カンボジアは2019年11月の時点でビザが必要な国ですが、とはいっても事前にネットで申請するe-VISAか、現地の国境でその場で申請するアライバルビザでOK。比較的入国しやすい国なのは間違いない。
とはいえ陸路国境!状況でルールは変わるし制限があったりするしで予断は許しません。
ましてや私が行きたいのは、ベトナムのカントーから国境の町ハティエンを通りカンボジアのカンポットというルートで、このルートをとった日本人の情報がネットで全然見つからない。逆(カンボジアからベトナムへ)は情報が沢山あるんですけどね。
不安を更に煽ったのが、カンボジア政府のe-VISAのサイトです。
ベトナム国境は4つしか記載がなくて、その内3つがカンボジアから出るのはYesだけど入国はNoという表記。Noは入国自体ができないのではなくて、e-VISAのサポート対象外ということらしいのですが、
そもそもハティエンからカンボジアに入国できるという情報が皆無。
かろうじて、もう少し内陸のチャウドックという町から、船を使ってカンボジアに入ったという情報が見つかったので、カントーに行って難しそうならチャウドックに行こうと思っていました。ところがカントーへ到着した日の夜、ホテルスタッフに相談すると、
チャウドック?遠いよね。ハティエンから国境超えて、プノンペンでもカンポットでも好きなとこに行けるよ。
たまたま日本語で情報が見つからなかっただけで、かなり旅行者が行き来する主要ルートのようです。手配も全てホテルでできるというので、やってもらいました。今回カントーで泊った宿が変な場所にあるので、そこからバス乗り場までの送迎を考えてそうしましたが、町中の旅行会社に行けば、もう少し安いのかもしれません。という訳で今回は、
- ベトナム・カントー/Cần Thơ を出発
- ハティエン/Hà Tiên で国境を越えて
- カンボジア・カンポット/Kampot に到着
というルートの陸路国境超えをレポートいたします。尚、国境情報にご興味のない方は、飛ばしてカンポット到着後からお読みください。カンポットは、食の旅としては絶対に来たかった世界的に有名な胡椒のブランド産地。
胡椒まみれのカンポット篇、3日間がスタートします!
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カントーからハティエン国境までの5時間半。
11月16日(土)早朝、カンボジアに向けて出発です。船かバイクでしかアクセスできない辺鄙な場所のホテルから、バス乗り場まではバイクで送ってもらう必要があって「朝6時に出発するから準備しておいてね!」と言われていたのに、
時間に行っても誰もいません。
敷地内を探しても見つからず、メールとWhatsAppで何度か連絡を入れて、6時半にようやくやってきました。寝てやがりましたね。
大丈夫。バスは7時発で、ここから15分で着くから!
じゃあ最初から6時半出発でいいじゃんね。
重い荷物を抱えてもらい、死ぬかと思うスピードでぶっ飛ばして、本当に15分で到着。7時発のバスに慌ただしく料金を支払い、乗り込みます。
カントーのバスステーション(↑)からハティエンまでが150k(705円)、ハティエンからカンポットまでは10USDだそうで、10USDは後払いでも今ベトナムドンで払ってもOKとのこと。ドンを消費したかったので、まとめてもらって合計380k(1786円)を支払います。
30人乗り位の小型のバスは、追い抜きに命を懸けるかのように、クラクションを鳴らして爆走し、
国境の町ハティエンへは11時15分着。賞味4時間ちょっとなのですが、ここからがスムーズにいかない。
最初のバスの中で渡されたこのチケットで、ハティエンからカンポットまでの移動を保証されるのですが、
まずはハティエンのバスターミナルで降ろされて15分待機。やってきた新しい車は国境へは行かずに、ハティエンの町中で再び降ろされ、
どうやらここはビザ代行をしてくれる旅行会社なのですが、一緒に乗っていたフランス、イギリス、オーストラリアからの同行者は誰も申請しないので、
ただ無為に30分待たされました。
再び違う車がやってきて町中から15分、ようやく国境へ。各自で国境を越えたら、向こう側で別の車が待っているから!と言われてイミグレへ進みました。
↓ベトナム側イミグレの場所
ベトナム出国、カンボジア入国。
各自歩いてまずはベトナムの出国。向かって左に窓口が2つだけ開いていました。旅行業者が団体のポスポートをまとめて申請していて、暫く待たされたけれど、順番が来たら手続きは1分もかかりません。この時、
1USDか20kVND(94円)を払うように言われ、他の人に倣って払ったけれど、これがオフィシャルな料金かどうかは不明です。
なんか違う気がするぞ。ベトナムを出国したら、500~600m向こうに見えているカンボジアのイミグレに向かって歩きます。バスが止まっていたので乗せてもらえるか聞いたらひと言、
歩け!
と言われました。くそぉ、誰が乗れるバスなんだろう。
とはいえ実際は大した距離ではなくて、数分歩けばカンボジアのイミグレ。今度は向かって右側です。以下、ハティエン国境でのカンボジア入国手続きの流れをご紹介します(2019年11月現在)
【1】イミグレオフィスに入ったら、入り口から見て右手にあるVISAと書かれたボックスへ行き、アライバルビザ申請のカードを貰います。
※ボックスの中の係員から貰わないとなので、他の人の手続き中でも、カード欲しいとアピールした方がベター。
※記入内容は、一般的な入国カードと似たような内容です。滞在先住所を書くので、宿泊先ホテルの住所を見られるようにしておきましょう。
【2】カードに記入したらVISAのボックスの向かって左の窓口へパスポートと一緒に提出。この時3.5cm×4.5cmの証明写真も1枚提出します。無ければ別途2USDを払えば大丈夫です。VISA代として35USDを徴収され、向かって右の窓口に並んでVISAの貼られたポスポートを受け取ります。
※カンボジアは現地通貨のリエルと、米ドル(USD)が併用されていますが、VISA関連の支払いはUSDのみ受け付け。ATMは見かけなかったので、事前に用意していく必要があります。
※証明写真の背景色は特に決まりはなさそうです。サイズも厳密じゃなくても大丈夫そう。2枚シートの写真を渡したら、係員がちょきちょき切ってくれました。
※証明写真がない場合は、後で入国手続きの際に撮る写真を取り込んでくれるので、スキャン代2USDをここで支払います。
※アライバルビザは30USDという情報だけど、当然のように35USDを徴収されました。私の前の白人男性が30USDでしょ!?とゴネたけど、全く取り合ってもらえずです。
【3】最後にARRIVALと書かれたボックスに行って、入国手続き。以前は入国カードを別途書く必要があったようですが、2019年11月のハティエン国境では不要でした。カメラ見て写真を撮って、指紋をスキャンして終了です。
カンボジア側のVISA申請と入国手続きは、全部で25分間で完了。さほど混んでいなかったとはいえ、まあまあスムーズでした。イミグレを出てカンボジア側に敷地を出る前から、
噂に聞いていた国境カジノ!
車が待っていなければ様子を見に行きたいところですが、イミグレの敷地のすぐ外に待っていた車に乗って、カンポットを目指します。
↓カンボジア側のイミグレの場所はこちら
ハティエンからカンポットへは45分!
ハティエンからカンポットまでは約40km。1時間もかからない距離なのですが、実は最初にイミグレを通過した白人男性2人が行方不明。たぶん別の車に乗っちゃったんだと思うのですが、
我々は我々で彼らが来るかもと、1時間待ってようやく出発。
朝7時に出発して午後3時、トータル8時間でカンポットへ到着しました。スコーンと晴れた強烈な日光が降りそそぐカンポットの街並みは、フランス植民地時代を思わせるパステルな色使い。
おぉ!やっぱり国が変わると雰囲気がぜんぜん違う!
陸路国境超えの醍醐味ですね。
カンポット3泊の宿は、Maison Rivera Guest House。
カンポット行きの車から町の中心部で降ろされて、場所を確認したら予約してあるホテルは通り1本違いの目と鼻の先。今回の宿は1泊19USD(2065円)のこのホテルです。
※今回のカンボジア滞在の記事では、ATMで米ドルを引き出した際のアコムカードのレート1USD=108.7円で記載します。ちなみにカンボジアのATMでは、引き出す際に米ドルか現地通貨であるリエルを選択できます。1USD=4000リエルがほぼ固定で、基本的にはどの店でも併用できます(1USD未満の端数をリエルで払ったり)
1泊19USDというのはカンポットでは少し高めの値段です。小奇麗な施設で立地も抜群だし、全室冷房付き。カンポットのホテルはエアコン有無で値段が違うという設定が多いのですが、
さすがにカンポットの熱暑を考えると、エアコンなしはキツイ。
部屋にはホットシャワーもトイレもついていて、至れり尽くせり。これで快適なカンポットライフを送れるぞとほくそ笑んでいたら、
翌朝、蒸し暑く真っ暗な部屋で目が覚めました。
どうやら明け方に停電になったらしいのです。しかも復旧は夕方になりそうだとのこと。
エアコン付き意味なし。真っ暗な中で水シャワーを浴び、WIFIも使えないし充電もできない困った状況です(泣)
結局翌日の空き時間は、自家発電設備でWIFIが生きている店で、飲み物を頼んで過ごすことになりました。さて、話は戻って到着当日。夕食を食べに外出しようとロビーへ行くと、
早速ありました!カンポットの胡椒。
実はカンボジアで真っ先にカンポットへ来た目的は、
唯々、胡椒のため!
カンポットの胡椒はその品質の高さから世界的に有名で、原産地呼称も認められているのです。以前日本で胡椒の塩漬けを買う機会があって、
そのあまりの美味しさに狂喜乱舞した経験から、カンポットへは絶対行こうと考えていたのです。
黒、白に赤い胡椒もありますね。ひと通り味を見させてもらってから、町へ出て、夜ごはんの前にもう1軒より道です。
早速見つけた激旨の塩漬け胡椒@The Kampot Pepper Shop
これも予め目星をつけていた、町中にある胡椒の専門店。ホテルからは公園を挟んで真向かいです。行ってみるとこの店は、bo tree という胡椒農園の直営店。
先ほどホテルでも見た、黒白赤の乾燥させた粒胡椒に加えて、
ロングペッパーという細長い胡椒もあります。
齧るとピリリと辛いけれども、実際の料理ではふつう細かい粒にバラして使い、他の胡椒よりも穏やかな辛みと独特の香味が特徴です。ひと通り味をみさせてもらって、もちろん黒胡椒もシャープな辛みで素晴らしい味と言いたい所ですが、
胡椒を齧って即座に違いがわかるほど、神様のような舌は持ち合わせておりません(残念)
「美味しいでしょう?」と聞かれれば、「確かに美味しいですね」と素直に思うのですが、ブラインドで違いが判るかと言われれると自信がない感じです。ところがそんな舌でも明確に「うまい!!!」とわかるのが、これ。
フレッシュの緑色の胡椒を塩漬けにしたもので、1粒齧った瞬間に、
ああ、もうこれ、絶品に美味しい!!!
1年間もつそうで、この小さい袋50gで3USD(326円)。今ネットで見てみたら、別の農場のものだけどカンポットの塩漬け胡椒は、日本のネット通販で100gで2000円とか3000円とかしますね。衝動的にまとめ買いをしたくなる所ですが、自炊できるチャンスも限られているので、とりあえず1個購入。これに限らずこのお店は、キレイな包装をされたものも沢山あって、お土産探しにもうってつけです。
カンボジア1食目に、エビの生胡椒炒め!@Lemongrass Bistro
カントーからのバスで一緒だった彼から教わった、カンポットの町で美味い店。
何軒か聞いて、特にイチオシだったのがこのお店でした。
外国人向けのレストランっぽいけれど、いかにもな高級店でもなく、ローカルが来てサクッとご飯を食べていったりもするお店です。
すごく良い店なのですが、唯一残念なのが缶ビールしかないこと。1本1USD(109円)と一見安くみえますが、
カンボジアは0.5USD(54円)で生ビールが飲める天国!
なので、安くはありません。カンポット最初の1食ということで、まずは名物料理のシーフード×生胡椒の料理を1品。
エビと野菜のグリーンペッパー炒め3.5USD(380円)です。肝心のグリーンペッパー、すなわち生胡椒が隠れてしまっているので、別の写真を。
枝付きの胡椒がたっぷりと使われている、カンポットを代表するひと皿。海老の他にもイカだったり蟹だったりも、よく見ます。胡椒の詳しい話は次回に譲りますが、グリーンペッパーはさほど強くない爽やかな辛さなので、1枝分をまとめて口に入れても大丈夫。
大丈夫どころか、その後をビールで追いかけると、それはもう鉄壁の相性ですよ!
海に近いのでシーフードも美味しく、間違えようのないメニューです。
併せてオーダーしたPhlea Sach Ko という牛肉のサラダ3.5USD(380円)は、可もなく不可もなく。ピーナッツがアクセントで良いのですが、カンボジアじゃなくても何処でも食べられそうな味でした。
この店イチオシっぽい、生パッションフルーツを使ったモヒート2.5USD(272円)も酸味がきいてなかなかイケます。全体にクオリティが高く、値段もこなれていて居心地のいい良店でした。
カンポットのナイトマーケットと得体の知れないカンボジアスナック。
ご飯を食べ終え、1時間6USD(652円)のマッサージに寄った後、もう少し足をのばしてナイトマーケットを見に行ってきました。カンポット名産のドリアンがライトアップされたラウンドアバウトの北隣。勿論カンポットのローカルフードを楽しみに行ったのですが、
これが大きく期待外れ。
むか~しのデパートの屋上を思わせる、メリーゴーランドと、
こんなの。あとは雑貨や服の店が並んでいますが、
センス的には、こんな感じ。
食べ物屋台も5~6軒出ていますが、作る側も食べる側もイマイチやる気がないのでスルーしました。そのままホテルへ戻ろうと思い、ナイトマーケットを出た先で見かけたのが、これです。
ラウンドアバウトの外側にポツンと立つ屋台で、潰したパンを炭火焼き。
そこに紅白のソースと、
魚のデンブに似た何かを乗せて、ネギとシャロットを振ったら、
ハサミでチョキチョキ。
味の想像がつかな過ぎて、逆に興味を掻き立てられて、 0.5USD(54円)で 1つ購入。実際に食べてみると、
甘くてしょっぱくて、ちょっと辛くて、とってもジャンキー。
お菓子でも食事でもない、立ち位置のあやふやな何かです。決して美味しいと思わなったので調べていませんが、名前を聞いたら「バーベーシュープレ」と聞こえました。何でしょうね、コレ。
次回予告
初日から胡椒づくしのカンポットですが、まだまだ序の口。
自分で想像していたより、遥かに胡椒まみれた2泊3日
となりました。次回はカンポット2日目、バイクをレンタルして、念願の胡椒農園見学に行ってきました!農園見学に、試食セッション、美味しいレストランと、充実の胡椒農園ラ・プランテーションをご紹介します!
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