こんにちはミャーです。リアルタイムでは引き続きブリュッセルにおりまして、金曜に予約してもらった神経根治療専門医の診療待ちです。診療結果次第では、
これ治せないから、抜歯ね!
となる可能性がそこそこあって、しかも抜歯はその場で出来ないという…。そうなると、取り敢えず爆弾を抱えたままアイスランドという線が濃厚でして、いやも〜ヒリヒリする展開です。せっかくブリュッセルに居るのにベルギービールも飲めないなんて(泣)…いや、もう飲んじゃいましょうか。
さてブログは6月11日の日曜日、プラハ最終日です。ここまででもチェコ料理には随分満足していますが、この日も素晴らしく美味しい料理に出会うことが出来ました!プラハにあるもう一つの “世界一美しい図書館” ストラホフ修道院はも行ってきましたよ。
※文中のレート換算はプラハで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1Kč(チェコ・コルナ)=6.4円で記載しています。
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チェコの国民食スヴィチェコヴァー/SViCKOVÁ と、絶品ニンニクスープ。
プラハに来てからというもの、肉屋のイートインを除くとホスポダ(居酒屋)にしか行ってない。そう気がついてチェコ料理レストランを探してみました。
見つけたのは中心街から南に2kmほど外れにあるウ・クロカ/U Kroka というお店。Googleマップで5000件以上の評価数で4.7というポイントはかなりの高評価店です。
口コミを見るとかなり混む店のよう。日曜日の昼ですしね、HPからネット予約して万全の態勢です。
開店同時の12時に行くと、あれ?まだ誰もきていませんね。気合い入りすぎで、
少し気恥ずかしいじゃないですか。
とはいえとても感じの良い女の子がサービスについてくれて、相談しながら注文を決めます。
一応上に全メニューを載せておきましたが、検討の対象はこの↓伝統的チェコ料理カテゴリー。
自分なりに数皿候補を絞った所でお勧めを聞くと、それはもうキッパリと、
スヴィチェコヴァーね!
「え、なんて言いました?」全然聞き取れずに3回言ってもらって漸く聞き取れました。他にも数品お勧めを言ってくれたけれど、一番の推しはやはりスヴィチェコヴァーのよう。
後で調べてみるとこの料理は、
チェコの国民食!
と言っても良いほど親しまれているのだとか。その時はそんなこと知らない訳ですが、ローカルの子がここまで自信を持ってお勧めしてくれるなら頼まない手はありません。他にスープと飲み物を注文して到着を待ちます。
飲み物はジェザ二ィー・ピヴォ/Řezané Pivo。ジェザ二ィーは「切られた」という意味で、淡色ビールと濃色ビールを2層にして注いでくれるビールです。日本でもごくたまに提供している店がありますが、泡の状態も良くて綺麗ですね〜。味はもちろん、
1杯で2度おいしい!
なのです。淡色の方はピルスナー・ウルケルで、濃色のはコゼル/Kozel という銘柄です。うむ、旨い!
ビールをちびりと飲んでいると、料理の前に「これどうぞ〜」と置いてかれた布袋。これはきっとパンですね。
ほら正解。かわいらいしい小さめのパンが4切れと、控えめな量が好ましい。などとこの時は思っていたのです。
クリーム系のディップを塗って食べてみると、
何このパン、しっとりして美味しい!
スープの前にあっという間に食べ終えてしまいましたが、心配無用。スープにもクルトンがたっぷり入ってますから。
こちらも店の子の大推薦の、ガーリック・スープ。見た目からして色気がありますが、ひと口食べてびっくり。
これはもう、絶品級のスープですよ!
初日の夜に食べた郷愁胸キュンスープとたぶん同じ料理。あの素朴な風味は残しつつ、コクが増して仄かな酸味が全体を引き締めて、素晴らしい完成度です。
具材はニンニクとジャガイモは同じで、こちらには燻製豚肉も入っています。美味い美味いと一気呵成。むしろおかわりしたかった位です。
スープを食べ終え、冷静さを取り戻した所にメインの登場。フィリピンのカレカレを思い出す鮮やかな黄土色ですが、中身はかなり違います。料理法としては、根菜(蕪の一種など)とスパイス・ハーブ類を牛肉と一緒に蒸し煮(か煮込み)して、出てきた汁を濾してクリームと合わせる。肉料理ですが、
主役はこのスヴィチェコヴァーソース!
とてもクリーミーでまったりとして、もうまろやかさの塊を食べているようです。
もちろん牛肉とも良く合って、乗せられたクランベリージャムがまたソースと肉とドンピシャに合うのです!甘い果実と肉の組み合わせは、普段ピンと来ないことが多いのですが、これには納得。
さて問題は、付け合わせなのに肉よりでかい顔をしているこの方です。見た目でもう分かりますよ。北イタリアのトレントやオーストリアなんかで見たアイツです。各地で名前や姿形を変えて活躍しておられる彼は、チェコではホウスコヴェー・クネドリーキ/houskové knedlíky。訳すと「パン入り茹でパン」という名だそう。記事の中にパンを混ぜ込んで作るのですがその食べ味は、
普通のパンよりかなり重たいのです•••。
最初のパンが小さくて油断していましたが、やはりヨーロッパのレストランはボリュームがおかしい。美味しくて幸せなのにシンドイ、この矛盾からは逃れられないようです。
食後のコーヒーで息を整えるまでがワンセットです。お会計は476Kč(3046円)とリーズナブル。サービスもとても感じ良く、いつもなら10%程度のところ、気持ちよく多めにチップを払ってきました。
美しい教会のある城跡、ビシェフラド/Vyšehrad 散策。
ウ・クロカの近くにはビシェフラドという城跡があって、広大な敷地の中は公園や教会などが点在しているそう。せっかくなので散策してみましょう。
薔薇が綺麗な階段をのぼっていくと、
城壁をくぐる門。
中はもう、全体が公園みたいな雰囲気です。天気も良いし、さほど暑くもないしで、
これは最高の日曜日ですね。
聖マルティン教会のロトンダだという素敵な建物を外から眺め、ここは中には入れないようですね。というか、
ロトンダって何だ?
と思いながらも、興味と手間の天秤は僅かにスルーを促します。
南西側の広い芝生エリアに出てふと見ると、何やら立派な建物。Googleマップで確認したら、あれが聖ペテロ聖パウロ教会/Bazilika svatého Petra a Pavla ですね。正面に回ってみると、
はあ〜大きいですね。
昼ごはんのついでにGoogleマップを見て来ただけなので、こんなに立派な教会だったのかと驚きました。
正面の両脇にある扉なんかも、独特の色彩と模様でとても素敵。入場料130Kč(832円)を払って中に入ると、
おお〜立派。
最初は祭壇やステンドグラスに目が行きますが、
柱や天井の絵や模様、彩色が柔らかくて綺麗なのです。
いや、やはりステンドグラスもかなり良いですよ。
ふと見上げると、空中にはお美しいお姉さま天使。
もう一つ眼を引いたのが、身廊の天井下壁に連作で描かれているこちらの絵。キリスト教会って宗教画しか置かれないイメージですが、これは農村とか庶民の生活風景に見えるんですよね。勉強不足なだけかもですが、
ひと味違う素敵な雰囲気の教会でした。
教会の脇には、写真こそ撮らなかったけどとても美しい墓地があったり、教会の裏にはこんな「悪魔の石」というものも。由緒とか伝承なんかも見つからなくて、見ても「ふーん」という感じですけどね。
歩いていると、ふとブルタバ川か覗けたり、
高い城壁からプラハの町を眺めたり、
芝生やベンチで寛いだり。ビシュフラドはプラハ城と比べると、まったり過ごせる気持ちの良い場所でした。
ストラホフ修道院をフル満喫!
ビシュフラドからトラムを乗り継いで、今回のプラハ訪問で最後のスポットとなるストラホフ修道院を目指します。
トラムの最寄駅から少し歩いて坂を登り、門をくぐると修道院の敷地内。まずはチケットオフィスに行ってみましょう。
昨日はクレメンティヌムの「世界一美しい図書館」へ行きましたが、どうせならこちらの「世界一美しい図書館」も制覇したい。つまりここに来た目当ては図書館一択です。図書館だけなら150Kč(960円)の入場料なのですが、
考え事をしながらチケットを買ったら、なぜかコモンチケット280Kč(1792円)が手元に。閉館までさほど時間がないというのに•••でも買ってしまったのだからピクチャー・ギャラリーというのも観てみましょうか。
なるほど世界一でも良いかも!なストラホフの図書館。
時間切れの懸念もあるので、美味しい所を先に食べる方針でまずは図書館。
チケットを見せて中に入ろうとすると「17時閉館だから気をつけてね」と、迷わないように他の施設の場所も教えてくれました。そうなんですよ、時間ないんですよ。
階段を2階へ上がると、展示品の並ぶホールに出ます。
昔々は、こういうカニと亀とか、とても不思議な物に見えたんでしょうね。そういう収集品が収められていたり、
昔の聖書とか貴重な本が展示されています。さて図書館はというと、こちらもクレメンティヌムの図書館同様に中へは入らず、入口から観るだけ。でもさすが世界一、
お〜シックな色の本棚に、天井画が映えますね。でもクレメンティヌムと比べちゃうと、気持ち弱いかなぁ•••。
「うんうん、それでも充分に美しいですよ」と心の中で一方的に慰めながらホールの奥へも行ってみると、
マジすか⁉︎ 図書館もう1個あった!
しかもさっきのとは趣向が変わって、その対比がまた映えますこと。これは一本取られましたね。
白い石の彫刻に照明が陰影を与え、なんとも美しい。
こちらのお方がどなたか存じ上げませんが、2個合わせて慎重に検討した結果、クレメンティヌムもこちらも、
ともに世界一で異議なし!
少なくともウィーンには勝ってると思います(※注: 個人の感想です)
超絶美しい修道院内の大聖堂。
図書館にいた係員のオジサンにピクチャー・ギャラリーの場所を教えてもらう際、「そこの教会をぐるっと裏に回るんだ」と聞いて、
あ、これがその教会ね。時間ないけど「ちょいと覗くだけ」と入ってみると、
身廊には入れないようですね。なんだなんだと一応近づいてみると、
ちょっと待ってこれ、
超絶レベルに綺麗じゃないですか⁉︎
たぶんChurch of the Assumption of the Virgin Mary On Strahov Nanebevzetí Panny Marie Na Strahově という長い名前の教会だと思うのですが、ストラホフ修道院に来たらここも必見ですよ!というかチケットを売って解放してくれれば良いのにね。
ピクチャーギャラリーはやはり余計だったかも。
さてピクチャーギャラリーに到着したのは16:30。30分も確保できたのですから上出来です。入る時にやはり時間を注意されたけれど、
大丈夫、そんなに居ないと思います。
因みに建物自体がかなり分かりづらい場所にあって、来ている人もやっぱり少ない。ストラホフ修道院としては相当なマイナースポットの印象です。
建物はロの字型で中庭を囲っています。1階は部屋ごとに展示がある博物館のようなイメージで、
大きな宗教画が掲示されていたり、
部屋自体を見せるものも。日本からまっすぐプラハなら感心しながら楽しめたと思うのですが、こちとら丸2か月も欧州をフラフラしてるもので、宗教画も宮廷風のお部屋も、
ゲップが出るほど見てるのです。
ちょっとやそっとじゃ感動しないのですよ。さっきの教会ではサクッとしましたけどね。
2階に登るといよいよ絵画ギャラリー。入口のコインロッカーに荷物を預けるように言われます。展示はやはり宗教画がほとんどで、こちらは聖女さま。
そしてこちらも聖女さま。凛とした感じと柔らかな印象を兼ね備えていて素敵です。と、聖女さま連作に和む流れからの、
これはちょいと強烈です(怖)
タイトルを見るに、ウィーンで観たクリムトの『ユディト』と同じテーマなのですね。いやほんと、ほほ笑みが怖いんですって。
宗教画に飽きた頃に静物画シリーズが現れます。あまり美味しそうに見えないザリガニ。
こちらの魚もあまり美味しそうじゃないですね。
一番奥に少し大事そうに飾られていたこちらの絵。もしかしたら有名な作品なのでしょうか。Josef Jíraという人の『Kalvárie』、1979年のものだそうです。なんかこれも怖い絵ですね…。
修道院の自家醸造ビール!
なんとか17時までに全て見終わって、ここからはゆっくりビールとチェコ料理の時間です。敷地内には修道院の醸造所がありまして、かなり評判が良いようなのです。
案内係の女性に席があるか聞いてみると「相席でも大丈夫?」と。構わないですよと告げると半分空いているテーブルの先客にも確認してくれて、無事に席を確保。
相席の先客にご挨拶してメニューを検討します。
ビールは6種類。他にスピリッツ(アルコール度数が高いやつ)も2種類作っているようです。まずはアンバーラガーを頼んでみました。
アンバーラガーはやや濃色のビールで、程よいコクと爽やかさを兼ね備えていてとてもおいしい。さすが歴史ある醸造所ですね、
とても完成度が高いのです。
泡の密度も高くて、泡持ちも良い。
頼んだ料理はこちらの2品。
まずはグヤーシュスープ。チェコではグラーソヴァー/Gulásová と呼ぶようです。
具材は細かめに刻んだ牛肉とジャガイモ。ブダペストで食べたのよりトロトロしてて、パプリカの仄苦さが味に奥行きを与えてとても美味しいですね。味付けが強い訳ではないのに、とてもビールに合う。
スープがビールに合うと思ったの初めてです。
ビールの2杯目はヘイジー・マンゴー・セッションIPA。明るい黄色が綺麗だからマンゴーと名付けたのかと思ったら、よく説明をみると、
マンゴーがたくさん入ってるようです!
その効果かとてもまろやかフルーティ。そこにIPAならではの目の覚めるような苦味が不思議とよく合います。ふーむ、これも美味しいですね。
こちらは生牛肉のタルタル。プラハに来てすっかり虜になってしまった料理です。隙あらば色んな店のバージョンを試していきたい所存なのです。
この店のパンは初日と同じ揚げてあるもの。やはりこの料理は揚げた黒パンが一番ですよね。生ニンニクをすりすりしてからタルタルを乗せて、ガブリ。
うはっ、旨い!
前2回食べたのと違い、肉がねっとりするまで叩いていてペースト状。刻んだピクルスは別添えで、ドライトマトと和えてあります。自分で好みの加減に調整できる訳ですね。
この店の嬉しいのは、生の卵黄が乗っていること。生の赤身肉と卵黄なんて、
言わずもがなのゴールデンコンビ!
日本でも生肉ユッケが手頃に食べられた時代が懐かしいですね。
締めにコーヒーを頼んでお会計は626Kč(4006円)。会計で30分待たされたり、サービスは少しポンコツな所がありましたが、ビールと料理のクオリティは大満足でした。
次回はプラハを離れ、同じチェコの町プルゼニへ!プルゼニと言われてもピンと来ない人が多いと思いますが、ドイツ語で言うとピルゼン、
つまりピルスナービール発祥の地であり、ピルスナー・ウルケルの本拠地です!
プラハよりぐっと落ち着いたプルゼニの町をご紹介します。
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