ニューオーリンズ滞在6泊の記事もこれが最終回。最後はニューオーリンズ式サンドイッチ、ポーボーイ/Po-Boy をご紹介します。Po-Boyの由来はPoor Boy、
つまり貧乏人のサンドイッチという訳です。
1920年代の鉄道ストライキの際に、あるレストラン経営者がお金のない鉄道従業員(Poor Boy)に、コーンミールをまぶして揚げた小海老のサンドイッチを配ったことが始まりとされています。今ではバリエーションも増えて、ニューオーリンズらしい具材を挟んだ名物サンドイッチとして親しまれています。
※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)
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革新派ポーボーイの人気店キラー・ポーボーイズ。
口コミ評価を見るに伝統的なスタイルではないけれど、お店独自の工夫を凝らして高い評価を勝ち取っているのが、こちらのキラー・ポーボーイズ/Killer Poboys。
バーボンストリートから西に1本入った通り沿いの、町の中心部にあります。
ポーボーイとサンドイッチのメニューは12種類ありますが、ヴィーガン向けメニューやアジア風なのもあって、確かにオリジナルメニューが多そうな印象。
店内は混んでいたので持ち帰りして宿でいただくことにしました。こちらはポークベリーのポーボーイ14$(2001円)。ラム酒と生姜のソースで照り出しして焼いた甘い味付けの豚バラ肉に、コールスローとニンニクのアイオリ(マヨネーズっぽい)ソースが入っています。
フランスパンはとても歯切れがよく、そのお陰で具材とのバランスがとても良いのですね。なるほどなるほど、
これめっちゃ美味いじゃないですか!
こちらはシアード・シュリンプ14$(2001円)。普通ポーボーイには、衣をつけて揚げた海老を使う事が多いのを、この店ではスパイスをまぶして焼いてあるようです。酢等の調味液で軽くマリネした人参の他に多種類の野菜とフレッシュハーブ。この組み立てはあれですね、ベトナムのサンドイッチ
バインミーを参考にしてますね(推測)
どちらもフランス文化の影響を受けた地なので、然もありなん。スパイス使いがケイジャンらしい雰囲気を残しています。
写真で見て想像してたのよりずっと美味しくて、これはもう伝統的ポーボーイの店にも是非行かなくちゃ。そう思った次第です。
伝統的ポーボーイの名店、ジョニーズ/Jonny’s Po-Boys。
朝8時にオープンして15時半には閉まってしまう。しかも昼時に通るといつも混んでいて、何度か諦めたのがこちらのお店。
もう明日にはニューオーリンズを発つという日の前日、がんばって朝8時にやってきました。
開店待ちをしていたオッチャンに続いて店をくぐり、まずは奥のカウンターで注文と支払いをします。
なるほどポーボーイはさまざまな肉やシーフードが揃い、種類豊富。ポーボーイ以外の料理も充実していますね。
目をつけたのはこちらのコンボメニュー。カップサイズのシーフードガンボと、ハーフサイズのポーボーイがセットで頼めるんですね。
元祖ポーボーイの具材は海老ですが、これまた定番のクロウフィッシュ(ザリガニ)に惹かれてそっちをチョイス。ハーフサイズでも結構大きいポーボーイです。
セットのガンボには海老とザリガニがゴロゴロ入っていて、スパイシーで食欲を煽ります。ルーはさらりとしているけど旨味がたっぷりで、
これは今回のニューオーリンズ滞在でも上位に入る味わいですよ。
こちらがクロウフイッシュのポーボーイ。パンはやはり歯切れがよくて、パン越しでも揚げ衣のサクサク感がよく分かります。揚げ物のサンドイッチなんて水分足らずにモソモソしそうなものだけど、
これは全然そんな事ありませんね!
野菜の水分で充分に補えていて、食べにくさは全くありません。衣の程よい味付けにクロウフイッシュの風味(臭みは皆無です)で、なるほどこれは美味しい。
せっかくコンボメニューで量を減らしたのでもう1品、これもイタリア系移民によりニューオーリンズで生まれたサンドイッチ、マファレッタ/Muffaletta を試してみましょう。シチリア由来のマファレッタという丸い胡麻パンを使ったハムとサラミとチーズのサンドイッチで、ブラックオリーブのサラダを入れるのが特徴です。
直径10インチ(約25cm)とかなりな大きさで、1/4サイズが2個入っていました。その上ハムなんかご覧の通りのドカ盛りで、
ちょっと食べでがありすぎませんか⁉︎
冷たい状態で出すのが基本だそうで、ポーボーイと違いモソモソ感がそこそこあります。加えてオリーブサラダの塩気がかなり強く、半分は持ち帰って宿でなんとか食べ切りました。お会計はソフトドリンクも入れて39.98$(5713円)。ニューオーリンズは名物グルメが多すぎて、財布は軽くなるばかりです(泣)。
ニューオーリンズの心の故郷、バイユーを見に行く。
そんな訳でたっぷりニューオーリンズグルメを楽しんだ6日間ですが、9月3日の日曜日いよいよ出発の時がやってきました。朝のうちに宿をチェックアウトして、すぐ向かったのはカジノ。
実は滞在中に何度も町中にあるカジノを訪ね激闘を繰り広げていたのですが、ここまでの戦績はちょっとだけマイナス。換金し忘れたチップをお金に換えに寄ったのですが、
当然最後のひと勝負ってなるわけですよ。
500$ほどチップに換えて、意気込みに反してずるずると負けていき手元資金も尽きかけたとき、風は吹いたのでした。一気に800$ほど取り返し、ニューオーリンズはおろかラスベガスでの負けも挽回。
意気揚々とレンタカーを引き出して、アメリカ・ドライブ旅に戻ります。さてニューオーリンズの次の主目的地はブルースの町メンフィスですが、時刻はすでに午後1時半。今からメンフィスは遠すぎるので、西に140kmほどのバトンルージュ/Baton Rouge という町で1泊することにします。これは何もカジノで予定が崩れたせいだけではなくて、ニューオーリンズ近郊でやり残した事があるからなのです。
ニューオーリンズ南の海沿いには、バイユー/Bayou という広大な湿地帯がありまして、以前このブログでも書いたようにこの湿地帯はアメリカ南部音楽とも結び付き、彼らのアイデンティティの一角を担っているそうなのですね。ニューオーリンズ料理に欠かせない海老やザリガニ、ナマズなどもこの地理がもたらす自然の恵み。Googleマップで見ると上の写真のような特殊地形が写っていて、
この機会に見とかないと勿体無い!
ネットで調べても個人で参加できるバイユーツアーは見つからなくて、観光向けなビュースポット情報も皆無。なので上の写真のポイントにある公園まで、ダメ元で向かってみる事にしました。
オーク・リッジ・コミュニティ・パークという公園で、車を乗り入れてまずはトイレに駆け込みます。公衆トイレがあって助かりました。
ひと心地ついて水場の方へ行ってみると、天然の芝生に挟まれた川が流れていますね。
遠くから見ると空を映して美しい水色だったのですが、
近くから見ると少し濁りがあるようです。これは雰囲気的にもあれですね、
絶対ナマズが住んでる感じですね。
とはいえこれじゃあ普通の整った河川で、湿地帯の雰囲気ではありません。公園を出て再び1号線を海に向かって走っていくと、
お〜これこれ、これですよ!
道の端にはいかにも湿地帯な風景が広がっていました。
うんうん、海老もザリガニも獲れそうじゃないですか。
誰もいない、見渡す限りのバイユーです。こういう場所に来られるのもレンタカー旅の醍醐味。暫く時間を忘れて、ニューオーリンズ最後の景色を楽しんだのでした。
バイユー魚介の揚物てんこ盛り!
バイユー近辺を走っていると、ロードサイドには海老やザリガニを売る産直的な小店が沢山あったのですが、季節か時間の関係か、軒並み閉まっていたのですね。そんななか遅いお昼に訪れたのは、先ほどの公園のすぐ近くにあるMe-Maw's Cajun Cuisine というお店。
ここでも近辺でとれた魚介を食べる事ができそうです。
メニューをじっくり見て決めたのは、フライド・シーフード・プラッターという魚介の揚げ物盛り合わせ。
サラダとシーフード・ガンボがセットで付いてきます。
カップサイズのガンボには、
これでもかと具材がたっぷり入っています。魚介よりソーセージっぽい物が目立っていますが、これはアンドゥイユ・ソーセージでしょうかね。素朴でなかなかにパンチのある味わいです。
さて、こちらがメインの魚介の揚物盛り合わせ。中身はナマズに牡蠣に海老、それと海老にベーコンを巻いたものです。衣はサクサクでナマズなんかもてもしっとりしておいしいのですが、
食べてるそばから胃もたれモード突入。
ちょっと衣が厚すぎますかね。
途中で飽きてきたので、クレオールシーズニングというミックススパイスとケチャップ、タルタルソースで味変して食べ切りました。コーヒーも頼んでお会計は27.93$(3991円)。しっとり美しいバイユーの余韻も、胃袋のギトギト油で吹っ飛んだのでした。
食事を終えて戻ってくる頃には既に夕暮れ時。
バトンルージュでは町にも寄らず、郊外のモーテルに直行です。
バトンルージュ・ウエスト・インというモーテルは、ホテルズ.comで予約して1泊49.01$(7004円)。
久々の個室を満喫して、夜を過ごしたのでした。
次回はバトンルージュからメンフィス迄の行程を一気に。グリーンヴィルという町で1泊し、インディアノーラやクラークスデールにも立ち寄りました。ブルースの巨人B.B.King の博物館に、ブルースの聖地Crossroad、クロスロード側のBBQバーガーが有名な人気店などをご紹介します。
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