2023年9月22日、サウス・カロライナ州の港町チャールストンを出発し北上。レンタカーの返却は9月26日にフィラデルフィアなので、50日間のレンタカー旅も残すところあと5日。
最後までアメリカの旨いものを喰い漁るぞ!
と食い意地全開だったのですが、まさかあんなことになるとは•••。
※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)
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具材盛り盛りのグリッツ丼が旨い!
チャールストンを離れる前に、食べ逃している名物をもう一つ。そう、前回記事のマーケットでも激推ししていたグリッツ/Grits です。グリッツというのは細かく挽いたトウモロコシ粉を煮たお粥のような食べ物で、日本ではあまり知られていないけれど、アメリカで広く食べられている、
まさに国民的コンフォートフード!
その食べ方は様々で、シンプルなものだと塩胡椒とかバターを乗せてそのままお白粥的に食べるパターン。チーズを混ぜて作ったりもするようです。今回の旅ではヒューストンでチキン・フライド・ステーキを食べた時、朝食セットにもついてきましたね。※気になる方は下の記事を参照ください。
上に具材を乗せて一皿の料理にするパターンもあって、その代表的なのがShirimp and Grits。グリッツの上に海老を乗せてソースをかけてる料理です。これもサウス・カロライナやジョージアの名物らしいのですが、ケイジャン/クレオール料理としてニューオーリンズ周辺でもポピュラーです。ケイジャン式のShrimp and Grits はメンフィスでブルースを聴きながら食べたのですが(その時の記事は↓のリンクから)、チェダーチーズを混ぜたグリッツにケイジャンのブロス(出汁汁)が合って、とても美味しかった。
ともするとジャンキーな印象を持つアメリカ食文化ですが「それだけじゃないんだよ。こんな素朴で優しい食べ物もあるんだよ」と心和ませてくれる、アメリカ飯の良心担当的な位置付けにいるのが、グリッツなのですね(個人的見解です)。
そのグリッツの食べ方としてもう一つ。好みの肉や野菜を好きなように乗せ、ソースをかける “お好み丼” のようなGrits Bowl というのがありまして、これを最後に食べておこうと思ったのです。やってきたのはチャールストン郊外にあるGrit Counter というお店。
9時の開店に合わせて行ったら、まだガラガラでした。メニューボードのあるカウンターで注文と支払いをして、料理は席まで持ってきてくれる仕組みのようですね。
左の写真の画面右半分がグリッツ丼。6種類のお決まりメニューの他に、自由にカスタマイズ注文もできるシステムです。初挑戦で完全カスタマイズ注文はハードルが高いので、事前にGoogleマップの投稿写真を見て美味しそうだったThe Brunch Bowl を頼みます。
ドリンクはOld Fashioned Lemonadeをオーダー。これはドリンクコーナーで自分で注いでくるパターンでした。
お会計は締めて21.65$(3094円)。クレジットカードで払うと22.34$(3192円)と割高になるそうです。むむむ•••。
暫く待つとThe Brunch Bowlwが着丼。器を持ち上げてみるとずっしり重量感があり、
おお〜これはかなりのボリュームですよ!
グリッツの上に両面焼きの目玉焼き。フライドオニオンにゴロゴロベーコンとさつまいも、ワッフルも刺さっています。
ベースとなる白いドロドロはハラペーニョ・チェダー・グリッツです。まずはそのグリッツだけを食べてみて驚きました。
こ、これはすこぶる美味いぞぉー!!
チーズと辛さの纏まりが良くて、思わず “おはだけ” が出てしまいそうです。素朴で、言ってしまえば脇役的なグリッツの印象が覆されて、主役級の存在感を醸し出しています。グリッツにはソーミル・グレイビー/Sawmill Gravy というのがかかっていて、これはホワイトソースの一種なのですが、グリッツと一体化してコクと風味を加えています。アメリカのホワイトソース系グレイビーというと、アラモゴードで食べた恐怖の激重料理 “ビスケット&グレイビー” を思い出しますが、今回は重たさを一切感じません。いいねいいね。
メニューにはメイプルシロップと書いてあるので、てっきりワッフルにかけてあるのかと思ったら、これがなんとベーコンにかかってました。え〜ベーコンにメイプルシロップ?と思ったら、
これが甘さと塩っぱさの絶妙なハーモニー!
まろやかなクリーミーなグリッツと合わさると、味も食感も口の中でたいへん賑やかです。
へぇ〜面白い、ほほぉ〜これは美味いな。などと楽しんでいたら、ボリュームたっぷりの皿もいつのまにか完食です。カロリーの高さは想像するのも恐ろしいけれど、ジャンキーな感じはぜんぜんしない、とても素敵な一皿でした。
サウス・カロライナの豆ごはんホッピン・ジョンと暴風雨。
チャールストンのあるサウス・カロライナ州の郷土料理を調べていて、グリッツともう一つ気になったのがホッピン・ジョン/Hoppin’ John というソウルフード。ベーコンなどと野菜に豆を煮込んでぶっかけ飯にしたり、お米も一緒に入れて炊き込んだりする、豆とお米の料理のようです。ところがグリッツと違い、
これを出す店がなかなか見つからんのです!
昨晩行ったソウルフード店ではサイドメニューで日によっては食べられるようですが、昨日はなかったんですよね。諦めきれずに調べていると、チャールストンから600kmほど北へ行ったノース・カロライナ州はエリザベス・シティという町に、その名もホッピン・ジョンズという店を発見。距離的にもちょうど良いので、その日は近くのバージニア・ビーチという町に宿を取ることにしていました。朝食のグリッツから晩めしのホッピン・ジョンに頭を切り替え、ひたすら北へと車を走らせていくと、
おおお、なんかすごい雨ですよ。
上の写真はまだ余裕がある頃のものでして、雨足が強まると視界はもう20m先も怪しいくらい。ちょっと命の危険を感じましたもんね。
それでも頑張ってホッピン・ジョンズ方面に向かってみると、これは完全に暴風雨圏内に突入したようでして、フロントガラスを叩く雨音が、
まるでマシンガンの銃撃音みたい(怖)
これはいかん。2度目の交通事故なんてぜったいに避けたいですしね。ホッピン・ジョンは諦めて、ガソリンスタンド併設の店でコーヒーを購入。自分で注いでレジで支払うシステムなのですが、レジにいた大柄な黒人のお兄さんはぶっきらぼうに「オーケー金はいい、持ってけ」と。何ですかね、雨の日特典とかですか?
再び暴風雨に怯えながらバージニア・ビーチの宿に着くと、雨足は少し落ち着いてきて、明日の天候回復に希望が出てきました。
気を張って運転していたから、晩めしはスタックしておいたレンチンご飯で済ませてぐっすり。明日こそは80kmほど南に引き返して、ホッピン・ジョンを食べに行くぞと眠りについたのでした。
引きづき暴風雨です(泣)
翌日9月23日の土曜日。朝起きてみると相変わらず雨がザンザン降っています。ワンチャン行けるかと少し南へ向かってみたのですが、
あぁムリムリ•••昨日よりやばいやつじゃん。
これは大事をとって幹線道路のみを使い、本日の宿泊地ボルチモアへ向けてまっすぐ北上する他ありません。ところが暫く走っていると、
もうこれ以上はダメ、ぜったい!
という状態になり、ちょうど見えてきた高速のパーキングエリアに緊急避難します。わたくし一応北海道に住んでたことがありまして、半ホワイトアウト状態の吹雪で運転していた経験を踏まえても、この暴風雨はなかなかのもの。
いったいどうなってんだと天気図を見てみると、やはり今いる場所は暴風圏の真っ只中。風速でいうと25〜28m/sって、木が倒れたり屋根がめくれたりするレベルじゃないですか。気象庁の表がちょっと分かりづらいけど、トラック横転レベルに片足突っ込んでいるようですよ。
うんやっぱりね•••相当ヤバかったのね(慄)
天気図をいろいろいじっていると、1時間後にはだいぶマシになりそうな感じ。駐車した車の中で時間を潰し、暴風雨から豪雨になったあたりで、再び走り始めました。
バージニア・ビーチから300kmほど走り、ワシントンD.C. の手前まで来ると、豪雨は普通の大雨レベルに落ち着いてきました。朝からろくなものを食べてませんからね、目についたタコベルで空腹を凌ぎます。
ホッピン・ジョンが恋しい•••。
米が入ったメニューがあったのでホッピン・ジョンの代わりに頼んでみたのですが、
コレジャナイ感がすごくてもう•••(泣)
とはいえ嘆いてばかりもいられません。夜になってようやくボルチモアに到着。今日はもう疲労困憊で動けませんが、ボルチモアは2泊とってますからね。明日1日と明後日の昼までは楽しめる。ボルチモアといえば米国東海岸屈指のシーフード天国。
そして言わずと知れた蟹の町!!
昨日今日と暴風雨でまともなものを食べてないのですから、浮いた予算はぜんぶ蟹に突っ込むぞ!と心に誓い、眠りについたのでした。
次回は蟹の町ボルチモアの名物蟹料理 “クラブケーキ” を2軒食べ比べ。さらにはずっと探していたソウルフードを代表するモツ料理、“チトリン” もついに発見しました!舌も胃袋も大満足のボルチモア滞在です。
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