沢山あって、その内数軒がレイクビューポイントとして有名。西のはずれにあるスタバが多分一番綺麗に観られるはずという先生の情報をもとに、向かってみることに。
地図を見ていただくとわかるように、かなり離れた所にあるので
ナスグブ(Nasugbu)行きのバスに乗るといいよ。
という事前情報も得ていたので道行くバスを見ていたら、こちらに向かってくるバスにNasugbuの表示を発見。
どこから乗れるか分からないので、取り合えず手を挙げてみたら、
運転手さんがジェスチャーで応えてくれました。
そこじゃない!乗りたいならもっと向こうに行け。
うん、なるほど。齟齬のない完璧なコミュニケーションです。目の前を通り過ぎていくバスを見送ると、200メートルも行かずに停車。これなら間に合うと、小走りで追いつき、乗り込みました。
ほぼ満席の車内。前の席の彼女のは、まさか豚耳じゃないですよね?フィリピンで豚耳は100%食べ物なのですが・・・。
フィリピンではバス車内にドライバーと別の集金係がいて、向こうからキップを売りに来てくれます。上述のスタバへ行く場合は、
ツインレイクス(Twin Lakes)まで行きます。
といえば、運賃を教えてくれます。1人26ペソ(55円)でした。ツインレイクスというのは、ホテルを中心にカフェやレストラン、クラフトビアバーまで入っている商業施設で、スタバもその中にあります。
運賃を払うと、払った金額分の控えをくれます。このデザイン、味があって好きです。
こちらがツインレイクスのスタバ。
多くの人が立ち寄る人気スポットです。
バックカウンターは大きな窓で、気持ち良い景色が広がっています。
1Fで飲み物を買って、下に降りると室内席とテラスがあります。 急斜面に建っているので、下に降りても地下という訳ではありません。
斜面の縁にあるからか風が吹いて居心地の良いテラス席です。そして、ここから見えるレイクビューが、
こんな感じ。
曇って、ガスって、しかも遠い・・・・・・。
一応湖の中に火山島があって、その火山の中に更に湖があるという構造なのですが、
まったく分かりませんぞ。
まあ、横着して火山も登らなかったので、こんなところでしょう。絶品ブラロでタガイタイには充分満足しているので、これ以上深追いせず学校に帰ることにします。
ちなみに、タガイタイの全てのスタバをレポートしている素晴らしいサイトを後から発見しました。きちんとした内容で頭が下がります。先にこれを読んでいれば…。
人に聞き々々、帰りのヴァンを探す。
さて、タガイタイへの行き方は、事前に学校で聴き込みをしてきたので分かっていましたが、帰り方はさっぱり分からない。とりあえずロトンダ方面に行けば何とかなる気がするので、そっち方面へ向かいます。
ロトンダって、ここからどうやって行けばいい?ジプニーかバス?
ツインレイクスの警備員のお兄さんに聞いてみたら、
バスの方がいいね。停めてあげるからちょっと待ってて。
英語が通じる上に、このホスピタリティ。やっぱりフィリピンは素晴らしい。10分も待たずにバスが停まり、乗り込みます。
キップ売りのおじさんが来て、「どこまで行くんだ?」と聞くので、ついでに帰り方も聞いてみました。
パシータとかバリバゴとか、そっち方面に帰りたいんだけど、ヴァンとかバスってどこで見つかります?
おじさん、早口で何か地名を言っているけど、全く聞き取れません。ヴァンステーションに行くべきだということはわかりました。とりあえず言われるまま26ペソを支払い、後でもう1回聞いてみると、
降りる所で教えてやるから大丈夫だ。
なるほど。このバスがどこに向かっているかすら知らないけど、そういうならお任せしましょう。「降りた所で何か食べられたら、軽く食っていこうか」なんてヤゴウさんと話していたら、ヴァンステーションに到着。
ここだ。あそこがヴァンステーションだからな。
幹線沿いとはいえ、町から離れたなにも無い場所。
あるのは果物屋さんくらい。レストランはおろか「コンビニすらないよねー」とヤゴウさんと話していたら、
NINE ELEVEN発見(笑)
惜しい。夕飯は戻ってから取ることにして、ヴァンステーションへ向かいます。ひと通り行き先チェックをしたけど、学校の近くが行き先になっているヴァンは無し。アラバン(ALABANG)行きというのが近いので聞いてみたら、
サウスウッズ(Southwoods)で降ろしてやれるぞ。
素晴らしい。サウスウッズまで行けば、歩いてもトライシクルでも帰れます。
来た時と同じような造りのヴァンに座り満席になるのを待っていると、やはり1列4名、合計19名の詰め込み乗車。2名シート+補助席に4名詰め込むものだから、
ヤゴウさんは席と席の間で尻割れ状態。
15分程度待って発車し、1時間でサウスウッズへ到着。高速を降りた所で我々だけ降ろして、ヴァンは再び高速へ。この辺の融通が利くところは、ヴァンの良いところです。
朝7時半に出発し夕方5時には帰着という、短めの日帰り旅。ブラロを食べた以外はかなり流した内容でした。タガイタイらしい絶景は臨めなかったものの、
フィリピンでの移動は、現地で聞けばなんとかなる。
という実感が持てたことは収穫でした。ジプニーももう、怖くない!
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