ニューヨークともなれば、名店も旨いものも星の数ほど。世界を牽引するトレンド最先端のグルメを楽しみたい気もしますが、残念ながらこちらは長旅ひとり旅。まともな服もないですし、はなから高級店は無理ゲーです。気取らずカジュアル、それでいてニューヨークっぽいものをと考えて思いつきました。「そうだ過去2回ニューヨークに来たけれど、有名店のベーグルは食べてないよな」と。それともうひとつ、以前この町を訪れた際に食べて悶絶した、絶品サンドイッチも外せません。今回のアメリカ横断旅を含めても、
アメリカで一番美味い食べ物のひとつ!
じゃないかと思っている、カッツ・デリカテッセンのパストラミ・サンド。ニューヨーク2日目2023年10月2日の月曜日は、マンハッタンを散策がてら2軒をハシゴしてきました。
※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)
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NYでNo.1の声もある旨々ベーグル〜BEST BAGLE & COFFEE。
朝10時過ぎ、ブルックリンの外れにある宿を出てマンハッタンへ向かいます。
いかにも住宅街な雰囲気の宿周辺から地下鉄で移動して、
地上に出るといかにもマンハッタンな町並み。20ウン年前、初めての海外旅行がニューヨークだったからか、マンハッタンのこの雰囲気はどこか浮き立つものがあります。
そんな町の雰囲気も楽しみつつ、やってきたのはBEST BAGLE & COFFEE というお店。”NY No1 bagle” と検索してヒットした中で、立地的に都合よかったのがここだったのです。口コミには1時間待ちもザラとあったので覚悟していたのですが、
あれ、ぜんぜん空いてるじゃん。
店内は2つのラインに仕切られていて、入って右側がOrder Line。そっちに並んで奥のOrder Here と書いてる所で注文するようですが、注文中の1人だけで誰も並んでいませんね。
ある程度予習してきたところによると、この店ではかなり自由にベーグルサンドをカスタマイズできるそう。並んでる時間でゆっくりと完璧な組み立てを考えようと思っていたのですが、待ったなし。
入店即注文でちょっと焦ります。
「冷静になれ一旦店を出て立て直すのだ」という心の声を「そんなの慣れてない感じで恥ずかしいわNYだぞ」という声が押し流します。短い距離を歩く間に注文の内容を考えて、支払いと受取りの段取りもチェックして、頭の中はフル稼働です。
約10秒間の高速演算の結果、オーダーしたのはスモークサーモンのベーグルサンド。
一周回ってど定番です。
「スモークサーモンのベーグルサンドください」「ベーグルの種類は?」「エブリシングで」「クリームチーズやトマトやオニオン入れる?」「全部入れてください」というやり取りをして注文内容の書かれたレシートを受け取り、Pay Here のカウンターでそれを見せて支払いをします。飲み物の注文もここでするようで、ラージサイズのブラックコーヒーを頼みました。さらに移動して受取りカウンターでベーグルを貰い、後は店内でもテイクアウトでもご自由にというスタイル。たまたま席が空いたので座れたけれど、席数はさほど多くなく、テイクアウト比率が高い印象でした。
席も確保できてひと心地。コーヒーをひと口飲んでから包みを開けてみると、
なるほどデカくて分厚いね(嬉)
ベーグル自体が日本の普通のやつの倍はあるんじゃないでしょうか。それに負けないくらいサーモンもぎっしり。ベーグルサンドが14.95$(2136円)でコーヒーが2.99$(427円)。それぞれ税がのって合計19.53$(2791円)は安くはないけれど、手に持った重量感はそれだけで満足度を底上げしてくれます。
大口を開けないと食べられない分厚さに、期待値MAXでひと口目をいってみると、
うわっこれは美味いや(脱帽)
ベーグルもサーモンもクリームチーズも、全て想像通りの味なのだけど、想像通りのままに美味しさが期待値をはっきり上回ってくる。まさに正統派の横綱相撲って感じです。因みにニューヨークスタイルのベーグルはよく「もちもち」してるのが特徴と言われますが、この店のベーグルは日本の一般的なもちもち系ベーグルより粘りが少なめ。それよりも噛むと歯に伝わってくる、みっちり高密度な生地が圧倒的でした。体積2倍のうえにこの高密度感。お腹にもずっしりときますね。
飯の合間のニューヨーク散歩。
お腹がずっしり重くなったので、夕食までにしっかり隙間を作らねばなりません。NYは3回目だし特別目当ての場所もないので、腹ごなしに散歩をしてみます。
とりあえずタイムズスクエアは行ってみるよね。
へんな人いた∑(゚Д゚)
みんなとりあえず座ってみるとこ。
9.11テロのあったグラウンドゼロ。
噴水の周りに亡くなられた方の名前が刻まれていました。日本人の方の名前もありますね。
ウォールストリートのチャージング・ブル像。株価の上昇を祈っておきます。
ずずいと島の南端まで歩いてきて、せっかくなのでフェリーに乗ってみます。スタッテン島行きのこのフェリーは、なんと無料なのですね。
ロビーには人が溢れていましたが、これみんな乗れちゃうのだからかなりの輸送力です。
24時間運行で時間帯によって15〜30分おき、深夜でも1時間ごとに出てるそうで、生活の足として活躍しているのでしょうね。一方このフェリー観光客にも大人気で、
離れていくフェリー後部からは海に浮かぶマンハッタンの摩天楼が望め、
自由の女神もそこそこ近くから見ることができるのです(iPhoneの望遠で撮ってます)。
着いた先のスタッテン島ではアウトレット系の商業施設があるのですが、うーん少し寂しげな雰囲気ですね。特に目的もないので、30分後の次の便で戻ることにしました。さあ夕飯だ!
↓マンハッタン側のフェリー乗り場はこちら
やはり最強!カッツ・デリカテッセンの絶品パストラミ・サンド。
フェリーターミナルから目当てのお店カッツ・デリカテッセン/Katz’s Delicatessen へは、グーグルマップでルート検索するとバス利用が良いようです。
乗り場に来てみるとこんな感じの券売機があったのですが、メトロカードか硬貨しか使えないんですよね。硬貨の持ち合わせもなく、困っている所にちょうどバスがやってきて、見ると地下鉄と同じOMNYのタッチ決済対応じゃないですか。
便利〜。
クレカのタッチ決済で乗れたのでした。ちなみに降りる時は窓枠添いに張ってある、黄色い紐を引っ張ると次のバス停で止まってくれる仕組みですね。
バスで北上すること20分前後。ロウワー・イーストサイド地区の北の端、イースト・ヴィレッジとの境目辺りに店はあります。
雰囲気のある外観も素敵ですが、それもそのはず。創業は1888年でニューヨークで最も古いデリカテッセンなのだとか。映画の舞台になったり有名人が通ったり、そういう意味でも超有名店ではあるのですが、そんなサイドストーリーが霞むほどにこの店の名声を支えているのが、
絶対的な名物メニューのパストラミ・サンドなのですよ!!
思えば大学5年生の時、人生初の海外旅行で最も衝撃を受けたのがそのパストラミ・サンド。30歳の時に再訪し、それが初海外バイアスじゃないことを確認しました。そういう意味じゃ、「幸せな日常食を求めて世界を巡る」という “世界一周めし旅” の原体験とも言える一品なのですね。
平日の16時半過ぎという中途半端な時間にも関わらず、店内はかなりの混み具合。
ドアをくぐると店の人からこの小さな紙を渡されます。説明もなしで初見の人は戸惑うところですが、これは注文や会計に必要なので、失くさないようにしましょう。
店の奥は壁一面が長いカウンターになっていて、欲しいものの列に並んで順番を待つ仕組みになっています。
カウンター後ろの高い位置にメニューが書いてあって、オムレツとか諸々のは一番左の方で注文。
そしてパストラミ・サンドを含むサンドイッチは列の大半を締める ORDER SANDWICHES HERE と書かれた列で注文できます。一番短そうな所を探し、ジリジリ進む列で辛抱強く待ちます。
列の先で待っているのはCUTTER という肉を切ってサンドイッチを作ってくれる強面メンズたち。先ほどの紙を渡して注文を告げると「よっしゃ」と言ってテキパキと作業に取りかかります。
目の前で塊からパストラミを切り分ける。今どき非効率にも思えるけれど、切り立てを提供するこの手間が、絶対味にも影響してると思うんですよ。何よりシズル満点で期待感を煽られて、
口の中の唾液がもうやばい。
運が良いと途中で味見をさせてくれたりして、ますます食欲が暴走モードなのです。
バケツに山盛りされている旨そうな2種のピクルス。これもサンドイッチに付けてくれます。
出来上がったサンドイッチを受け取るときに、渡した紙も返してくれます。裏側には注文に応じた代金が走り書きされ、今回でいうと27.45$(3923円)でこれに税金が乗っかります。
うーむ、だいぶ値上がってる感じですね。
飲み物も欲しいところですが、その為にはまた別の列に並び直さないとなりません。2人いれば手分けできるのですが、1人だとかなり面倒。もう我慢できないし、飲み物なしで食べちゃいましょう。因みにこのお店、1人でもグループでも食事しやすい席配置になっていて、一見かなり埋まっているように見えても、意外と空席は見つけやすい気がします。
席に落ち着いて改めて見ると、なんとも無骨でシンプル極まりないひと皿。なんせライ麦パンにパストラミを挟んだだけで、他にさの具材は何も入っていないんですから。野菜がない?
ピクルス食っとけよ!
とでも言いたげな潔さじゃあないですか。横から見ただけでもかなりの量のパストラミですが、トレーを運ぶ際に感じた重さはもっとずっしりしてたよなぁ。そう思いながら断面を見ると、
どうです、すごいでしょう⁉︎ 肉がパンに食い込んで、内側では更に厚みを増しているのです。そして何より肉1枚1枚のカットの厚さ。日本のコンビニやスーパーで見るぴらぴらのパストラミとはもう別物です。見た目の迫力に震えながらも、大口を開けて分厚い塊に喰らい付くと、
んんーー!!ナニコレやっぱ凄っご!!!
これだけ分厚くても硬さはまるでなく、しっとりジューシーなパストラミから美味しい汁が滲み出てくる。パストラミは肉を塊のままハーブやスパイスと合わせて塩漬け。その後燻製して作るのですが、聞きかじり情報によるとこの店では、昨今主流の急造的な手法は一切使わず昔ながらのやり方を貫いているのだとか。だからでしょうかね、これだけの塩蔵肉を一気に食べても不自然な味が一切なくて、穏やかな肉の旨味が押し寄せてきます。
前2回の時はともかく、今回はアメリカ横断してアメリカ流の絶品サンドイッチを何度も食べた後。さすがに感動が薄れる可能性はあると思っていたのですが、
もうまったくの杞憂でした。
ピクルスを挟みながら一気呵成。幸せのままに大ボリュームのサンドイッチを食べ切ったのでした。
次回はニューヨーク、そしてアメリカ合衆国の最終日。今回のアメリカ横断旅のメインテーマ「ソウルフード」で締めくくるべく、ブルックリンでも静かなエリアにある評判店を訪れました。
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