マルマリスに着いた翌日の4月10日。明後日の朝にはギリシャへ発つのでトルコ滞在は残り2日しかありません。前日は宿でゴロンゴロンしてしまったので、すぐにでもマルマリスの町に繰り出したいところですが、
まずは洗濯しないと何もできません。
前の日に済ませておきたかったのですが「日曜なのでスタッフが休みなんだ。明日の朝言ってよ」とのこと。自分で洗える洗濯機はないそうで仕方ありません。朝イチで出して昼には上がるというので、それまではゴロンゴロンしてますか。
※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。
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マルマリスの素敵レストランMemed Ocakbaşı。
さて、洗濯が上がったお昼過ぎ、ブログもちょうど書き終えていざ町へ繰り出します。時間帯的にもまずは昼メシ。目星をつけておいたレストランへ行ってみましょう。
料理と接客、ともにかなり高い評価の口コミをアテにして選んだこちら、噂通りメインの接客をしてくれる彼(↓左側)がとても人当たりが良く気配りのできる男で、
メニューの写真を撮り、Google翻訳などを駆使して検討しているわたしを見て声をかけてくれます。
ロシア語のメニュー持ってくる?
だから日本人ですってば。
さすがに日本語メニューは無いようで、種類豊富なメニューに悩み「オススメある?」と聞いてみると「じゃあ実際に見てみようか」と連れ出してくれました。
串焼き系のケバブが美しく仕込んでありますね。
何ですかここは、お肉パラダイスですか?試しに聞いてみましょうか。
食べ放題になりませんか?
選び難いほど魅力的な見た目ですが、オススメを聞きながら羊肉の串ケバブをチョイス。
続いてはスープコーナーです。右手前のはタルハナ・スープに似てると思ったら、また別のものでエゾゲリン・スープ/ezogelin çorbasıだそう。これも試してみましょう。
更にはメゼ(前菜)のコーナーまで。見るたびに注文が増えていく、テレビショッピングのような買わせ上手です。ここでも2品頼んでようやく席に戻ってきました。
すると既にこのようなテーブルセッティング。アレですね、トルコあるあるの副菜が自動でたくさん出てくるパターンですね。こんなに出てくるなら
メゼ2品も頼まなかった件!
とはいえ時すでに遅し、ここからは気合を入れて完食するのみです。
麦のピラフと手前は確かチーキョフテ。昔々、生肉のキョフテを出してたのが、食品衛生的によろしくないとなり、じゃあ肉以外でと出来たのがこの料理。ベジタリアン的にも人気なんだとか。食べてみるとクセもなくおいしいですね。
でも肉っぽさを期待しちゃ駄目なヤツですね。
さて、気になっていたエゾゲリン・スープが来ましたね。このスープはトルコの定番の一つで、ブルグル(挽き割り小麦)と赤いレンズ豆がメイン、米も使っているようで、なるほどタルハナ・スープと共通点が多そうです。味も似た系統で、
トロ味があり穏やかでジワジワ旨い!
これは好きな味です。
メゼの1品。ピーマンにチーズを詰めたものですが、まさかそのピーマンがピクルスとは思いませんでした。
酸味×酸味の強烈な酸っぱさ!
しかも大きめのが7個も。これは計画的に消費しないと確実に余りますね。
メゼの2品目は皮を剥いだ茄子に赤いピメントとイタリアンパセリ。たぶん焼いてるんでしょうね。野菜の甘味がとても良く引き出されてます。でも一言いわせていただくと、
やはり量が多すぎです。
これは本気のフードファイト・モードに入る必要がありそうです。
パンは中が空洞で少し安心。香ばしくて粉の風味が強くておいしいです。
パンの力も借りるとメゼが捗って良いですね。あでも、パンで腹が膨れちゃう。などとやっている所に羊肉が到着。
ほぅ、美しい盛り付けでございます。
ここの所、大衆食堂の縛りプレイをしていたので、洒落た盛り付けが新鮮です。かくして肝心の味の方はというと、
旨い。とても旨い!
焼き加減が絶妙で、肉の味が濃いのです。羊の風味もしっかりしてて、その分クセも若干あるのですが、付け合わせのエズメ(野菜と香辛料をすり潰したもの)が爽やかに中和してくれます。
羊はやはり旨いな〜。ピーマンチーズの酸っぱいのを我慢したら、ご褒美に羊。チーキョフテも少しずつ減らしていって、、、
うん、完食!
視界の端に酸っぱそうなのがチラついてますが、気にしてはいけません。お会計はチャイも飲んで398TL(2905円)。注文しすぎたことと料理の内容を考えると、かなりリーズナブルなお店です。
寛ぎのマルマリスの町歩き。
パリピの町という前情報に警戒していたマルマリスの町は、確かに昼から大きな音で音楽を流す店が並んでたり、夜になると踊るスペースになりそうな場所も見かけたけど、それは町のごく一角。
それ以外は陽光が降り注ぐのんびりした雰囲気です。アンタルヤのように、やはり観光客が散策する洒落た雰囲気の場所もあり、
トルコというよりどこかヨーロッパの島に紛れ込んだよう。
こんな感じのお洒落な路地を登っていくと、
博物館(MUZE)と書いてありますね。地図を見てみるとここはマルマリス城で、中に考古学博物館を併設しているようです。100TL(730円)を払って入ってみます。
おー素敵な中庭。時代を感じる石積みの壁とフレッシュな南国植物が良いコントラストです。
敷地にはそこかしこに発掘された出土品が展示されています。古代ローマ時代や古代ギリシャ時代のもの、
これはオスマン帝国の船で使っていた錨ですね。
城壁にも登れるようになっていて、
石積みの間からマルマリスの港を一望できます。
壁のてっぺんの三角のギザギザとか、縁に塗り込められた小石の彩りとか、随所に可愛らしい要素があって素敵です。
いくつかある小部屋には、装身具や当時のコインとか。
この辺りは遥か昔から海洋貿易の盛んな土地だったようで、考えてみればロードス島が目と鼻の先ですもんね。この先ロードス島、そしてアテナへと旅は続いていきますが、どんなものが見られるか楽しみです。
お城を降りて海に向かうと、早くも夏のような雲が出ていて良い雰囲気。
港には観光船がずらりと並び、クルージングやダイビングなどのマリンスポーツも楽しめるようです。
港の見えるカフェに腰を落ち着け暫し休憩。こんな雰囲気なら仕方がない、いっちゃいますか昼ビール。
ラマザンの昼間からビールなんてと怒られそうですが、許してもらえる雰囲気がマルマリスにはあります。
ひと息ついてホテルに戻ろうと歩いていると、物産市のような広場を発見。
ドライフルーツにナッツ類。最後までピスタチオ食べ放題は実現できず悲しいですが、こういうのは見てるだけでも楽しいですね。
チーズ屋さんの奥には、
平日の昼から寛ぐ町の人々。マルマリスの昼下がりは、とてもリラックスして良い雰囲気でした。
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トルコ滞在もカウントダウンが始まって「トルコで食べ納めしときたいものは何だろう」と考えてみると、
あ、キョフテ食べたい。
トルコのハンバーグと説明されるけど、日本のハンバーグとはやはり全然違っていて、食感も味も形も色々なバリエーションがあるのがキョフテです。
マルマリスでキョフテの専門店を探したのですが目ぼしい店が見当たりません。あ、でも少し郊外まで歩けばYUSUF がある。YUSUFというのは、これまであちこちの町で店探しの際に引っ掛かってきた、
謎のチェーンレストラン。
謎というのは、店によって口コミ評価も方向性も全然違うから。本格的なキョフテを出してそうなめちゃくちゃ高評価の店もあれば、ファストフードみたいで評価の低い店もある。ロゴが一緒だから同じチェーンだとは思うのですが…。郊外型の店が多く今まで諦めていたのですが、今回はギリ歩ける範囲。宿から町の外に向かって歩くこと約30分、郊外型ショッピングセンターみたいな所にやってきました。
おお、カルフールがある。あとで寄りましょうね。
服屋とかのテナントが並ぶゾーンの2階に店はありました。勝手が分からずどうして良いのか戸惑いますが、聞くと好きな席に勝手に座って良いらしい。
かなり広いお店ですね。通りかかった店員さんに合図して「メニューください」と言うと、料理の単語だけ並ぶ名刺2枚分位の小さな紙切れを見せられ
どれにするの?
客向けとは思えない分かりづらい紙で、戸惑いが倍増です。とはいえ頼むものはキョフテに決まってます。グラムが選べるので、下から2番目の230g175TL(1278円)をチョイス。パンぐらいは着いてくるだろうと、あとは飲み物にアイランだけを注文します。すると待つほどもなく、
頼んだ覚えのない皿が大量に運ばれてきました。なにこれ、どういうこと?もしかして、どこかの国であった、
食べた分だけ追加支払いシステム⁉︎
いや、トルコで突然そんなシステムがあるわけない。それに周りを観察してみると、
こんなに皿を並べてるテーブル殆どないし!
よし、一度冷静になろう。言葉はほぼ通じないし、注文内容の確認はムリ。となると当然の帰結として、
全部食べればいいんじゃん?
悩んでいるうちに、メインのキョフテも到着しました。うん、なかなかイケる。初めて食べたイスタンブールの店と同じ系統の、弾力のある歯応えです。肉の旨味にスパイスが効いて、やはりキョフテはおいしい。
この辛いペーストを付けるとますます食欲が刺激されて、
うー米が欲しい。
でも状況はそれどころじゃありません。無意味にサラダは2種類もあるし(おいしくない)、豆腐のようなヨーグルトは味は良いけど量が多すぎる。ポテトとイチリキョフテ風の揚げ物は重たいし(おいしくない)、それでも何とか1人斬っては2人斬り、
あとはこのラスボスを残すのみ。
最初からこのラスボスの存在感は際立っていて、一方こちらはザコキャラ相手にかなりのHPを削られています。もう勝てないのは分かっているけど、玉砕覚悟でひと口食べてみると、
トルコにしては甘くない!
倒せない敵ではないぞと、光明を見出したからには一気呵成。満腹中枢を置き去りにするスピードで平らげます。ふぅ、ふぅ。荒い息を吐きながら、レジコーナーへケジメをつけに向かいます。どれだけ注文を上乗せされたのか、恐々として覗き込むと、
あれ、キョフテ175TLとアイラン10TLでそのまま185TL(1351円)じゃないですか。
もらったレシートをよく見ると、キョフテ単体は94TLで他のが色々のっかってます。足すとちょうど175TL。つまりわたしが頼んだのはキョフテセット的なものだったようですね。でもあの紙にはキョフテ単体なんてどこにも書いてなかったですよ。色々と謎は残ったままですが、
結果としてはかなりお値頃。
キョフテ自体はそこそこ満足だったし、まあ良しとしますか。
次回は実質トルコ最終日。お昼は町一番と言う人もいるドネルの人気店でまさかの肉丼!そして夜は、マルマリス初日に訪ねた激安ロカンタに再挑戦。リアルなトルコの姿を見ることができました。
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