こんにちはミャーです。リアルタイムではただ今カッパドキア観光拠点の町ギョレメです。季節外れの雪が積もり、世界に誇る絶景も雪化粧。それにしても足元悪くて観光しにくいのなんのって、
もうやだ寒いのキライです(泣)
さてブログは3月24日でブルサ2日目。ラマザンで飢え死にしないように買っておいた青林檎を齧ってスタートです。ちょっと記事が長くなったので、時間のない方は市場街のとこからご覧下さい。
※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。
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ブルサつまみ食い観光早送り。
昨日空回った分を取り返すぞと、この日はブルサの見どころを一気に回るべく午前中から動き出します。まずは町の中心部にあるグランド・モスク/Ulu Camiから。
オスマン帝国の14世紀終わりに建てられたこのモスクは、ブルサでは最大。
イスタンブールで見た煌びやかな装飾のとは違い、素朴で大らかな雰囲気がありますね。
身を清める所が噴水で、ドームのど真ん中にあったりと、モスクによって造りが結構ちがうんですね。
続いてこちらはSehrekustu Mosque。
街を歩いていて目に止まった、小ぢんまりして良さそうなモスクですが、この日は中に入れませんでした。ネットに載ってる内部写真を見ると綺麗そうなんですよね、残念。
次のモスクへ歩いていく途中に通るのがこちらのイルガンディ橋/Irgandı Köprüsü。
橋の上にお店が並んでる珍しい造りです。
大量生産のお土産品というよりは、ちょいとアーティスティックな雰囲気の店が目立ちます。
敢えて写真は載せませんが、この橋の下を流れている川が、日本人的には違和感アリアリで。もし行く機会があったら見てみてください。
さーさーどんどん行きますよ。
こちらのグリーン・モスク/Yeşil Camiは15世紀前半の建造。その名の通りグリーンが基調のタイル装飾が美しいってあれ?
青くないすか?
ようく確かめようと思ったら、礼拝が始まりそうなので撤退です。もうちょい良く見たかった。
グリーン・モスクのすぐ隣には、
もー、今度は疑う余地なく青じゃんか。
という外観の緑の霊廟/Yeşil Türbeがあります。こちらはオスマン帝国第5代皇帝メフメト1世が埋葬されています。
入口にはとても細かく美しい装飾。
溜息をつきながら魅入ってしまう所なのですが、誰かが頭の中で囁きます。
ねえねえ、これも青だよね。
中に入るとようやく緑の気配を感じなくもない。いやでもこれも言ってしまうとあれですよ…
緑をちょっとだけ混ぜた青ですよ。
因みに緑のモスクと緑の霊廟は同じ人が建てたそうです。敬虔な気持ちで亡き皇帝に思いを馳せたい所ですが、ネーミングが気になって仕方ない。
きっと建てたのは青信号をミドリと言うタイプの男ですよ。
などと考えていたのでした。
ところで緑シリーズのすぐ近くに、100人いたら100人位通りすぎそうなTurkish & Islamic Art Museumというのがありまして、早足で回れば10分で見終わる位ちっちゃい所ですが、
その分入場料は20TL(146円)と激安。
いちいち頭を下げなきゃ入れない小部屋に、イスラムなお宝が展示されています。
この帽子かわいい。左の高いやつは昨晩チラ見したセマー儀式で被ってたやつですね。
装飾品も美しい。右の写真の宝箱、こんなのいつか発見したいものですね。
この服も素敵。こんな人が歩いてたら思わず振り返ります。
左の筒は、オスマン帝国の従軍医師が持ち歩く水筒で、中にはイスラム教徒の聖水”ザムザムの水”で作られたシャーベットを入れていたそう。それで「もう助からん」という人に飲ませると、
あぁ、俺は殉教者として死ねるんだ。
と思うのだそう。なんだか凄い話ですが、引っ掛かるのはシャーベットですよね。
なぜ聖水そのままじゃなくシャーベットにするのか。
もちろん現代のアイスみたいなアレじゃなく、その原型のようなものらしいのですが、その発想がなんともミステリアスです。
ユーモラスな影絵のキャラクターも展示されてました。古都ブルサでは、伝統影絵芝居のカラギョズというのも有名なんですよね。たぶん観に行かないですけどね、このキャラが紡ぐストーリーにはちょっと興味あります。
ブルサ名物ピデリ・キョフテ攻略。
昨晩は狙いの店に5連敗を喫し、6軒目でようやくイスケンデル・ケバブにありつきました。そこで得た教訓は何かというと、
ラマザンでは、夜を待っても事態は一向に好転しないという事。
ならばもう一つのブルサ名物ピデリ・キョフテは昼に食っておくべしなのです。
やって来たのはキョフテ・ストリート。
勝手にそう呼んでみただけですが、10軒を超えるキョフテ屋が軒を連ねる通りです。この中で圧倒的評価の店は昨日空振ったうちの1軒。今日も休みなのは分かっているので、空いてる中で評価の高い店を探します。
見つかったのはキョフテ・エヴィというお店。1階はガラガラだったけれど、2階に上がると数組の先客が食事をしています。
渡されたメニューには値段が書かれておらず「ピデリ・キョフテはいくら?」と聞くと、
100TLよ。
答えたのは店の従業員じゃなく何故か隣の白人のお姉様。「じゃあそれを一皿」あ注文は店の人にしなきゃですね。
出てきたピデリ・キョフテは正に昨晩のイスケンデル・ケバブと同じ構成。トマトソースに溶かしバターとヨーグルト。違いはケバブがキョフテ(肉団子)に代わり、茄子が乗ってるくらいです。しかしまあ、似た料理のはずなのにキョフテになるだけで、
随分お子様感が出てきますね。
味の方も羊の獣感が無くなったことで更に食べ易く、逆に言えば単純で面白味がなく感じます。イスタンブールで食べた個性豊かなキョフテに比べて、ここのキョフテが大人しいのも原因かもしれません。
誤解ないように言うと、おいしいはおいしいんです。でもこのおいしさは、一度食べたら多くの人が自宅で再現できちゃいそうなおいしさなんですよね。うーむ、やはり一番人気の店を試してみたかった。
ところでこのお店、無料で出てくるパンが結構おいしい。食べ終えて余った分を隙をついて持って帰ろうと思っていたら、情け容赦なく下げられてしまいました。残念。
シルクロードの隊商宿ハン。
ブルサはシルクロードの西の果て(の一つ)。遥々中国から磁器やらお茶やら色々とここまで運ばれたのでしょう。そんな往時の雰囲気を残す隊商宿の跡ハン/Han が、ブルサには今も残っているのです。
一番整っているのがこちらのコザ・ハン/Koza Hanですね。四方を二階建ての回廊に囲まれて中庭にはカフェの席がたくさん用意されています。
一応地図も貼っておきました。
こっちはEski Ipek Han。芝生が植えられていますが、
生活の匂いを感じるのんびりとした雰囲気。
そしてこちらはHan Brass。真ん中は廃墟のように寒々していますが、実は周りは居心地良いカフェが取り囲んでいます。コザ・ハンと違って屋根があるしソファもあるし、長居するなら断然こちら。
実は2日連続、ここのカフェでブログ書きをしていました。
ピスタチオのコーヒーというのを頼んでみると、あらあら素敵な器組み。
注いでるとこを撮ろうとするから、こぼしちゃってますね。砕いたピスタチオが濃いコーヒーによく合ってとても美味しい。お会計しようと「チェックプリーズ」と言うと「チャイ(お茶)?」チャイじゃなくてチェックですと、ジェスチャー交えて伝えたのですが……
チャイがきました。
もう少しゆっくりしていきますか。
模様とヒゲが好みにドンピシャの猫さんも居て、ついつい長居してしまうのです。
興奮必至!食材溢れる青空市場街。
この日の目玉はなんといってもこの市場街。観光で移動中たまたま通りがかったのですが、
もう見るなり大興奮!!!
イスタンブールではこう言う場所が点在していたのですが、ブルサは一点集中ここに集まってる感じで規模も活気も凄いのです。
道端に溢れる野菜野菜果物果物。
ピクルスだけでどれだけ種類があるんでしょう。
茄子ツヤッツヤ!野菜の鮮度も申し分ありませんね。
そこかしこに知らない野菜やハーブが沢山あって、グーグル翻訳で解読を試みるも全然わかりません。
見慣れた野菜も少しずつ形や色が違ったり、極小サイズの玉葱系だけでも種類がいっぱい。あーもう、
ここに住んでいいですか⁉︎
トルコ朝食に必須のオリーブです。全部味見させてくれませんか?
イフタールの口開けに食べるというデーツも品揃え豊富。こんなに色々あるんですね。お、米などを包んで料理する葡萄の葉もありますね。
唐突ですがそういえば、トルコに来て一つだけ、大いに失望してることがあるんです。それは何かというと、
意外にピスタチオが高いんです。
イスタンブールでは大都市だからかと思ったですが、ブルサでもキロ400TL(2920円)。トルコと言えばピスタチオの本場中の本場。きっと安くて美味しくて、
トルコでピスタチオ食べ放題!
豆好きとしては密かに長年抱いてきた野望だったのですよ。こんなに簡単に打ち砕かれるなんて(泣)
ピスタチオはともかく、美味しそうな知らない食材にワクワクしながら市場街を歩き回っていたら、露店の奥に小規模な屋内店舗街を発見。
ほうほうこっちも楽しそう。チーズが並んだショーケースを見ていると、
あ!これ裂けるチーズじゃないですか。
そういえばトルコにあると聞いたことがありました。
食べてみるか?
何種類か試食をさせてくれるので、つい嬉しくなって裂けるチーズ購入。やっぱり市場では買い物してナンボですよね。そのまま奥へ進むと今度は蜂蜜の店。
おお〜蜂の巣のやつじゃないですか。実は蜂蜜は好きだけど、巣の形の(巣蜜っていうんでしたっけ)は食べたことなかったんですよ。ピスタチオ同様これも地味に長年憧れてはいたんですけどね、
日本だととても高価じゃないですか。
美しい巣の形に惚れ惚れし、ダメ元で「ちょっとだけ売ってくれない?」と聞いてみると「いーよ切ってあげる」とナイフを刺し入れます。
え、え、その美しい巣をカットしていいんですか⁉︎
うひ〜恐れ多い。でも嬉しい。もうこうなったら、今夜は外食はやめて、
ホテルで巣蜜パーティーだ!
石鹸1個分位の大きさで値段は48TL(350円)。
え、そんな安くていいんですか⁉︎
蜂蜜に合いそうなパンも買ってきたので、たっぷり乗せていただきます。
う、うんま〜!!!
歯を当てると儚く崩れて蜜がぶわっと流れ込んできますね。普通じゃない量の蜂蜜攻勢も、バクラヴァで鍛えた舌なら余裕で受け止められます。すごいな巣蜜。なんかとても贅沢な気持ちになりますよ。
裂けるチーズはソフトボール大で30TL(219円)。これと巣蜜とパンで充分お腹いっぱいです。それにしても、
ピスタチオ食べ放題を諦めたと思ったら巣蜜が食べ放題。
改めてトルコ侮り難し!なのでした。屋内店舗はこの辺(↓)で、辺り一帯が市場街です。
セマー儀式は凄かった!
さてさて、いつまでも蜂蜜にうつつを抜かしている場合ではありません。時計は刻々とセマー儀式の時間に迫っています。何せ昨日は着いた瞬間に終わるという痛恨のタイミングでしたからね、
今日は言われた通り、20時半きっかりに到着です。
空いてる所に座るとすぐにチャイのサービス。やはりこの夜は21時スタートのようで、30分ほど待つことになりそうです。いただいたチャイを飲んでる間に何度となく、
チャイはあるか?
とおかわりが来ます。いやいや恐縮ですどーもどーもと腹タプタプにした所で儀式が始まりました。
まずは楽器演奏から。そして暫くすると踊り手の皆さんが登場します。
宗教儀式なので厳かに、所定の所作に則って舞の位置へとスタンバイ。すると、打楽器と笛、唄に合わせてフワリとスカートが舞い上がります。
片脚を軸にしてもう片方を浮かせ、ぐるりと回す。これを繰り返しているのですが上半身は一定の速度で回り続けます。皆んな上手ですが中に1人、寸分も軸がブレない達人が混ざっていますね。
最初は淡々と、でも徐々にボルテージが上がってくるのが分かります。この旋回の舞は、自己を離れ神との一体感を得ようとするイスラム教メヴラーナ派の儀式。トランス状態に入っているのでしょうか、舞の形は最初と変わらない筈なのに、
観ている側もどんどん引き込まれていくのです。
実際に舞っている時間は10分位。飽きるどころかあっという間に終わってしまいました。
今回はわたしの他にも日本人観光客がいて、儀式が終わり整列した踊り手の前に呼ばれて記念撮影。そういうのが苦手なわたしとしては、
後方に息を潜めてやり過ごしました。
ふぅ危ない所でしたね。でもそれくらい外部の人間もウェルカムで、代金はおろか寄付箱すら見当たらない(一応探してみたのですが見つかりませんでした)。儀式にも感銘を受けるし気持ちも温かくなる、ブルサのセマー儀式とてもお勧めです。
次回はブルサ3日目。まだまだブルサの見どころはありますが、セマー儀式でクライマックスを迎えた感があるのでもういいか。ご飯を食べてゆっくり過ごすことにしました。ようやく店を開けた、イスケンデル・ケバブ発明者直系の店と、逆にブルサ名物じゃない店を探して歩き回る話です。
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