アメリカ合衆国 南北アメリカ 旅のブログ

フライドチキンとケンタッキーダービーの競馬場。

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さて今回のブログは表題の通り、ナッシュビルで訪れたフライドチキンの名店から。ですがその前に少し触れておかねばならない事があります。

1964年に公民権法が成立してから今年で60年。にも関わらずブラック・ライヴス・マター運動や、人種差別への不満から起きた暴動事件などは記憶に新しい。つまり現在においても、アメリカの人種差別問題は到底解決したと言いがた状況です。それだけ問題は根深いという訳で、我々日本人からすると少し極端に思えるポリティカル・コレクトネスなんかも、こうした人種差別問題(加えてキリスト教世界における性的少数者への弾圧なども)への反動から生まれたと言えます。何でこんな話から始めたかというとですね、とても悲しいことにアメリカにおいては、

フライドチキンと黒人差別が結びついてしまっているから。

典型的な差別表現にステレオタイプというのがありますが、これは偏見に基づいたレッテル貼りで、差別的イメージを作り上げる物。そして過去アメリカにおいては、黒人とフライドチキンを結びつけたステレオタイプ表現が長年使われてきていたのですね。そんな闇を抱えながらも、フライドチキンは黒人白人を問わずアメリカの食文化に浸透し、更には世界中に広まるほどの普遍性を備えて発展してきました。食べ物に差別意識を結びつけたアメリカ社会の罪悪(アメリカに限らず世界中に似た話は沢山あったのでしょうが)と、根深い差別をも踏み越えていく食の力強さ。相反する2つの感情を抱かせる、アメリカのフライドチキンなのです。

※文中のレート換算はサンフランシスコで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1ドル($)=142.9円で記載しています。その後レートは更に悪化していくんですけどね(泣)


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ナッシュビル名物ホットチキンの大人気ローカルチェーンHattie B’s。

9月11日の月曜日。テネシー州ナッシュビルの宿を10時にチェックアウトして向かったのはHattie B’s Hot Chicken というお店です。前日も別の店で食べたナッシュビル名物のホットチキン(辛いフライドチキン)を、もう一軒試してみようと考えたのです。

だいぶ前に観たNetflix の何かの番組で、白山がやってるホットチキンの大人気店として紹介されていたお店でして、”白人がやってる” という点にわざわざ言及しているのも、冒頭述べた背景を踏まえたもの。もちろんネガティブな話では全くなくて、町に根差し、コミュニティを大切にしているローカルチェーンだそう。フランチャイズ展開を嫌い、ナッシュビルのみで6店ほど出店しているようです。

11時の開店に数分遅れて到着すると、既に店の外にまで延びる行列。店前の駐車場はいっぱいなので、近くの路上駐車区画(有料)に停めて列につきました。先にカウンターで注文して支払いを済ませ、料理は後から持ってきてくれる仕組みの様子。流れも早くて、10分ちょっとで順番がやってきました。

メニューボードの一番左が辛さ度合。その右隣がチキンのメニューです。骨付き骨無しに分かれ、骨付きはモモ肉等のダークと、ムネ肉等のホワイト、さらに手羽、1/2羽の4種類あります。鶏肉メニューを頼むとサイド2品を選ぶ事ができて、グリッツやブラック・アイド・ピーズなど、アメリカ南部定番の品揃え。SM Dark(ダーク肉のスモールサイズ)を辛さミディアムで注文し、サイドはポテトとコラードグリーン。ワッフルとファウンテンドリンクも付けてトータル16.56$(2366円)を支払います。

その場でカップを受け取り、ドリンクバーで好きなのを注いで席へ。時刻はまだ11時半にもなっていないのに、店内はほぼほぼ満席です。開店と同時に来て大正解でした。

暫く待つと料理が到着。チキンは食パンの上に乗ってピクルスが刺さっています。厚すぎない衣はとても綺麗に揚がっていて、見るからに旨そうな佇まい。取り敢えず全体像を見ようとお肉を持ち上げてみるとですね、

ふおぉぉ〜〜でかい!!

スモールにも関わらず、脚まるまる1本の重さがずっしりきます。堪らずに大口を開けてガブリといくと、

中のお肉はプリンと弾力があってジューシィ。

脂というよりブライン液に漬けてあるようなジューシィさですが、それで肉の味が薄まることもなく、素晴らしい美味しさ。さらに衣にも、しっかりと存在感があります。旨味・甘味・塩味にスパイスの四重奏がとてもバランス良く、不自然さが一切無いのですね。これは今まで食べたフライドチキンでも、トップクラスの美味しさですよ。マイルドを選んだからか、ホットチキンにしては辛さもさほどでもなくて、辛さより美味しさが圧倒的に印象に残りました。

クリンクルカットのポテトは表面積が多い分サクッと揚がり、太さもあるのでホクホク感も楽しめます。

そしてもう一つのサイド、コラードグリーン。苦味と共にエグ味もでてしまいがちな野菜ですが、ここのはとても上手に料理されていました。アメリカで食べた中で一番だったかも。

ワッフルには蜂蜜入りホイップバターのようなのと、さらにシロップも。アメリカらしくとても甘いけど、おいしい。

期待を遙かに上回る美味しさに、思わず頬が緩みます。ふと顔を上げてみると、多様な人種の入り混じった周りのお客さんにも、笑顔がたくさん。お店のHP(→こちら)を見ると、

美味しい料理と本物のもてなしが、人々を一つにする。誰かの1日を少しだけ良いものにできるんだ。

とう趣旨の、彼らの考えが書かれてありました。冒頭で触れたフライドチキンにまつわる複雑な問題。時に食には、社会の暗い側面が映されることもあるけれど、やはりそれでも、美味しい料理にはその問題を乗り越える力もある。しみじみとそんなことを考える一食なのでした。

ケンタッキーダービーの開催地、チャーチル・ダウンズ競馬場。

ホットチキンを食べ終えてナッシュビルを発ち、次に向かったのはルイビル/Louisville。ケンタッキー州最大の都市にして、バーボンの蒸留所を見学する、その拠点となる町です。

バーボン蔵巡りは今回の主目的の一つ!

トータル5泊を割いて、しっかり楽しむ予定です。ナッシュビルからルイビルまでは、Googleマップによると約400kmで4時間ほど。でも休憩を一回挟みながらも快調に走ったら3時間で到着しました。

よしよし順調だ。

と思ったらですよ、州を越えると時差が1時間あって、ルイビルの現地時刻はまもなく16時なんですね。

宿へのチェックインより先にまず立ち寄ったのが、こちらのチャーチル・ダウンズ競馬場/Churchill Downs。見学に関する情報がネットで入手できず、とりあえず来てみました。

レースの開催日じゃないからか、駐車場は無料で出入り自由。でも正門は閉ざされていて人気(ひとけ)もありません。駐車場から建物に向かって左端にKentucky Derby Museum というのがあって行ってみると、ここはちゃんと営業中。中で見学できるか訊いてみると、

16:10からムービーがあって、それを観た後16:30からツアーが出るよ。ギリギリ間に合うけどどうする?

おぉ、あと5分しかない。

「参加するよ」と言って18$(2572円)を支払うと、館内マップに時間と場所を書き込んでくれました。なるほど、ムービーを見終えたらそのままツアーが始まるのですね。

上映シアター以外にも色々と見る場所がありそうだけど、

なんせミュージアム自体が17時閉館(泣)

つまりツアー後はすぐに閉まってしまうわけで、自由見学が許されるのは今から残り5分•••いやもう4分か•••。俄かにトイレも行きたくなってきましたよ。

海外旅行が好きな方は、誰もが経験しているであろうトイレにまつわるクライシス案件。ご多分に漏れずわたしも修羅場をくぐってまいりましたので、こういう時に優先順位は間違えません。競馬の聖地でお漏らしなんて、

一生のトラウマですからね。

そんな訳でトイレを先にして、残りは2分。アメリカ最大級の競馬レースにして「スポーツの中で最も偉大な2分間」とも形容されるケンタッキーダービーの素晴らしき展示は、まさに2分間で走馬灯のように見流したのでした。

これはシンディー・ローパーがケンタッキーダービーに来てきた服(たぶん)。帽子の大きさが凶悪ですね。

過去の優勝馬の展示や、

レース体験ゲームなど、競馬好きなら楽しめること請け合い。でもここで告白しておくとですね、実はわたしは、それほど競馬好きではないのです。じゃあ何故ここに来たのかというと、ケンタッキーダービーとバーボンウイスキーの切っても切れないご縁の為。バーボンを使った最も有名なカクテルの一つミントジュレップは、ケンタッキーダービーの公式ドリンク。

ダービーの風物詩として、古くから歩みを共にしてきたカクテルなのです。

ギリギリにシアターに入ると、間もなくムービーが始まります。360度ぐるりと画面が取り囲んでいて、さながら競馬コースの中にいるよう。

ムービーはレース当日の朝、厩務員が出走馬の世話をする所から始まります。毎年5月最初の土曜日に開催されるケンタッキーダービー。まだ肌寒い夜明けから陽が上るにつれ初夏の陽気に移ろい、準備の段階から既に「一年で最も特別な一日」である雰囲気が伝わってきます。

物凄い数の群衆が詰めかけて、会場はさながら祭りのような熱気を帯びる。360度シアターの音と映像に取り囲まれると、自分もまるでその場にいるような高揚感です。

ジュウジュウと、肉を焼く音。

そしてミントジュレップ。ミントジュレップは日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、モヒートとよく似たカクテル。モヒートのラムをバーボンにして、炭酸水をごく少量にした感じです。砂糖の甘さとクラッシュドアイスで飲みやすく、でもモヒートより強いのでゴクゴクいく感じではない。

フレッシュミントの爽やかさも相まって、まさに初夏にどんぴしゃな訳ですね。

カクテルの完成度とそのストーリー性。説得力も必然性も、これほど高い酒文化は世界でも稀有な存在だと思います。やはり死ぬまでに一度は、ケンタッキーダービー当日に飲みに来たいものです。

そうこうする内に、ムービーの中のレースが始まります。ゲートが開いて一斉に各馬スタート。地面を蹴る蹄の音が大迫力です。

思わず息を呑む臨場感。ムービーと言われて見学前の前座くらいに思っていたけれど、これはかなり楽しめました。

上映が終わるとツアーガイドさんがやって来て、競馬場の中へ連れて行ってくれます。正門が閉ざされていて入れないかと思ったけれど、良かった、ちゃんと中を見られました。

通路を潜ると、コースが目の前の客席に出ました。

おおお〜ここが。

おおおおお〜〜〜〜。

以上ツアー終了です。あれ、これだけ?見るのは1箇所だけで、あとはガイドのおっちゃんの四方山話し。思ったよりずっとシンプルだったけど、ムービーと合わせてケンタッキーダービーの雰囲気は味わえました。

ギフトショップで解散する頃には、既に閉館時刻が迫っていました。

種々のバーボンだとか、

ミントジュレップ本。

お手軽にミントジュレップを楽しめるシロップなんかも置いてありますね。

ケンタッキーダービーらしい華やかな帽子だとか、

ん、帽子?

展示同様にささっと見て、なんとも慌ただしいチャーチル・ダウンズ見学を終えたのでした。

ミントジュレップの聖地を訪れて満足はしたものの、やはり本場の店で実際にミントジュレップは飲みたいもの。抜かりなく算段を整えようと心に誓ったのでした。

キッチン付きのモーテルの筈だけど•••。

ルイビル滞在の目的はバーボン蔵巡りと中心街の店で本場のミントジュレップを飲むこと。街中に泊まってツアーに参加すれば、見学先でテイスティングもできるし、いう事ないのですが、

いかんせんツアーも街中の宿も、値段が高いんですよね(泣)

なので一計を案じ、最初の3泊は郊外のモーテルを使い自力で蔵見学。その後中心街の宿に移り2泊して、バーとツアー参加も楽しもうという合わせ技プランです。

せっかく3泊もするのならと、キッチン付きの宿を探して予約したのがこちらのHomeTowne Studios Louisville というモーテル。ネット情報ではどの程度キッチンが充実しているかは分からなかったものの、長期滞在向けのスタジオタイプとのこと。

Hotels. com で予約して3泊で26,166円と値段もお手頃。チェックインして部屋に入ると、ベッドも大きくて悪くないですね。よしよし、肝心のキッチンはどうかと見てみると•••

おいっ!

コンロは一応あるものの、調理器具も食器も何もありません。こりゃあ駄目だ。そろそろアメリカ飯にも疲れてきていたのですけどね•••。久々の自炊はまたもお預け。外に食べに行く気分でもないので、アメリカ式薄味の、日清カップヌードルを啜ったのでした。

次回はルイビル2日目。再びホットチキンにチャレンジし、メイカーズマークの蒸留所へ。黒壁に赤窓枠の建物や、今も手作業で行われる伝統の封蝋。憧れの光景が目の前に!見学の後はバーボンの町バーズタウンをぶらぶらし、美味しいハンバーガーを食べてきました。


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