6月3日の木曜日、ハンガリーのブダペストからスロバキアへ移動します。スロバキアも全くイメージが無い国で、
どこへ行き、何をすれば良いか全然分かりません!
旅行者が多いのは西の端のブラチスラバという町っぽいけれど、それだとウィーンのすぐ近くだから戻っちゃうようで面白くないですしね。ならば逆に東の方、スロバキア第2の都市コシツェ/Košice へ行ってみようと、バスを予約していたのでした。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(ユーロ)=147円で記載しています。
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ブダペストからコシツェへのバス移動。
コシツェへは毎度お馴染みFLiX BUS。あまりに乗っているので、iPhoneのユーザー辞書に登録してしまいましたよ。毎回書くたびに i だけ小文字なんですもん。
これで少しはストレスが減りますね。
バスが出るのはこちら↓のターミナル。ウィーンから着いた知った場所ですし、地下鉄駅直結なのでアクセスしやすくて助かります。
バスは11:00出発の発14:50到着で4時間弱。17.95€(2639円)でした。
ほぼ定刻に出発したバスの中で、せっせとスロバキア料理とコシツェについての予習をします。こういうのを、
泥縄って言うんでしたっけ?
バス相変わらず果てしない平野をひた走ります。最近何かで読んだのですが、小麦って稲と比べると蒔いた種に対する収量が圧倒的に少ないそうで、
15世紀当時で小麦は5倍、稲は20倍の収穫量だそうです。現在でも小麦は24倍に対し、稲は130倍にもなるのだとか。景色だけ見てると豊かな恵まれた大地に見えるけど、これだけ広く開拓しないと食糧を賄えなかったとも言えそうです。
そこで登場するのがジャガイモとキャベツ。
更にチーズを加えると、スロバキアやチェコ料理の土台が見えてくるのです。そのことをこの後数日間で体感することになります。
コシツェの町の郊外に入ると、社会主義時代の名残を思わせるような箱型のマンションが建ち並び、
どことなく昔の日本の公団住宅を思い出させます。
約4時間を休憩なしに走り続け、15時ちょい前にコシツェのバスターミナルに到着しました。
最高に居心地の良いコシツェのアパートホテル。
バルカン半島を抜けて以来、基本的にバスの中にトイレはあるものの、できれば外でしたいもの。もう間も無く着くしと我慢していたのですが、
なんとバスターミナルのトイレは閉鎖中。すると乗ってきたバスの運転手さんが、敷地の外れにある小屋の方へ歩いていくではないですか。あれは多分トイレだなと察してついて行ってみると、なんとそこは
臭いのキツい立ちションスポット。
スロバキアの第一印象は立ちションです。
さすがに初入国の新参者が、よそ様の国で立ちションスタートをきる訳にはいきません。モラルの問題でもありますし、何より今後一生、
スロバキアに負い目を感じそうですしね。
近くの鉄道駅で無事トイレを発見し、中心部近くにある宿へは歩いて向かいます。
ところでバスの中でコシツェ観光についてググった結果、
コシツェの見所はそう多くはなさそうです。
バスターミナルから中心部への途中にある、こちら↑のヤコブ宮殿/Jakabov palác も見どころの一つだそうですが、中に入れる訳ではありません。
とはいえもう3か月近く観光し続けている訳ですから、観光名所なんて実は無くても良いのです。
その町が居心地良いかの方がよほど大切。
中心部へ来ると、石造りの建物に囲まれて雰囲気が出てきます。そして、
町の中心にドンと構えるのが聖エリザベス大聖堂/Dóm svätej Alžbety。この大聖堂から、西に延びている通り沿いに今回の宿があります。
コシツェでの宿は普段あまり使わないアパートホテル。Rooms in the apartment-Center という名前で、Googleマップにも出ていません。もちろん、
宿の看板なども出ておらず、住所表示を手掛かりに探すパターン。
建物が見つからずにウロウロしたり、誰もいなくて鍵はキーボックスからとか面倒な事が多いパターンですが、この宿は違いました。到着をbooking.comのメッセージで知らせると、オーナーの旦那さんが表に迎えに出て中を案内してくれる、なかなか親切な対応です。
1泊39.6€(5821円)で個室に泊まれるなんて、これだけでコシツェに来て良かった。クロアチアのプリトヴィツェ以来、20日以上ドミトリー続きでしたから、そろそろ限界。
人の居ない所で寝たいのですよ(切実)
部屋が少ないから共用のリビングも使い放題。トイレとシャワーも共用ですが、宿泊客が少ないから人とかぶることもありません。
コーヒー紅茶は飲み放題で、塩や砂糖なんかもご自由にと。
何より一番嬉しかったのが、今旅で初めてのガス火のコンロです。実際に火を使えるとなれば、料理のクオリティも一段上がるというものです。
特に影響が大きいのは、微妙な火力調整をしたい米の炊飯。ブダペストで買ったコシヒカリはまだあるし、お誂え向きに蓋付きの厚手小鍋まであるじゃないですか。
これは再び米を炊くしかありませんね。
※Rooms in the apartment-Center の場所は大聖堂から徒歩2~3分。booking.comなどから予約可能です。
公園と花の綺麗なコシツェです。
宿でひと休みしたら、町を散策に出かけます。
来る時も通った聖エリザベス大聖堂。見学は無料ですが中で写真は撮れなかったか有料だったか。記憶が曖昧ですが、外観同様に中も大きく厳かな雰囲気に包まれています。観光名所じゃなく、
地域の人の信仰の場ですからね。
毎度教会で写真撮る時は気を使いますが、写真禁止と言われるとこういう形が本来だなあとも思います。有料で鐘楼に登ると景色が良いらしいのですが、この時は気分が乗らずスルー。今思えば登っておけばよかったですね。
大聖堂を挟むようにして南北に道が延びていて、そこがコシツェのメインストリート。距離にして1kmほど。2本の道に挟まれた大聖堂の南北には噴水と花の綺麗な公園が設けられ、そこかしこにベンチがあってゆっくりできます。
うん、心和む雰囲気の良い町ですね。
予め予習していた見所も、殆どがこの範囲にあるというコンパクトさ。サクッと行けば1時間で見終わってしまいそうです。
もちろんコシツェ近郊にはスロバキアの自然を満喫できる国立公園や、ラピュタのモデルになったという(怪しげな)情報もあるスピシュ城など、足を伸ばせば楽しめる所はあるようですが、
もうここだけで充分ですよ。
最初は何も無い町だなぁと思っていたけれど、綺麗な公園と大聖堂を囲むとても素敵な雰囲気。この小さな町をのんびり楽しもうじゃないですか。
こちらもコシツェの見所のひとつ、イマキュラータの像/Súsošie Immaculata。18世紀にヨーロッパで猛威を奮ったペストの終焉を記念して建てられたものだとか。
ふむふむ。あんまり見ちゃうと明日やることが無くなりますからね。
散策はこの辺で、そろそろご飯を食べに行きましょう。
スロバキア庶民の味、ブリンゾヴェー・ハルシュキの破壊力!
チェックインの時、宿の旦那に「スロバキア料理の美味しい店教えて」と聞いたのですが「あ〜大聖堂のそばの確か○○って名前だったかな〜」と。うろ覚えで教わった店は案の定見つからず、仕方ないですね自力で探しますよもー。
中央大通りの両側にはレストランやカフェが軒を連ね、道路上にテラス席を出しています。昼からビールを嗜む大人に、遊び回る子供。まったりピースフルな雰囲気です。
選んだお店はこちらのCentral Pub&Restaurant。スロバキアらしさ皆無の店名ですが、国民食とも言われるブリンゾヴェー・ハルシュキ/Bryndzové Halušky が間違いなく食べられ、評判もなかなかのお店です。
飲み物を聞かれてビールと言うと、「アレでいいか?」と指差された先に、
お〜格好良いタンクですね!
ここではタンクから注ぐ非熱処理のピルスナー・ウルケルを飲むことができるのです。ピルスナー・ウルケルは世界中、もちろん日本でも主流なピルスナービールの産みの親。お隣チェコのビールですが、そういえば元々一緒の国でしたもんね。ここは既にピルスナー・ウルケル勢力圏なのです。
タンク出しのビールは泡がとてもクリーミーで、
うわ、これマジで旨いですよ。
ドイツ辺りからビールの泡のクオリティが上がってきていましたが、チェコとスロバキアはやはり別格。なにせ泡だらけで注ぎ、泡自体を楽しむ “ミルコ” という提供方法が普通にメニューにあるのです。因みにこのミルコ、前掲のメニューにも下の方に書かれているのですが、実際は “mliko”。牛乳を意味するスロバキア語(チェコ語も同様)で、発音はカタカナで表すとムリーコです。どうやら日本に紹介する時にピルスナー・ウルケル社が、牛乳をイメージしやすいミルコに変化させたようですね。
この店もメニュー頁数がかなり多いので、関連するとこだけ載せておきますが、目当ては勿論ブリンゾヴェー・ハルシュキ。そしてスロバキアの豆スープ、ファズロヴァ・ポリエヴォカ/Fazuľová Polievka も頼んでみましょう。
スロバキアでfazuľaが豆、Polievkaがスープなので、こちらは豆のスープというド直球のネーミング。
入っていた豆はレッドキドニーですね。少しだけ塩が強いけれど、ハンガリーで食べたグヤーシュと同系統で豆の風味がしっかりする、おいしいスープでした。
さて、こちらがブリンゾヴェー・ハルシュキ。真っ白でシンプルな料理ですが、日本語で検索すると「クセが強い」「食べ切れない」という言葉が多く出てくる曰く付きのスロバキア料理です。
作り方はシンプル。ジャガイモに小麦と卵で緩い生地を作り、穴からボトボト落として茹で上げて、地域の名産ブリンザ/Bryndzaという羊乳チーズをたっぷり絡めるのです。チーズに若干クセがあるものの、この程度ならわたしは余裕で美味しい範囲ですが、
いかんせん量が多すぎる!
ハルシュキはクニっと系だけどもう少し柔らかく、頼りない歯応え。そこに大量のチーズが絡んで塩気が強いのです。上に乗ってるのはサワークリーム(酸味抑えめ)で多少は中和できるのですが、トッピングのポテト揚げたのがまた超塩っぱくて。ブリンザのクセもボディブローのように効いてきて、食べ終える頃には舌と胃袋に大きなダメージを負っていました。う〜キツイ…。
お会計はトータル16.75€(2462円)。スロバキアは物価が低めなのがありがたいですね。
次回はコシツェ2日目。これもスロバキア庶民が大好きだという揚げチーズ。そして町のマイクロブルワリーのビールを飲んできました。コシツェのプチ観光と、
カジノでひと勝負もしてきました!
勝負の結果やいかに⁉︎
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