2023年9月26日の火曜日。サンフランシスコから始めた50日にわたるアメリカ横断レンタカー旅もついに最終日です。この日のメインイベントはなんといっても、ゴール地点フィラデルフィアのレンタカー会社への事故車の返却。そしてそれはタイヘン面倒くさい展開へと進んでいくのですが、それはこちら↓の記事でもう書いているので割愛しましょう。
それより何より、フィラデルフィアの名物グルメといえば、
問答無用でフィラデルフィア・チーズステーキ!
フィラデルフィアへ向かう途中と滞在中、併せて3軒で4食ほど食べてきたので、今回まとめてご紹介します。
※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)
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郊外の名店で前哨戦のチーズステーキ。
アトランティックシティからフィラデルフィアへは凡そ110km。レンタカーの返却は16時なので、かなり余裕があります。たっぷり朝寝をして、途中どこかでお昼を食べていこうと探していたら、ちょうどチーズステーキが人気のお店があるじゃないですか。Googleマップの口コミ数1500超で評点4.6と、かなり高評価のSugar Hill Sub & Deli というお店です。店名にあるSub はサブマリンの略で、つまりサブウェイみたいな細長い(潜水艦みたいな形の)パンに挟むサブマリン・サンドイッチがメインのお店。え、チーズステーキ食べるんでしょ?
ステーキ屋じゃないの∑(゚Д゚)
とお思いの方もおられるでしょう。実はフィラデルフィア・チーズステーキというのはサンドイッチの一種でして、挟んでるのも所謂ステーキじゃなく、細かくした薄切り牛肉なのです。不思議に思って辞書でsteak をひいたら、「❶ステーキ ❷こまぎれの牛肉」って出てきましたからね。意味が広すぎません?と英語への不信感がちょこっと募った次第です。
さて、店の場所はアトランティックシティから30kmほどで、まだまだフィラデルフィア圏内どころかペンシルベニア州にすら入っていません。だから正確には “フィラデルフィア” チーズステーキではないんですけど、そこは前のめり、
フライング上等でいきましょう!
お店には11時半頃に到着。幹線を外れた細めの道を、ぐいぐい進んだ所にポツンと建っていました。
※豆知識:先ほどサブマリン・サンドについて触れましたが、実はアメリカではこれ、地域ごとの俗称が色々ありまして、例えばフィラデルフィアだとホーギー/Hoagie、ニューヨークだとヒーロー/Hero、ボストンだとスパッキー/Souckie などと呼ばれるんですって。フィラデルフィア・チーズステーキを調べていて、最初Hoagie が意味不明で混乱しました。
店内はサンドイッチと惣菜のカウンターがあり、残りは食品や雑貨を扱うグロッサリー。少しだけイートインのスペースがありますが、店外にも座って食べられる場所が設けられています。
メニューはというとそれはもう沢山の種類で、更にカスタマイズもできるので選択肢は無限大。途方に暮れそうなところですが、本日はチーズステーキに決めてますからね!注文してから作り始め、5分くらいで出来上がりました。
外の席に持ってきて包みを開けると、
お〜こりゃでっかいぞ!
わたしの親指から小指の先までで約23cmなので、これは30cmは超えていますね。12$(1715円)するけどこの大きさなら納得です。食べ易いように半分にカットされていて、
断面はこの通り。肉がパンと同じくらいの面積を占めていますよ。標準的なレシピだと細かくした牛肉とチーズのみですが、この店ではレタスとトマトも入っています。ボリュームと肉の量に圧倒されつつ頬張ってみると、
おほぉ〜!これは美味いぞ!!
肉とチーズで食べ味が重たいかと思いきや、意外にも味付けは強すぎず、みるみる胃袋に収まっていきます。事前知識と写真のイメージを確実に上回る味わいに、フィラデルフィア到着後の本場のチーズステーキへの期待が高まっていくのでした。
本気でお勧めできるフィラデルフィアのドミトリー宿、Applle Hostels。
車を借りたのは50日も前なので正確な金額は忘れたけれど、確かガソリン満タンにして返さないと無茶苦茶割高な請求をされるはず。という訳でフィラデルフィア市内のガソリンスタンドへ寄ったのですが、ガス代も高いし敷地が狭くて停めづらいしトイレは鍵借りなきゃ使えないし、東海岸の都会に来たのを実感します。
こちらがフィラデルフィア市街にある、Hertz のオフィス。とても不機嫌なお姉さん達に車を返し、アメリカ横断レンタカー旅もついに終了です。事故車絡みのやりとりのお陰で感慨も何も吹っ飛んでしまいましたが、
ともあれ無事終えられて良かったよかった。
まあ、事故に巻き込まれたり砂に埋もれて助けてもらったり、色々ありましたけどね。長年抱えてきた「いつかはやりたい事」の一つが達成出来た満足感は充分に得られました。さて、予約してある宿まで歩いて向かいましょう。
フィラデルフィアの町は初めてですが、落ち着いた雰囲気に人が行き交う賑やかさもあって、とても素敵な雰囲気。アメリカでは珍しい、歩いていて楽しい町ですね。
それもそのはず、フィラデルフィアは独立宣言を採択したアメリカ建国の地であり、ワシントンD.C.ができるまで一時的な首都だった町。なので歴史ある街並みに、アメリカ人の国内観光客が多い土地柄なのです。
フィラデルフィアは個人的にも思い入れのある町でして、フィラデルフィア・ソウル(フィラデルフィア発で、70年代に一世風靡したブラックミュージックのジャンル)を一時期よく聴いていたり、NBA(プロバスケ)にハマっていた頃はここを本拠地とするシクサーズ/76ers のファンで、当時のスター選手アレン・アイバーソンはわたしにとってアイドルだったのですね。
なので感慨深く眺めながら町を歩き、今回の宿に到着しました。Apple Hostel of Philadelphia というドミトリー式のホステルですが、実はここ、ニューオーリンズの宿で話した人に教えてもらったのです。ニューオーリンズでの宿も素晴らしかったのですが、
へぇフィラデルフィアがゴールなんだ。ならアップルホステルに泊まりなよ。ここと同じくらい最高だから!
と言うので、予約しておいたのです。
ニューオーリンズほどの広さはないけれど、ベッドもそこそこしっかりしているし、
共用スペースも充実。スタッフさんの対応もかなり良くて、
何よりキッチンがちゃんとしてる!!
「念のために!」と車に積んでいた食料も、食べ歩きの隙をついて、なんとか食べ切ることができました。
チリビーンズライスもおいしく出来ました。宿代は5泊で229.07$(32,734円)、アメリカ都市部のドミ宿として標準的な値段でしょうか。市内中心部で立地も良いし、お勧めです。
本場のチーズステーキいくぜ!
前述した通り76ers ファンでアイバーソンに熱狂していたのが確か20年くらい前。その頃よく夢想していたのが、フィラデルフィアを訪ねて76ers の試合を観る。そして余韻に浸りながらチーズステーキで1杯呑る。アイバーソンは残念ながら引退して久しいですが、
20年越しのチーズステーキがいよいよです!
フィラデルフィア・チーズステーキの美味しい店をいくつかピックアップして、とりあえず宿の近くだしと向かったのがOH BROTHER というこちらのお店。
店内に入ると正面にカウンター。ここで注文と支払いをして、好きなとこに座っていると席まで持ってきてくれるパターンです。
メニューはご覧の通り、サンドイッチとバーガー、ポテトにサイドメニューという構成です。右の写真の左上、RIBEYE STEAK SANDWICHES カテゴリの2番目がフィラデルフィア・チーズステーキですね。これとポテト、ドリンクはイチオシらしいシェイクから選んで注文しました。
席で待っているとまずはブラックチェリーのシェイク8.99$(1285円)が届きました。アメリカらしい大きさにクリームたっぷり。値段が高いだけあって砕いたブラックチェリーの実も入っていて、
美味しいけど毎回ストローに詰まるのやめて(泣)
シェイクに悪戦苦闘していると、チーズステーキがやって来ました。
じゃーん!!
なんと潔い、肉とチーズとパンだけなのにこの存在感。11.99$(1713円)とそこそこの値段だけど、大きさはかなりのものですよ。ちなみにチーズは8種類から選べるのですが、「トラディショナルなのはこれだよ」と言うWhiz チーズを選びました。
付け合わせはこれまた色々あるポテトの中から、Chili Lime Fries のレギュラーサイズ5.99$(856円)。先にこちらを摘んでみると、酸味と辛さが食欲を唆り、これは延々と食べられるヤツですね。
さあいよいよ本命のチーズステーキです。大口を開けてガブリといってみると、口の中に広がる肉の量に圧倒されます。上の写真でもかなり肉が入ってるように見えますが、ぜんぜん嘘です。見た目に騙されましたけど実際はですね、
パンより肉の方が断然多いのですよ!
肉の味はかなり優しめで、チーズが絡んでもまだ塩分濃度は控えめ。それを圧倒的な物量でパンと釣り合いを取るという•••力技なのか繊細なバランス感覚なのか、脳内がバグる構成です。相当なボリュームだったけど、一気呵成に食べ切ってしまいました。
とても美味しかったけど瞬殺だったので、日を跨いでもやけに気になる。本来ならチーズステーキ発祥の店とか他を試すべき所ですが、誘惑にあらがえずリピートしてしまいました。今回はテイクアウトにして、先に出てきたSalted Caramel Pretzel のシェイクを飲みながら出来上がりを待ちます。うん、塩っぱ甘い!
今回はアレンジ版チーズステーキ、Shroom Truffle Cheese Steak 15.99$(2285円)。通常のチーズステーキにルッコラとフライドオニオン、そしてトリュフクリームが入っている豪華版です。
肉以外も入っている分、肉の量が減っちゃっているように見えるのですが、そんな訳ありません。切って断面を見てみると、
ほら、この肉の量!
今度はトリュフクリームが入っているから、ますます滑り良く喉を通るチーズステーキ。やはり今回も一瞬で消えてしまったのでした。ああ、旨かった•••。ステーキのような塊肉ではないけれど、ステーキ並に「肉喰った」感を味わえる、フィラデルフィア名物のチーズステーキでした。
屋台のチーズステーキもいっとかないと。
話は飛んでフィラデルフィア最終日。ニューヨーク行きのバスが出るすぐ近くに屋台が出ていました。
チーズステーキはそもそも屋台で売られ始めたもの。原点ともいえる屋台のチーズステーキを食べて、フィラデルフィアに別れを告げる。これはちょっと “旅心” をくすぐるじゃないですか!
そつ思って近づいてみると、よしよしちゃんとチーズステーキ置いてますね。値段が書いてないけどそう高くないだろうと、確認をせずに注文。商品を受け取り支払いの段となり、ダイエットコークと併せてお会計は17$(2429円)ですって。
店で食うより高くねぇすか∑(゚Д゚)
まあ分かっていても買ったでしょうけどね。旅心を感じてしまったのだからこちらの負けです。味は悪くはなかったですよ。とってもジャンキーで、食べてるそばから胃もたれしたけれど。
※屋台があったNY行きバスの発車場所はこちらです↓
フィラデルフィアといえばチーズステーキなのは間違いないのですが、もう一つ外せないのがレディング・ターミナル・マーケット。規模や活気、入っている店のクオリティも含めて、今回のアメリカ旅でダントツ一番の魅惑のフード市場です。滞在中足繁く通ってきたので、食べたものを一気にご紹介します!
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