石垣島2日目。これまでと違って大きい島なので、徒歩移動では回り切れない。ということで足を確保しました。
レンタル電動バイク GO SHAREとは?
e-SHARE石垣という会社が提供している、電気(バッテリー)で動くスクーターのレンタルで、島内3か所で借りられ、希望すれば配車もしてくれます。バッテリー満タンで80km以上走れ、島内にバッテリー交換所が4か所あるので安心して乗れる仕組みです。利用の流れも書いていきますが、詳細はHPで。
今回は9:00~19:00で借りました。営業時間が9:00~19:00なので、それ以外の時間の借出し・返却はできません。4時間から24時間までは4000円(1人乗り用の場合)なので、翌日朝9:00返却でも料金は変わらず。以降、1日追加につき2000円プラスです。石垣島のレンタカーだと、安くて1日3000円程度からあるので、1日だけ借りるなら割高ですが、エコで気持ちよさそうだったので。それと、東南アジアに入る前にスクーターに慣れておきたかったのもあって、試してみました。
スクーターに乗るのは、今回初めてです。
最近、初挑戦が多いです。仕事をしなくなったことで、新しいことにチャレンジするキャパが確実に広がってきています。
宿に近い、離島ターミナルで借ります
ネットで予約しておいて、離島への船が出るフェリーターミナルの、安永観光に伺います。竹富島や黒島へのフェリーでチケットを買ったデスクの隣です。GO SHAREののぼり旗が立っていました。
書類に書き込み、免許を提示したら、係の人がバイクの場所まで案内してくれます。電動バイク、かなり沢山ありますね。
今回の相棒です。
昨日、HPに出ていた操作方法の動画にざっと目を通しておいたので、一発で説明は理解できました。そんなに難しくない。
初めてスクーターに乗る人も多いらしく、試しに駐車場内で動かして、不安だったら無料でキャンセルできるとのこと。また出発しても30分以内なら無料キャンセル可能なので、不安な人も試しにトライできますね。
駐車場内での試運転で問題なさそうだったので、そのまま借りて出発します!
最初に目指すのは、玉子焼きが魅力的すぎる朝ごはんの店
港から東へ約11kmのところにある有名店「旬家ばんちゃん」。ここの朝ごはんに出てくる「だしまき玉子」がポッテリ丸々として、すごく美味しそう。朝食は10:30までということで、まずはこの店を目指します。
運転自体はしばらくすると慣れましたが、車だといつもカーナビに頼るので、道を覚えるのが難しい。何度か止めて、googlemapで確認しながら行くのですが、行き過ぎたり、曲がり間違ったり・・・。
結局着いたのは10:00ちょい過ぎ。
良かった、開いてる!
と思って店に入ったら、ちょうど最後の1食が出てしまったとのこと。店頭に完売札を今出すところだったみたい。ご飯がないというので「ご飯いらないから、何とかなりませんか?」と粘ってみたけど、難しいみたい。
残念。痛恨のスタートです。
お店の方もすごく申し訳なさそうに対応してくれて、こちらが申し訳なくなるくらい。
悪いのは、あそこで曲がり間違えた、わたしでございます。くそー。
気を取り直して、次の店を目指します
中心部に戻るとすごく非効率なので、空腹をかかえたまま、時計と反対回りに一周を続けます。東海岸沿いを北上して、伊原間の充電ステーションを目指します。
途中、看板が出ていた「のばれ岬観光農園」に寄り道。朝ごはんがわりにパイナップルジュース500円をいただきます。
うまいけど、ちょっと高い。
この農園には展望台があって、良い景色が眺められます。
晴れていればね・・・。
曇り空から、ポツポツ雨が落ちてきて、吹きっさらしの電動バイクには風も冷たい。Tシャツだけでは寒いので、レインコート兼用のウィンドブレーカーを着て、出発します。
つづいて、たまたま目に入った「玉取崎展望台」の看板に釣られて寄り道。
あんまり簡単に釣られていると、
チョロイと思われますよ。
牛汁ソバがうまいと評判の「新垣食堂」を通過。開店前に10人くらい並んでいました。そそられるけど、今回狙っている店はもうちょっと先。ガマンです。
伊原間の充電ステーションには、GO SHARE利用の団体さんが。
ポップな色のスクーターで集団走行する、いかついお兄さんたち(←人のこと言えない)
サドルを開けて、バッテリー2本を取り出して、交換。
開いている所に2本差すと、別の利用可能なバッテリーが自動でせり上がってくるので、引き抜いてサドルに戻します。超簡単!
隣の原っぱに、馬がつないでありました。
人懐っこくて、スリスリしてくる、愛い奴です。
かなり本降りになってきました。朝ごはんを食いそびれた上に、雨風に耐えながらの走行。
心地よく風を切って走る、爽快な島ツーリングは、どこへいった!?
でも、ビシャビシャになりながらも、雨風をしっかり防ぎ、寒さからも守ってくれる、カリマーのウィンドブレーカー、優秀です。大枚はたいただけある。
ペラッペラのくせに、やるな!
天気に文句言っている間に、お店に到着しました。
悶絶級!軟骨ソーキの明石食堂
おなかペコペコ。今すぐ食わせろ!と言いたい所ですが、20人くらいのウェイティング。順番待ちの紙に記入して、お行儀よく呼ばれるのを待ちます。ウェイティングコーナーは屋根もあって、快適。
看板メニューの軟骨ソーキそば(中)850円をオーダー。
おおお!大きなソーキが2枚ドドーン!と乗っています。
固い骨は抜いてあるんでしょうかね。軟骨部分は、
デュルッデュル。ゼラチン状になって、舌にまとわりついてきます。
肉は骨ギシが一番うまいって言いますが、その部分を余すことなく楽しめる。噛むほどに肉の部分と一体になって旨味が襲いかかってきます。
びっくりした!すっげぇ美味いです!
ピパーズを振りかけると、また味が締まって美味しい。
豚骨系スープは濃いめながらまろやかで、ソーキのインパクトとのバランスがいい。やさしい味の八重山そばの麺とも相性よく、充実の一杯でした。
北端の灯台から、川平湾を目指す。
予想以上の味にすっかり機嫌よくなり、雨なんかものともせず、島最北端の「平久保岬灯台」に向かいます。
昔はこのあたりで、船の往来を見張っていたとのこと。
それにしても、外国人の観光客が多いです。徒歩でまわっているっぽい欧米人バックパッカーさんは、バスも利用しているんでしょうかね。バスが走っているの、殆ど見ないけど。
灯台の近くにある「太郎窯」。沖縄の焼き物は、やちむんといって、独特の風合いが素敵です。
中央の青い器は、わたしが気に入って家で使っていたのと似ていて、1個800円。安いなぁ。重い陶器を連れて長旅は厳しいので、見るだけです。がまんがまん。
ふたたび寄り道。吹通川マングローブ群落。川フェチ心をくすぐる名前なので、素通りはできません。
こんな所でカヤックしてみたかった。
ヘンな生き物がいっぱいいました。靴がドロドロになるので、お気をつけを。
石垣島観光のメインスポット。川平湾!
雨も上がって、曇りながら空も明るくなってきました。さすがの川平湾、海の色も、地形も素晴らしい景観!
展望台では、リタイヤ後にここに移住してきたおじいちゃんが、カップルの記念撮影を引き受けて、
「この角度が一番きれいだから。ワシは全部知ってるから任せなさい」
と。暇なんでしょうね。
わたしにだけ、声かけてくれませんでしたが。
通常はここがメインスポットになるので、1000円のグラスボートに乗ったり、お茶屋さんでひと休みしたりするんでしょうが、めし旅的メインスポットはこの後なので、先を急ぎます。
ジェラートのカタキをかき氷で討つ
川平湾のすぐ近くにある「おいシーサー遇」というジェラート屋さん。「美味しいさぁ」というのと「グゥ=good」なんかを掛け合わせた、
やや痛々しさを感じる店名なのに、ジェラートが絶品!
と聞いていたけど、「しばらく休みます」だそうです。店前のシーサーがなかなかの面構えですが、仕方ない。それなら、もっとメジャーなスイーツスポットへということで急遽内陸に入り「光楽園」を目指します。
コウラクエンだと思っていたら、ヒカリラクエンでした。
名前からして、勝手におばーがやっている観光農園のイメージを持っていたけど、なんか、かっこいい店。
店内もお洒落。
旬のフルーツを使うので、時期によってメニューが違います。今はグァバとマンゴーがオススメということなので、グァバフラッペ650円を。
美味しい。練乳もかかってるけど、フルーツの美味しさが前面に出ています。
島一周のメインイベント、ラスボスの店「一休食堂」!
八重山地方は今回はじめてですが、沖縄本島には過去4回来ていて、それなりに沖縄料理も食べてきました。それでも、いまだにクリアしていない最大の難敵、それが
ヤギ汁。
沖縄人偏愛グルメ。その臭さにノックアウトされる。精力ギンギンになって眠れなくなる。
色々聞いて二の足を踏んでいた、ヤギ汁ですが、「めし旅」と称して避けて通るわけにはいかない!と独り決意を秘めて突入しました。
このお店は、ヤギ汁では島内でも有名なお店。
ヤギ汁はクサイけど、ヤギソバは臭くない。とか、やっぱり臭いとか。ネット情報は錯綜していましたが、
店内に入った瞬間、ムワっっと生々しい匂いが襲いかかってきました。
こ、これは想像以上の・・・
中途半端な時間なので先客はゼロ。「匂いには気づいてないよー」という顔をキープして、店主のおいちゃんに話しかけます。ヤギ汁とヤギソバの違いを聞くと、どっちも一緒とのことなので、ネット上で食べやすいと書かれていたヤギソバ850円をオーダー。
きました。見るからに猛々しい一杯。
ちょっと写真をキレイに撮りすぎました。実際スープは茶色く濁り、アクのようなものが全体に浮いています。肉も様々な部位が乱切りされ、何より
この店内にいてなお、丼から発する匂い。
黒島で経験した初スキューバダイビング以上の息苦しさ。写真をバシャバシャ撮っているフリをしながら、覚悟を決める時間をかせぎます。
さあ、いきますか。
肚をすえてスープをひと啜り。
う、うむぅ
続いて、肉を1かじり。
お、おむぅ
臭みはあります。これを、臭みがなくて食べやすいと言った人、大丈夫ですか?
でも、臭み以上に旨味もすごい。慣れてくる程、旨味が強く感じられるようになってきました。でも、なんというか、
ものすごい、生きものを食べている感!
スーパーの精肉パックしか見たことない人が、屠畜の現場を見てショックを受けたりしますが、そのショックを口の中で体験しているような・・・。
これをクサいなんて言ったら怒られますね。クサいけど。
途中2度ほど休憩を入れながら、結局スープも飲み干してしまいました。ひと息入れながら、店のおいちゃんと話します。
「沖縄の人はヤギが好きっていうけど、おれは食わないよ。味見は仕方ないけどさ」
衝撃の発言です。父親が開いた店を受け継いで、飲食商売は好きだから続けているけど、主にヤギを食べるのは昔からの常連客と観光客とのこと。おいちゃんのイチオシは牛汁。月に3頭は捌くっていってたので、相当な出数ですね。「スープに臭みはあったけど、旨味がすごいですね。ダシはヤギ骨ですか?」と聞くと、
「うん、それと宮古島の味噌を使ってるの。うちの家はもともと宮古島でね、婆ちゃんが味噌作ってたんだけど、亡くなったから今は自分で作ってる。あと、血ね。」
味噌ですか!?てっきり醤油ベースかと思ってたけど、確かに味噌と言われれば麦味噌っぽい独特のクセもあったような。え、というか、
血ですか!?ヤギの?
ヤギとは限らないそうです。屠場から仕入れているので、その時で違うかもとのこと。スープに浮いていたアクのようなものの正体が分かりました。あの、生きものを喰っている感も、納得です。沖縄本島のヤギ汁は塩ベースが多いそうなので、味噌や血を使うのは石垣特有とのこと。
その他「石垣島あるある」を色々教えてもらって、店を出た瞬間、
空気がうまい(笑)
達成感とともに、帰路につきました。それにしてもヤギソバ、おそるべし。あと2、3杯食べたら、クセになりそうですよ。
予定より早く18:00にはフェリーターミナルに戻り、自分で元の場所に停めて、鍵とヘルメットを安永観光に返したら終了。車体のチェックとかは無かったです。
初スクーターも、ヤギも経験し、またひとつレベルアップしてしまいました。あー、疲れた。
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