オールド・ダッカで評判のローカル食堂、グルシャンのちょい高レストラン、ネットで調べて人気のお店を色々行ってみたけれど、
イマイチこれだという料理に出会えないバングラディシュ。
問題のひとつに、メニューが無くて店員さんから提示される2〜3の選択肢からしか選べないということがあります。それなら、
現物が見えている店であれば、指差し注文できるじゃないか。
とはいえダッカでは、東南アジア諸国と違い路上に各種料理が並んでいるわけではないのですが、そこで思い出したのが、以前ご紹介したハジ・ビリヤニ/Haji Biriyani。あの店の前の通りでは、確か歩いていて色々料理が並んでいた気がする。という訳でバングラディシュ篇最終回の今回は、その通りがあるモティジール地区と、そこから西へ進んだラムナ地区をご紹介します。
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ハジ・ビリヤニの前の通りは、丁度良い具合のローカル感。
オールド・ダッカは文句なしにエキサイティングなのですが、余りに人口密度が高すぎて歩いているだけで疲れるのと、
意外と食べ物屋さんが少ないのが難点。
そもそもダッカ全体が、アジアの他の国々と比べると屋台などのストリートフードが少なめなのです。
多いのはお茶を売っている店と、パン屋さん。でもハジ・ビリヤニがあるこの通り(↓)は、
比較的食べ物が充実している印象です。ローカルなビジネス街といった雰囲気で、東京で例えるなら新橋のように、
決してビシっとしていない、ビジネスお父さんが多いのです。
ハジ・ビリヤニも、ランチタイムに飯をかっ込むお父さんが、沢山いました。
屋台で軽食を売る店もチラホラあるし、
フィリピンのカレンデリアのような、作り置きの惣菜がズラリと並ぶ屋台もあります。どこも大勢の人だかりで、美味しそうに食べている姿を見ているだけで気分が盛り上がってきます。
これこれ、これなんです。
熱々料理を食べたかったので屋台はスルーして、目をつけたのはこちらのお店。
謎の黄色いご飯と、焼きたてナスを指差し注文@Ana Sagar Rastura
街を歩くと色とりどりと野菜を見るのに、食堂では何が何か分からないクタクタ野菜しか見かけないバングラディシュ。
新鮮野菜はどこにいった!?
そんな時に見たこのナスは、とっても魅力的。早速近づいて、
これこれ、これ食べたいです!
そう伝えているにも関わらず、
おおメシ食べにきたのか。チキンとマトンと魚、どれがいい?
「いや、だからナスですってば」と現物を指差すと、
そうだな、よし魚だな。
英語話せるおっちゃんなのに、なぜか全然伝わってない...。いつもならここで挫けてしまう所ですが、今回は自分が食べたいものを主体的に注文するのがテーマ。譲る訳にはいきません。指を極限まで近づけて、ナスを主張して漸く受け入れてもらえました。
さらに同じく店頭で売っている黄色いお米。これも指差し注文します。具なしのご飯とナス1枚じゃ寂しいので「あと何が野菜料理ちょうだい」と、最後はゲタを預けます。席について待つと間も無く、
きた!狙い通りの布陣!!
これだけでプルプル震える達成感なのですから、これまでのダッカでの苦渋を察していただけると幸いです。
まずは黄色いお米料理から。具材が一切ないこれは、味付け控えめですが、
日本人で食べるレーピラフにちょっと近い、親しみのある味。
うんうん、ウマイですよ。おっちゃんに料理名を聞くと「ホスポス」とのこと。ネットで検索しても全然出てきませんね。この後出てくるキチュリと似ている気はしますが、未だ正体不明です。続いてナスをガブリといくと、
油を吸ったナスがトロリとして絶品!
いや、ナス焼いただけなんですけどね。なんなら自分で作れるんですけどね。すごく美味しく感じる。
おっちゃんにゲタを預けた野菜料理は、提供時に「ミックスベジタブルだよ」と言っていました。バングラディシュでは野菜はクタクタに煮ることが多くて、
野菜料理を総称してショブジと呼ぶそうです。
これは冬瓜に似たウリ系の野菜がメインで、煮汁を吸ってこれまた美味しい。しかもこれだけ食べて、お会計は100タカ(130円)とかなり安いのです。
相席のエグゼクティブなおじさん組は、数種の野菜料理と白飯に、ボッサというジャガイモや魚などをマッシュした団子状のものを食べていますね。
店内を見渡すとこのスタイルが主流のようです。うーん、それも美味しそう。もっと早くこの店を見つけていれば...。
↓Google maps に登録はありませんが、ハジ・ビリヤニから少し東へ行った所です。
ラムナ公園までのブラブラ散歩。
食後に露店でチャー(ミルクティー)を飲みながら。さてこの後どうしようかと考えます。
インドとはまた違う、煮出した紅茶をグラスの中でミルクと合わせるスタイルです。
1杯10タカ(13円)。バングラディシュでは砂糖を自分で入れるか、量を聞いてくれる店が多いので助かります。お茶を飲みながらGoogle maps を眺めていると、ここから西へ歩いていくと少し大きな公園があるようです。ラムナ地区にある、ラムナ公園を目指してちょっと散歩してみることにしました。
さすがビジネス街、オールド・ダッカとはまた違う活気があって、
壁一面に貼られた新聞を熱心に読む姿も。
西へ行くほど勤め人の姿がパリッとしてきて、
新橋から丸の内に来たみたい。
ここにもあったCITI BANKの入るビルには、
やはりパリッとしたカフェがあって、
ラテアート入りのラージサイズのカプチーノが196タカ(255円)と、グルシャンのカフェよりコスパが良い。日本人だとわかると、さり気なく日本の曲を流してくれたり、WIFIも早くて助かります。
↑一応場所を載せておきます。
公園の前には露店が出ていて、
他では見ない食べ物が売られています。
これは作り方や蒸し器の雰囲気が、南インドのイドゥリに似ているけど何でしょう。
食べてみたいけれど、お腹いっぱいで断念しました。残念。
ラムナ公園は広々した敷地に木や花々が植えられていて、そこかしこに置かれたベンチでゆっくりできます。
この日は少し肌寒くて長居できなかったけれど、天気が良ければ居心地良さそうな公園でした。
バングラディシュの炊き込みご飯、キチュリの人気店 Bhoj Restaurant。
公園から少し東へ戻った所にあるこちらは、キチュリというお米料理が美味しいと評判で、前からチェックしていたお店。せっかく近くを歩いているのだからと、お腹ぎ空くのを待って寄ってみました。
2階に上がり店に入ると、ファストフードのようなカウンターが。メニューを選ぼうと寄ってみたけど、
全部ベンガル語でまったく読めません。
うーん、どうしようと戸惑っていると、
キチュリだろ?
さすが人気店、キチュリ目当ての観光客が多いのでしょう。何種類かある中から、ビーフキチュリをお願いしました。何か野菜料理はないかと聞くと、
野菜が食いたきゃ中華屋へ行けばいいよ。
とにべもない。市場にあるあの色とりどりの野菜はどこへいった。
ファストフードみたいなのはカウンターだけで料金は後払い、料理も時間をかけて作ったものが出てきます。ビーフキチュリ260タカ(338円)。卵まるまる1個入ってるのが嬉しい。
キチュリというのは生米を、ムング豆、スパイスや香味野菜と炒め合わせて水を加えて炊いたもの。以前このブログでコルカタのストリートフードについて書いた際に登場した黄色いドロドロのものもキチュリだそうです。ブログにコメントをくださった、ととさんに教えていただきました。このキチュリ、
バングラディシュでは上からカレー的なものをぶっかけて食べるのも一般的なようで、
今回は汁気の少ない牛肉のカレーが乗っています。スジが多くて固いお肉ですが、カレーソースとキチュリの相性は鉄板です。キチュリ自体はやや薄味のカレーピラフのような味で、濃厚ソースがあることで食が進みます。
付け合わせに出てきた4種。玉ねぎの酢漬けにフレッシュの唐辛子、ライムともうひとつの緑色のソースは何でしょう。
おそらく青菜系のソースだと思うのですが、これを加えると味に奥行きが出てきます。重たい料理で量も多いけど、酸味を足すと爽やかになり、ペロリといけちゃいました。
絶品というには遠いけれど、美味しく食べられたキチュリ。食べながら思ったのは、
この味、なんとなく中東っぽい。
位置的にインドの東にあるバングラディシュですが、主な宗教は西からやってきたイスラム。そして独立してバングラディシュができる前、この地はパキスタンの一部だったのですね。民族が違うものの、やはりパキスタンとバングラディシュは食での繋がりもあるのでしょうか。逆にバングラディシュから東に行ったミャンマーとは、確かに繋がりがあると感じるのです。
次回予告
なかなか「これだ!」という1食には出会えず、めし旅としての実力不足を痛感したバングラディシュ5日間。でも満足度として高かった店は、今回最初にご紹介したAna Sagar Rastura、そしてその近くにあるハジ・ビリヤニです。さて、苦戦のバングラディシュ篇も今回最終回。5日の滞在を終えて、次回はダッカからネパールのカトマンズへ飛びます。フライト前に、ダッカの空港でラウンジに寄ったら、
結局そこのバングラディシュ料理が、これまでで最高というオチ。
それもそのはず、できたばかりというそのラウンジの食事は、ウェスティンが提供しているのだそう。
次回、素足にサンダルで乗り込む冬のネパール入国!
例によって、アライバルビザやSIM情報も書く予定です。
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