アメリカ合衆国 南北アメリカ 旅のブログ

大人気フライドチキンと手羽揚げワッフル、メンフィス名物アヒルの行進。

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メンフィス4泊の記事の最終回。今回はソウルフードの一角を担うフライドチキンの美味しいお店2軒と、まだご紹介していないメンフィスの観光スポットについて書きたいと思います。とあるホテルではアヒルの行進というのが大人気。メンフィスに来る前から楽しみにしていたのですが、実際に見て知ったのは驚愕の真実。さらには珍しく「今日はアクティブに行くぜぃ!」と思い立った日に限って停電が起きたりなんかして、

休業、休業、また休業(泣)

普段の行いが悪いのは誰ですか?という残念な状況でした。それでも最後は起死回生、ボッタクリ危機からの逆転ラッキーゴールを決めたお話です。

※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)


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激高評価のフライドチキン、Gus’s World Famous Fried Chicken。

今から60年以上前、メンフィスから約60km北東の小さな町メイソンで産声を上げたガスズ・フライドチキン/Gus’s Fried Chicken。公民権運動が起こり、人種間対立の激しかった当時にして、黒人オーナーNapoleon “Na” Vanderbilt 氏のフライドチキンは、

その美味しさ故に黒人白人問わずに愛されて、町を一つにした。

そんな逸話を残すガスズは、その味に魅力された白人女性によりチェーン展開されて今ではアメリカ国内に40店舗を数えるほどに。

その中核店舗がメンフィスのダウンタウンにあるのですから、見逃す手はありません。駐車場が見つからず、ぐるぐる迷った末にやむを得ずの路駐。これは店内飲食は諦めて、

速攻でテイクアウトせねばならん。

アメリカの罰金高そうですもんね。1〜2時間待つのは普通という事前情報だったので、混んでるようなら出直さなきゃだなぁとドキドキしながら店の中へ。

混み合う時間を避けて17時より前に来たのに、店内はそこそこの客入りです。チェーン店とは思えない、ローカル感満載の雰囲気が素敵ですね。焦っていたのでメニュー写真は残っていないのですが、注文したのは4種入ったチキンプレート。サイド2品(マカロニ&チーズは+0.5$)がついて17.56$(2509円)でした。思ったより素早く、10分も待たずに用意されて車もなんとか無事でした。「冷めないうちに」といつもより強めにアクセルを踏み込んで、ホテルに戻っていそいそと蓋を開けてみると、

ほぉ〜〜〜いい匂い!!!

部位は胸肉・もも肉・脚と手羽。厚めの衣で濃い色に揚げられています。テイクアウトだから衣が少しだけフニャッとなってしまってますが、うんうん、これは美味しいですよ。中まで味の沁みたお肉は弾力があってジューシィ。そしてテイクアウトだからこそのメリットもあってですね、

なんとビールも飲めちゃう!

9月とはいえまだまだ暑いアメリカ南部。ウォルマートで箱買いしたビールをチェックインと同時に冷蔵庫に入れるのが日課なのですね。店だと運転があるから飲めないソロドライバーの悲哀も、テイクアウトなら解決というわけです。

むぐむぐゴキュっ。

右手にチキン、左手にビールでアンストッパブルの無限ループです。サイドのマカロニ&チーズと豆も人気らしいけど、味の記憶が一切無いですからね。一意専心、チキンに集中して貪ったのでした。

メンフィス名物アヒルの行進って、そういう事ですか⁉︎(ネタバレ注意)

メンフィスでも人気の観光名所の一つが、中心繁華街にあるピーボディーホテル/The Peabody Memphis。

こんな所に泊まったら、優雅で快適なメンフィス・ステイを楽しめるんだろうなぁ。若干の羨望が無いでもないですが、良い宿に泊まるくらいなら、

その分をメシに費うもんね!

そう決めたのは自分なので、今さら否やはありません。

じゃあなんでこんな高級ホテルにやって来たのかというとですね、毎日11時と17時の2回、ここで行われるアヒルの行進を見にきたのです。開始30分前には既に場所取り合戦が始まっている、大人気のメンフィス名物だそうですよ。

もう10年以上前、何かで読んだ朧げな記憶では、確かアヒルの棲家が屋上だかにあるんですよね。時間になると群れがこのエレベーターで降りて来て、ロビー中央の噴水まで行進をするのです。

11:35に着くとギリギリ最前列を確保できたけど、その後数分でわたしの後ろに二重三重の人垣が。たまたまエレベーター近くを確保できたので、

アヒルが出てくる所をバッチリ見れますね。

と楽しみに待っているとホテルのスタッフがやって来て、そこには目を疑う光景が。ここから先は所謂 “ネタバレ注意” というやつです。今後メンフィスへ行くつもりで、夢を抱き続けたい方は今すぐこのサイトを閉じてください。いいですか、決してこれより下にスクロールしてはいけません。念の為ちょっとスペースを取りますからね。

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えええ〜なにその籠は⁈

上階のお住まいからエレベーターで降りてくる事がキュンな所じゃないですか。あくまで建前は「アヒルさんたちが自主的に」それが暗黙のルールというものでしょう⁉︎ その、中でゴソゴソいってる籠はそれこそディ◯ニーのパレードでミッ◯ーが着◯◯みを脱いじゃうようなものですよね⁉︎

疑心をよそに、11時を過ぎると中央噴水ではMCのお兄さんがマイクパフォーマンス。彼はたぶん魔法使いの設定のようで、お客から選ばれた女の子を誘い出し、

さあ、一緒に魔法をかけようぜ!

とか言っているようなのですが、

お願いその娘に籠を見せないで(心の叫び)

という思いも虚しく、少女は籠の前に立たされたのでした。はいチャック開くよ〜。

籠の中からは数羽のアヒルが飛び出して、勢いよく噴水に走って行きます。さらに悲しいことにロビーは全体的に照明が暗く、わたしのiPhone 11 Pro Max ではアヒル様は完全なピンボケ。

後で噴水で撮り直したのですが、ここでも悲しい事実を知らされることになります。

アヒルは歩いてる方が断然かわいい(絶望)

まあカルガモ親子とかもそうですもんね。水に入っちゃえば有象無象の水鳥ですよ。因みにホテルのHPを見ると、やはりエレベーターから直接出てくる動画が載っているので、昔はきっとそうしていたのでしょう。これは何だ?やっぱりコロナのせいですか(泣)

マーティン・ルーサー・キングJr 牧師の暗殺現場。

前回の記事(→こちら)で書いたワッツ・スタックスという一大イベントは、1965年に起きたワッツ暴動に捧げられたもの。ワッツ暴動というのは住民の殆どが黒人のワッツ市で、白人警官による住民の逮捕をきっかけに不満が爆発し、大規模な暴動に発展した事件でして、2020年のジョージ・フライド事件とも似た構図です。事が起きたのは公民権法制定の翌年。法的に人種差別が撤廃されたからといって、それで差別が消えて失くなるわけではありません。暴動の後にも人種間闘争の熱は冷めないどころか、南部を中心に燻り続けていたのですね。

そんな中の1968年、非暴力を信念に公民権運動を導いたマーティン・ルーサー・キングJr 牧師がメンフィスで暗殺されてしまいました。その現場がこちらのロレイン・モーテル/Lorrain Motel。今は営業していませんが、キング牧師追悼の場所としてきちんと保存されています。

書いてある解説を読むに、その昔このモーテルは黒人向けの宿だったそう。公民権法制定前の南部諸州では “分離すれど平等” という滅茶苦茶な建前の下に、人種差別が合法とされていました。「黒人は黒人の宿に泊まれ。黒人のレストランで食え。トイレもだ」というのが罷り通っていたのですね。B.B.キングにナット・キング・コール、アレサ・フランクリンなんかのビッグアーティストも、この宿を使っていたのだとか。

この2階にある306号室。その前のバルコニーでキング牧師は銃殺されました。犯人は前年に刑務所から脱獄していた、ジェームズ・アール・レイという白人男性。海外逃亡した後に逮捕されていますが、詳しい動機や背後関係には不明点も多いとのこと。39歳という若さで亡くなったキング牧師を想うと、なんともやりきれない気持ちになります。

モーテルに隣接してあるのが公民権運動博物館/National Civil Rights Museum。ここでより深く、当時の空気を感じたかったのですが、

なんと停電で急遽休館(泣)

閉ざされたガラス扉越しにNOを突きつけられて、「またか」と天を仰いだのでした。

話は前後するのですが、実は博物館へ行く前に、朝ごはんに立ち寄ったのがこちらのお店。

Netflixの番組で「最高の食事体験」と紹介されていた、Jim & Samella's Restaurant というお店です。家庭的で店にいる人みんなが仲良くなり、素晴らしい食事を楽しめる。金土日しか営業しないとの事で、満を持して金曜朝に訪ねたのですが、

あらら、閉まってる(泣)

ガッカリしていた所に、博物館休館が追い討ちをかけたという訳です。

博物館を後にして、いい加減腹をすかせてやって来たのは、博物館からも程近いアーケード・レストラン/Arcade Restaurant。かのプレスリーも通ったという老舗アメリカンダイナーですが、

ほら、やっぱり停電だもん。

駐車場に車が少ないから、嫌な予感はしていたんですよね。

あわやボッタクリから、起死回生の手羽揚げ&ワッフル!

惨敗続きで尾羽打ち枯らし、Googleマップにチェックを入れておいた候補店リストも空っけつ。それでもソウルフードっぽい何かを探して漸く見つけたのが、Fabulous Flavors & Friends Diner Restaurant。

アフリカン・アメリカンの夫婦がやっている、メンフィス国際空港近くの郊外店です。

お昼時を外してるからか中はガラガラ。少し不安になりながらも、肝っ玉かあさん風のオバチャンに挨拶をして席へ。

メニューの種類は多いけど、口コミを見るに評判が良いのは3Chicken Tenders & Honey Butter Waffle16.99$(2428円)。手堅くそれでいこうとオバチャンに注文をお願いすると、

あー、スマホで注文して。

「おいおい面倒くせぇな」と思いながらも、そういう店は増えてますからね。文句を言わず卓上のQRコードからサイトを開くと、

こんな↑風に殆ど文字だけの選択画面。カテゴリ分けも無く全メニューごちゃ混ぜ、abc 順でどこまで続くんだという具合に並んでるんですよ⁉︎ しかも卓上のとメニュー名表記が違ってるから、探すのが大変。「も〜ほんと面倒くさい!」と泣きながらようやく3tenders&Waffle をチョイスすると、

おいちょっと待てぇ!

なんか変な上乗せが8.26$(1180円)も乗ってるじゃないですか!

Covenience Fee 1.5$は店の決まりなら仕方ないけれど、税が6.76$って本体価格の40%ですよ⁉︎ さすがにおかしいとカウンター内にいる亭主の方に訊きにいくと「お前は、そうか日本人か。アメリカは旅行で?そうかそうか」

アメリカへようこそ!ガハハ(爆笑)

Welcome to America !! と笑いながら言われ、思わず釣られて笑いそうになったけど、いやいやそうじゃない。「アメリカのどこだってメンフィスだって40%も税は取らないでしょ、これはおかしいでしょ」となんとか冷静を保ちながらも語気を強めて抗議すると、「うーん困ったな。うーん•••そうだ、アプリで注文したらドリンク付きで18.55$(2651円)になるからそれでいいか?」と。ダウンロードしなくてもアプリ注文は亭主がやってくれるそうで、こちらの注文はキャンセル。鉾をおさめて席に戻りました。全く酷い店に当たったもんだと思いながらもレモネードを飲みながら待つこと暫し、ようやく料理が提供されました。「はぁ、なんとか飯にありつけた」と皿の上に目を落とすと、おいおいちょっと待ってくれよ•••

もうやだメニュー間違えてるし(号泣)

わたしが頼んだのはChicken Tenders ですが、これはどう見ても隣に載っていたWhole Wings の方ですよね。一瞬抗議しようかと思ったけれどもういいですよ、精も根も尽き果てました。値段は一緒だし、何より限界を越えた空腹にこの匂い。これ以上待つなんてとても無理というものです。

諦めと空腹が混ざった情けない気持ちのまま、おもむろに手羽をガブリ。するとパリパリに揚げられた薄衣に絶妙な加減のスパイスがふわりと香り、中から旨味と脂が怒涛の如く流れ込んできます。

何これヤバイ•••激旨じゃないですか⁉︎

脂のジューシーさも素晴らしいですが、スパイスが鶏肉の旨味を抜群に引き出しています。もしかしなくても、これは人生の中で最高クラスの手羽料理ですよ。手羽に続いて熱々のワッフル。粉の風味がしっかり感じられる上に、バターと蜂蜜で思わず頬が緩みます。フライドチキンとワッフルの組み合わせもまた定番のソウルフードですが、なるほどこの甘さと塩っぱさの組み合わせは中々の無限ループですね。一気呵成に平らげて、不本意ながらも緩みきった顔で店を出ました。「美味しかったよ」と言うと亭主のおっちゃんはホッとした顔をしていたので、もしかしたら先程のわたしは暴発寸前だったのかもしれません。美味しすぎて、もう覚えてないですけどね。

アヒルの行進にがっかりし、停電・休業・ぼったくり。散々な1日でしたが、激旨の手羽揚げが全てを挽回してくれました。次回はメンフィスを発ちナッシュビルへ。途中のジャクソンで手作り家庭料理ブッフェの人気店に寄り、ナッシュビルでは名物ホットチキンに挑戦してきました。


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