7月24日の月曜日。ダブリン到着から明けて翌日はさっそくギネス見学へ!ギネスは大好きなビールなので、けっこう楽しみにしていたんですよね。ほんとは併せて、アイリッシュウイスキーのジェムソン見学についても書こうと思っていたのですが、
長くなり過ぎるのでやめときましょう。
思ったよりギネスの話が長めになってしまいました。ギネス・ストアハウスへ移動するのに交通カードのリープカードを買う所からスタートです。
※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(€)=147円で記載しています。
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旅行者向けの交通カードはリープ・ビジター・カードです。
ギネス見学に行くにも歩くとちょっと遠いので、ここはバスや路面電車に使えるダブリンの交通カードのリープカード/Leap Card をゲットする必要があります。現金で乗れないこともないかもですが、何か面倒そうなんですよね。
調べてみるとリープカードには種類があって、通常のものは5€のデポジットが必要な上に、払い戻しにはアイルランドの口座が必要だそう。短期旅行者が使えそうなのはリープ・ビジターカードというもので、こちらはデポジットが要らなくて、
- 1 day (24 hours) – €8.00
- 3 days (72 hours) – €16.00
- 7 days (168 hours) – €32.00
この3種類から選んで購入金額が丸々チャージされる代わりに余っても返金は受けられないようです。
うーむ、微妙に使い勝手が悪いですね•••。
上の写真のSPARで売ってると公式サイトにあったのですが、尋ねてみると向かいのダブリンバスに行けと言われました。
こちらですね。3日間16€(2352円)のカードを無事ゲットでき、ついでに足りなくなった時のチャージについても訊いてみました。公式サイトにはチャージできると書いてあったのですが、オフィスのおじさんの回答は、
Officially yes, but actually… no.
使い切ったら新しいのを買ってくれとのこと。やっぱり使い勝手がイマイチ。
そんでもしこのダブリンバスのオフィスが閉まってたら、隣りのSPARで買えるからと。公式サイトには向かいのSPARと書かれていたけれど、隣りが正解だったそうです。
しっかりしろよ、ダブリンバスよ•••。
ともあれ無事リープカードは手に入ったし、路面電車でギネスへ向かいましょう。
Googleマップで検索した停留所からRed Line という路線に乗って行くのですが、
Red Line て赤くないじゃん∑(゚Д゚)
行先の表示は合ってるので、これで良い筈です。
来た電車に飛び乗って、リープカードをタッチする端末を探すも見つかりません。あれれ、そういや皆んなタッチしてないね。急ぎググってみたらですね、
タッチは停留所で乗る前でした(焦)
素知らぬフリで次の停留所で降りて、素知らぬフリでタッチしたのでした。
いざギネス・ストアハウスへ!
ギネス見学には色々コースがあるのですが、一番安い一般的なチケットだとオンラインで26〜30€(3822〜4410円)。日によって値段は変わるようで、公式サイトを見るとこの日は確か28€でした。前日にオンラインで購入しようとしたんですけどね、
どうしてもクレカ決済で弾かれる(泣)
馬車が並んでいました。
Get Your Guide とかのツアー予約サイトでも買えるんですが、それだと30€になっちゃうんです。2€の差とはいえなんか悔しいので、予約無しで直接乗り込むことにしました。
ストアハウスに到着すると、入口には行列が。チケット無い人はここに並べば良いらしいです。よしよし、少し待つけど入ることはできそうです。
チケットゲット!でも…あれ?
暫く並んで建物に入り、中でもまた列の進みを待ってですね、30分後にようやく順番がきました。
「大人1枚お願いします」「はい、30€ですね」
え、30ユーロですか ∑(゚Д゚) ?
結局窓口で買ったら30€。Get Your Guide で買っても30€。並んだだけ無駄じゃんか。大した実害はないけれど、リープカードといい微妙に噛み合わないアイルランドです。
さてチケットにはドリンクが1杯付いていて、最上階にあるグラビティバー/Gravity Bar で飲めるとのこと。建物は7階まであって、下から見学して行って、最後に1杯というのも良いし、
いきなり飲みに行くのもご自由に。
一番安くてスタンダードなこのチケットはセルフガイド方式で、自分のペースて好きなように見て回れば良いのです。
チケット売場からエスカレーターに乗って上に行くと、いきなり派手なショップのフロアです。すごい量のギネスグッズが並んでいますね。ここは最後にまた来るとして、まずはギネスについての展示を見に行きましょう。
エスカレーターでもう一つ上の階に行こうとしたら、足元に何やら書類が収まっています。誰も見向きもしない、さっきなんか普通に踏まれてましたけどね、これはとても重要な書類です。創業者のアーサー・ギネス氏が1759年に交わした、
9000年間の土地貸借契約書なのです!
もちろん今の社用地の大部分はその後に買ったか借り増したかしたものでしょうが、この契約自体は今も生きているそうですから驚きです。
さて、気を取り直して一つ上の階へと進みましょう。
ギネスのこだわりが詰まった製造展示
ギネス・ストアハウスは元の醸造所を改装して作ったブランド発信拠点。つまり最初に言っておくと、
今現在、ここでギネスは製造していません。
その点はアムステルダムで行ったハイネケン・エクスピアレンスと同様で、あちらはパリピなノリと勢いで押し切った感じだけど、ギネスはその点かなり真面目。
最初のフロアは原材料から始まるのですが、ビール初心者向けの説明からギネスとしてのこだわりまで、
執拗なまでに解説してくれます。
説明ボードと映像、それに展示の組み合わせで見せるのですが、大麦なんて種まきからですからね!
続いてホップに水と来て、
最後は酵母。
とても思わせぶりに展示されていますが、添えられてある説明書きはもっとすごい。
この酵母を国宝と言っちゃってますからね。
公式に国宝認定されてるかは知らないですが(たぶん違う)、誇りと自負を感じます。
なんでもギネスの酵母は一貫性を保つ為に、前の醸造に使ったものを次のビールに継ぎ足して使っているのだそう。
老舗そば屋の “かえし” みたいですね。
本来スタウトという濃色ビールの為のこの酵母ですが、ギネスが作る他のタイプのエールやラガービールもこれ一択だそうです。思い入れが凄くて、そっちも飲んでみたくなりますね。
こちらが創業者のアーサー・ギネスさん。その讃えられ方を見ていると、江戸時代の神君家康公を彷彿とさせます。そしてギネス最大とも言えるこだわりがこの、麦芽の焙煎。
大麦を発芽させた麦芽を、さらに焙煎させることで濃色ビールならではの色と香ばしいフレイバーを加えるのですが、スタウトビールの肝ともあって、そのこだわりは相当なもの。
0度、190度、225度、232度と4段階の焙煎麦芽が展示してあって、ギネスとしては、
どうあっても232度じゃなきゃいかん!
という訳です。今はいいですよ、機械でモニターしてコントロールも簡単でしょう。でも昔はコークス燃料で加熱して、いちいち人の五感で測らねばならなかったのです。
焙煎が早すぎたら水を加えて遅くする。その当時の映像も展示されていて、見るからに迫力があります。
ちなみに今でもちゃんと人の目で確認してやっているそうです。焙煎の後は発酵について解説が入るのですが、この辺もビールが好きな人はじっくり楽しめる内容となっています。
ビールにさほどの興味がなくても、古い機械好きには堪らない展示も多く、
今時点で製造現場ではないことを、様々な工夫で補っているように感じます。
ビール造りを学べ、ギネスならではのこだわりをタップリと盛り込んで、ビールにまつわる歴史も感じられる、さながら充実した博物館のようです。
ギネスのこだわりといえば窒素ガス。通常はアルコール発酵で出来る炭酸ガスがホップの成分と結びついてビールならではの泡ができるのですが、ギネスはそこに窒素ガスを加えるのですね。それがあの、
ギネス特有のクリームなような泡を作る。
そこももちろんしっかりと解説してあって、ギネス好きにも納得の内容なのでした。
製造展示以外も見所がたくさん
製造展示を終えて、英語の解説を理解するのにだいぶ集中力を持っていかれましたが、ギネス・ストアハウスのまだ半分も踏破していません。
ちょっとしたカフェに惹かれて休憩したくなりますが、もう少し頑張りましょう。
カフェではギネス製品の各種ボトルも売っていました。こんなに種類があるんですね。
再びエスカレーターに乗って上階へ。
わたしが購入したチケットは自由に展示を見て回り、ドリンク1杯がついてくるスタンダードなものですが、こちら↑はオプションのテイスティング体験。
そしてこちらはギネス・アカデミー。パーフェクト・バイント、つまり完璧なギネスの注ぎ方を習得できるコースです。お金と時間さえあれば、色々な楽しみ方ができ、それこそ丸々1日遊ぶこともできるギネス・ストアハウスなのです。
こちらはギネス・ワンダフルワールド・オブ・ギルロイ。ギネスといえばユーモラスな動物や人が出てくる広告が有名で、それらを手掛けたのがジョン・ギルロイさん。その世界観を感じられるのがこちらのフロアです。
ギネスを乗せてバランスを取るアシカとか、
お腹にギネスを忍ばせるカンガルー。
皆さん何ともいえない表情で魅力的です。
自転時をこぐ魚とか、
これは口笛を吹く牡蠣。実際に手前の穴が微妙に動いててですね、軽快な口笛が聴こえてくるのです。
このトゥーカンという鳥のキャラは見たことある人も多いのではないでしょうか。
ギネスポスターに登場するオモロ顔のおじさん。ジョン・ギルロイ氏自身と聞いたこともありますが、実際はどうなんでしょう。ギネスらしい世界観も楽しめて、他にも展示は色々あったのですがキリがないのでそろそろ試飲に行ってみましょう。
グラビティ・バーで完璧な1杯を•••ん?
エスカレーターで一番上まで行って、さらに階段で1フロア登るとグラビティ・バー/Gravity Bar。
ここで入場チケットを見せると、1杯無料でいただけるのですね。
中央にあるバーカウンターへ自分でドリンクを貰いに行き、あとは空いている席を自由に使うというシステムのようです。
もちろん最上階だから長めは良くて、工場施設とダブリンの町が見渡せます。うん、気持ち良いですね。
ひと通り状況を把握した所でバーカウンターへ行ってみます。
ギネスをくださいと言うと、注ぎ途中のやつを継ぎ足して仕上げてくれたのですが、
ん?そんな注ぎ方をあったっけ?
粗方注いで時間を置いて、最後に泡部分を持ち上げる方法なら知っていますけどね。液自体を2段階に分けて注ぐのは見たことありません。渡された時点ではカスケードショーと呼ばれる、グラス内で泡が滝のように対流する状態。
席を見つけて、ビールが黒く落ち着くのを待ってから飲んでみると…
あれ?やっぱちょい気が抜けてません?
ギネスはそもそも炭酸が弱めのビールではあるけれど、これは少し抜けすぎです。やっぱアレ、残ってた前のやつに継ぎ足しで作ったんじゃないかな。楽しみにしてただけに残念ですが、まあこの1杯で終わるつもりはないですからね。下に降りてレストランへ行ってみましょう。
館内レストランで牡蠣とギネスシチュー!
ギネス・ストアハウスの中には飲食施設がいくつかあって、
こちらはブルワーズ・ダイニングホールというカフェテリア形式のお店。
少しカジュアルで値段も抑えめなのですが、今回はちょっと贅沢にレストランの方を利用します。
1837というこちらのお店は席に案内されてメニューから注文してと、フルサービスのレストラン。
明るい店内でさほど格式張らずに利用できます。
工場ビューも良い感じ。
メニューはこんな感じで値段はそこそこするけれど、今日は贅沢すると決めているのです。ギネスに合うと言われている牡蠣も頼んじゃいましょう。
まずはドラフト・ギネス1パイント5.9€(867円)です。
おお、これですよこれ!さすが本家本元の1杯、美しいまでにきめ細やかでぷっくり盛り上がった泡ですね。さて滑らかな泡ごしに流れ込んでくるビールのお味はというと…
グラビティ・バーより断然美味しい!
良かったこれでリベンジは果たせました。
続いては生牡蠣3ピース9€(1323円)。日本のものに比べると小ぶりで、ミルキーさよりシャープな海の風味が美味しいタイプ。レモンとタバスコ、さらに写真中央のミニョネットソースが付いてきます。
ミニョネットソースというのは伝統的に牡蠣に併せて使われるもので、刻んだエシャロット、粗挽きコショウ、酢で作られた調味料。もちろん牡蠣によく合い美味しいのですが、個人的にはこれをつけるとギネスとの相性がイマイチな気がします。レモンだけの方がギネスに合いますね。
メイン料理はギネスシチュー18€(2646円)。名前からも想像がつく通り、ギネスを使って煮込んだビーフシチューです。これは何もギネスのレストランのオリジナル料理ではなくて、殆どのレストランでメニュー入りしている、
国民食とも言われる料理。
それをギネス・ストアハウスで食べたらさぞやと思って頼んだのですが、
うんうん、まあ美味しいといえば美味しいけれど•••。
思ったよりコクが控えめで、塩味が少し勝っている印象も。牛肉ゴロゴロで豪勢なのは良いのですけどね…。
お会計は34.9€(5130円)。みっちりした感じの黒パンは美味しくて、全体としては満足でした。
超充実のお土産ショップ
最初のフロアに降りてきて、最後はギフトショップを冷やかして帰りましょう。
売り場もかなり広いけれど、品揃えの多彩さも過去類を見ないほど。
ビール製品にグラスやコースターの飲み物まわりは勿論のこと、調味料やお菓子なんかの食品類も種類豊富。
ギルロイ関連のグッズも可愛らしく、
グラスにオリジナルの文字を刻めるサービスとかもあるようです。
服や帽子などのアパレル関係も品揃え拡大路線をひた走り、こんなド派手なのまで置いてあります。
やや迷走感を感じなくもない•••
けれど皆さん沢山お買い上げでした。
見学を終えて外へ出ると、もう夕方近く。帰りはバスに乗ったのですが、Googleマップの経路検索で出てきたバスが、
待てど暮らせど全然来ません。
結局45分も待ちました。後で調べたら、やはりダブリンのバスはかなりアテにならないようです。
次回は日付を入り繰りして、今回体験したアイルランド料理をまとめて書きたいと思います。お袋の味コードルにアイリッシュシチュー。昔ながらのアイリッシュパブを体験しに、老舗パブへも行ってきました!
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