アイルランド ヨーロッパ 旅のブログ

ダブリン市内観光とジェムソンBow St. Experience Tour。

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こんにちはミャーです。今回はアイルランドはダブリン滞在中に行った観光名所4箇所を、日付順ではなくまとめて書きたいと思います。5泊もしておいて、

たった4箇所しか行ってないのか⁉︎

いや、先日投稿したギネス・ストアハウスもあるので5箇所ですね。まあまあ頑張った方だと思います。ご紹介するのはアイルランドのビッグヒーロー聖パトリックの教会とダブリン城、国立美術館にアイリッシュ・ウイスキーの雄、ジェムソンの見学です。ダブリン興味あるわ〜という方の、少しでもご参考になれば幸いです。

※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(€)=147円で記載しています。


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とても丁寧に教えてくれて好感度抜群の、聖パトリック大聖堂。

まず最初は聖パトリック大聖堂/St. Patrick's Cathedral。アイルランドに詳しく無い人でもセント・パトリックス・デイは聞いたことあるかもしれません。毎年3月17日に緑色のものを身につけてパレードしたりするお祝いイベントですね。日本でも例年表参道で行われていますが、本場はアイルランド。ダブリンではそれはもうド派手に盛り上がるようですよ。

実はこれはセント・パトリックさんの命日で、緑縛りはパトリックさんがキリスト教の教義である三位一体を表すとしたシャムロック(三つ葉のクローバー)から来ているのです。アイルランドにキリスト教を広めた偉人であり、今でも絶大な人気を誇るセント・パトリックさんの名を冠するのが、こちらの大聖堂な訳です。

珍しくながなが講釈を書いてしまいましたが、これには訳があるのです。大聖堂の入口へ行くとチケット売場がありまして、大人の入場料は9€(1323円)。ヨーロッパとしては比較的良心的なこの値段には、オーディオセットも含まれているのですね。

残念ながら日本は無いけれど数ヶ国語に対応し、渡してくれたパンフレットは日本語のものも用意されていました。

さらに館内には説明パネルがあちこちに用意されていて、番号ごとにパンフを見てと音声の解説を聞くことで、大聖堂のアレコレをいつになくしっかり学べたという訳なのです。

天井が高くて荘厳な雰囲気の大聖堂。いつもなら「かっこいい」「美しい」「ははぁ」「ほほぅ」で終わる所。教会でこういう懇切丁寧な解説は珍しいですよね。

例えばセント・パトリックさんのお話。最初彼は奴隷としてアイルランドに連れてこられ、奴隷生活の中で信仰に目覚めたのですね。からくも脱出に成功した彼は聖職者としての修行を積んで「よし、わたしはアイルランドにキリスト教を広めるのである」と、再び戻ってきたのだそう。

そうした物語がこのステンドグラスに描かれているそうですが、ちょっとだけ待ってくださいね。

奴隷として連行された地に自ら戻るって、尋常な発想じゃないですよね?

これは追悼の木というそうで、周りには沢山の連隊旗が掲示されています。

これは第一次世界大戦のもの。

こちらは1837-56年ですから江戸時代の終わりに近い頃のものですね。

こちらは1191年、大聖堂創設当時のオルガンだそう。そんな歴史的なものの椅子がどうも違和感あるなと思ったら、

ギネスの空樽じゃないですか∑(゚Д゚)

しかも座ったら穴に穴が当たってしまうじゃないですか…。

これはどうやら聖人像を擦って写しとれるものでして、皆さん一生懸命コシコシやっておられました。

この大聖堂では毎朝夕9時と17時半に子供達の聖歌隊がやってきて、歌を歌うのだそうです。観光客も聴けるのですが、この時はタイミングが合わず。こちらのスペースでヘッドホンを使い歌を聴くことができます。

すごいな、至れり尽くせりです。

学んだり体験したり、美しさに見惚れたり。

かなり充実した教会体験をして、そろそろ出ようした時です。ギョッとする不穏なものを見つけてしまいました。

ジョナサン・スウィフトというお方のデスマスク。この大聖堂の司祭だった人ですが、なんとあの、

ガリバー旅行記を書いた人ですって!

と言っても読んだことないんですけどね。当時は著名人のデスマスクを作る風習があったそうで、そこはまあ理解するとして、

これはどうなんでしょう。本物ではなくこれも型取りをしたものなのですが、スウィフトさんの死後の時代、骨相学というのが流行ったそうで、

そうだ彼の骨ちょっと掘り起こそうか。

そんで散々分析したついでに、型も取ったということらしいのです。いいのか、それ展示しちゃって…。

お土産コーナーも充実していて、最後まで博物館のように楽しめる一風変わった大聖堂でした。

ロザリオも黄緑だと可愛らしいですね。

絵画とゴージャスなお部屋のダブリン城。

続いてはダブリン城/Dublin Castle へ。聖パトリック大聖堂から歩いて向かうと、途中にこのような美しい建物が。

上と下の写真の建物は空中廊下で繋がっていて、大きく美しくとても目立ちます。なんだろうと地図を見ると、これはクライストチャーチ大聖堂というそうで、

え、こっちも大聖堂⁉︎

普通は大聖堂なんて町に一つしか無い筈ですが、調べてみるとやはり勢力争い的なドロドロがあったっぽいですね。

その後1300年に合意が結ばれて、今では役割分担して共存しているようです。

さて、こちらがダブリン城。元々バイキングの砦だった場所で、ノルマン人の征服後13世紀初頭から拡張していったのだそう。

その後イギリス統治の時代にはここに総督府が置かれ、今ある建物はほとんどが18〜19世紀に建て直されたものですが、上の写真のレコードタワーは1226年に建てられた当時の姿を残しているそうです。

前庭には黒い獅子像。ゆっくり歩いているかのような、静かな躍動感があります。

こちらが正面入口です。実は入るまでダブリン城がどういうものか良く分かっていなかったのですが、途中で買って一気に飲みした牛乳のせいでお腹ユルユル状態。トイレは中にあるようなので、とりあえず8$(1176円)のチケットを買って駆け込みます。

間に合った〜(安堵)

それでは予備知識無しのお城見学といきましょうか。

お城と言っても敵から守る防護施設の雰囲気はあまりなくて、どちらかというと宮殿のイメージですね。段差の低い階段は、淑女がドレスで登れるようになってるってやつでしたっけ。

チケットとともに渡された英語の冊子に解説が書かれていて、振られた番号と突き合わせて見ていくスタイル。なので館内には余計な注釈は無く、スッキリしていてとても上品ですね。

たくさんある部屋の多くは絵画の展示に割かれていて、でも所謂美術館とは少し違う趣向。

このように美しいお姉さんの絵がたくさんあるのですが、

脇にはカバー付きの解説板。普通ならここにまず誰の作品か、そして絵のテーマなどが書かれるのですがここダブリン城での主題は「描かれている人は誰か」です。

「さて、私は誰でしょう」

なかなか興味深い趣向です。最初は一つ一つ説明を読んでいたのですが、綺麗なお姉さんならともかく知らないオジサンは読んでもやっぱり知らないオジサン。

まあでも、部屋自体が美しいので雰囲気はなかなかに楽しめて、

これなんか目の前で見ても彫刻かと思ったけど、平面画なんですって。

また別に彫像の展示もあったりして、優雅なお部屋で優雅に美術鑑賞。

今でも大統領就任式とか重要な式典に使われることがあるそうで、いくつかある調度の整った部屋は見応えがあります。

美しいシャンデリアに、

こちらは玉座でしょうか。トイレのおまけとしては、充分見応えのあるダブリン城でした。

名画が無料で見られるアイルランド国立美術館。

また別の日に訪れたのが、アイルランド国立美術館/National Gallery of Ireland。ここはなんと入場無料で、しかもわたしの好きなフェルメールの絵があるというのです。

シンプルな入口はノーチェックで出入り自由。おおらかというか何というか、美術品に塗料ぶちまける輩が来たらと心配になります。

案内図もパンフレットも見当たらず、とりあえず適当にぐるぐると歩き回ってみたのですが、

ありましたよ、フェルメール。「手紙を書く婦人と召使い」という作品で、窓からの柔らかな光がフェルメールらしくて良いですね。

フェルメールの絵の両隣りにはハブリエル・メツーというオランダ人画家の絵が飾ってあり、この方はフェルメールと同世代。実際に交流があったそうでして、構図や雰囲気に似たものを感じますね、

同じくメツーのこちらの絵。描かれている黄色いサテンに黒斑のある白い毛皮の上着は、数点のフェルメール作品にも出てくるもので、フェルメールの未亡人の財産目録にこの上着が記されていたそうです。だからなんだという話ではありますが、

うーむ感慨深い。

こちらはメアリー・スワンジーというアイルランド人画家の1920年の作品。他にもおっ、と目に留まる絵がたくさんあったのですが、残念なことに、

展示されている絵の半分以上が撮影禁止。

1900年代から現在までの展示品の多くが撮影禁止なのですが、謎かけのような意味不明な現代アートではなく、家に飾りたくなるような作品が多くとても素敵な内容でした。

アイリッシュ・ウイスキーの雄、ジェムソンのブランド体験ツアー。

アイルランドの酒といえばギネス!そういうノリでここまでブログを書いてきましたが、もちろんアイリッシュ・ウイスキーも忘れてはいません。世界5大ウイスキーの一角ですからね。有名なのはブッシュミルズとジェムソンですが、ブッシュミルズがあるのは北アイルランドのイギリス領。ダブリンで訪ねられるのは、ジェムソンです。

こちらがオールド・ジェムソン蒸留所。といってもここで製造していたのは1971年まで。今ではギネス・ストアハウス同様に、観光客向けのブランド体験施設になっています。

今回はネットで予約してあって、Bow St. Experience Tour というスタンダードなものが26€(3822円)。ツアー開始時間までジェムソンの歴史が記されたパネルを自由に見ていてねとのこと。

こちらが創業者のジェムソン夫妻。ジェムソン史にも興味はありますが、チケットに付いている1杯無料券を先に使ってしまいましょう。

フロアの一角にあるこちらのバーカウンターで引き換えできました。お勧めがジェムソンを使ったジンジャーライム・カクテルだそうなので、それを1杯貰います。

ウイスキーベースならではのコクがあり、これは美味しいですね。ツアー開始までさほど時間が無いので、くいっと呷って教えられた集合場所へ。

彼が今回のガイドさん。流暢なトークで所々に笑いを散りばめ、かなり優秀な雰囲気です。

相変わらず半分も聞き取れませんけどね(泣)

実際に製造をしていない場所でのブランド体験という点では、先日のギネスやアムステルダムのハイネケンと同じですが、ここのアプローチはまた違った手法でした。最初に案内された上の写真の部屋ではまずジェムソンの歴史にまつわるお話。それがですね、

彼の前の円卓に投射された映像が、トークに合わせて動いていくのです。スライドやアニメーションというよりも、プロジェクション・マッピングに近いイメージで、暗い部屋でのライティングや映像の雰囲気が、

ちょっと魔法っぽい世界観。

次に移った部屋でも壁に写すプロジェクション・マッピングでとても分かりやすく製法の説明をしてくれます。

我々の前にはこのような体験セットが据えられていて、

手前にある木の栓を開けると、ジェムソンを熟成させるのに使うバーボン樽やシェリー樽の香りが嗅げたり、上の4種の瓶は熟成年数による違いを見せてくれます。

これはジェムソンに使う2種類の蒸留器、即ちモルトウイスキーとグレインウイスキーの違い体験。蒸溜液を紙にスプレーすることで、驚くほど香りの違いが分かるのですね。

最後はお待ちかねの試飲セッションです。

通常のジェムソンに、クレステッドとブラックバレルの3種類。これまで通常のジェムソンしか飲んだことはないのですが、スコッチよりスモーキーな感じは無くて、とてもスムースで飲みやすいウイスキーです。

クレステッドは塩っぽさに仄かなキャラメルの甘さ。でも全体としてはドライでまろやかで美味しいです。ブラックバレルはアメリカンオーク樽を使っているそうで、旨味と甘味が堂々と押し出してくる感じ。一番濃厚に感じます。3つの中ではクレステッドが一番好みに感じました。

ツアーは45分間でとてもコンパクトにまとまっています。製造現場なら当然持ってる臨場感が無いという、不利な条件での見学ツアーですが、その不足をほとんど感じさせないとてもデザインされた内容。小規模でも工夫次第で楽しませられる、そういう意味でもとても参考になるツアーでした。

お土産ショップも、他ではあまり見ないミニチュアボトルの詰め合わせなど、随所に工夫が見られます。

渋好みのワーカースタイルなグッズも格好いい。

ジェムソンの好感度はくる前よりもさらにUPしました。

時間がある人はこちらのバーで、試飲や本格的な飲みもできるよう。

オールド・ジェムソン蒸溜所の向かいには、このようなアイルランド・グッズの大きなショップがありまして、

アイルランド土産は全部揃ってるんじゃない?

という位の品揃え。

やっぱり全体的に緑色のものが多いのですが、手前の帽子はちょっと格好いいですね。

アイルランド関連本や、アイルランド料理のレシピ本も置いてあるし、

個人的にはこちらのミトンと、

スプーンレストという匙置きが素敵でした。まだまだ見所のあるダブリンですが、今回の観光はこの辺で。また機会を作って、ぜひゆっくり来たい町ですね。

次回はアイルランド最終回。ダブリン発の現地ツアーに参加して、モハー断崖とゴールウェイを巡るアイルランド西部ツアーに参加してきました!


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