アルバニア ヨーロッパ 旅のブログ

アルバニアの歴史がヤバイ!ジロカストラ城と人生初のアルバニア料理。

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昨晩はブログ更新できなくてすみません。実はiPhoneのストレージが写真でいっぱいになってしまって、iCloudへのアップロードや最適化とか、なんとか対応していたのです。いや〜焦りました。最後の方は写真もちゃんと保存できなくなってましたから。

写真MAX溜め込んだ記念のスクショです。

さてブログはアルバニア。21時近くにジロカストラの宿にたどり着き、近所で深夜まで続くディスコパーティー(たぶん)に悩まされた前夜。

爆音轟くのは、どことなく昭和の日本を思い出させるアルバニア歌謡でした。

そして一夜明けた4月22日。アルバニア通貨のレク入手にジロカストラ観光に、やることは色々ありますが、

まず朝めし、洗濯も済ませましょう。

朝ごはんは昨晩4€(588円)の朝食を頼んでいたのです。

一般家庭の雰囲気のダイニングキッチンで、同宿のフランス人夫婦と一緒に朝ごはん。薄焼き玉子に白いチーズ。トマトに胡瓜にパンとジャム。トルコからギリシャと続いた同じ文化圏にいるのだと実感します。

お婆ちゃんの洗濯が終わるのを待って洗濯し、庭に干させてもらってようやく準備完了です。坂を下りて町に出る前に、さくっとジロカストラ城だけは見ておくかと、軽い気持ちで宿を出発したのでした。

※文中のレート換算は実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1レク=1.32円で記載しています。


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色んな意味で迫力がある、ちょっと異様なジロカストラ城。

宿から更に坂を登り、開けた場所から眺めると山の天辺に立派なお城が見えてきました。ほう、あれがジロカストラ城ですね。

城下町は所謂オールドタウン。土産物屋とホテル・レストラン・バーが建ち並び、観光客が集まるエリアです。

ジロカストラとしてはかなり垢抜けた雰囲気だけど、

どことなく垢抜け切れない雰囲気が親近感。

アルバニアの絨毯も、柄がかわいらしくて綺麗ですね。

これは民族衣装でしょうか。お土産屋さんを冷やかしながら、城へと進んでいきます。

土産物屋に謎の日本刀現象は、アルバニアまで侵食していました。目指せ世界制覇!目指せブロードウェイ!

歩きながらもレストランチェック。店先に出ている看板を見た感じ、やはりトルコ〜ギリシャの食文化と重なる部分は多そうです。でもせっかくならアルバニア独自の料理を食べたいですよね。お城の後はもっと地元密着な感じのローカルレストランへ行ってみましょう。

オールドタウンを抜けて、城へと続く階段へ。この辺りには、道端で店を広げるお土産売りの人がチラホラ。これはハーブ売りで、

こっちはレース屋さん。アルバニアでは、おそらく手作りであろうレースのカーテンやテーブルクロスを売る人をあちこちで目にします。繊細で綺麗なんですよね。そうこうしてる内にお城に到着。入場口で400レクと言われてそういえば、

まだレク持ってない∑(゚Д゚)

また坂道降りて登るのヤダなぁと思ったら、ユーロ払いも受付けてくれました。ほぉ、助かった。チケットを買って中に入るとそこはいきなり、

砲列の敷かれた通路⁉︎

唐突感があってちょっとビビリますね。

確かオスマン帝国の頃に築かれた城なのに、なぜ近代兵器が並んでいるのか、不思議に思いましたが理由はあとで分かりました。

砲列の先には外へ出てお城の散策をできるルートと、別料金を払って観る博物館とに分かれます。まずは博物館に入ってみましょう。

不思議な迫力に圧されるミュージアムと刑務所跡。

ミュージアムでは別途200レク(264円)の支払い。先ほどユーロ払いのお釣りをレクでもらったので、そこから払えますね。

中は時代ごとの展示になっていて、最初は土器なんかから始まります。

発掘された人骨なんかもあってギョッとしますが、この辺はまだ序の口。

民族衣装や往時の生活シーンを写した写真なんかもあって和みますが、本番はオスマン帝国から独立した1912年から。ここからの激動のアルバニア史がパネルで説明されているのですが、

それがもう、波瀾万丈でシンド過ぎる。

独立当時はなかなか治世が安定しなくて苦労したそうですが、ようやく治まってきた所に第二次世界大戦が勃発。アルバニアはイタリア軍、そして後にはドイツ軍に侵攻されてしまうのですね。

そこからはパルチザンを組織してファシズム勢力への対抗戦を繰り広げる訳ですが、その中心にいたのが後の最高指導者エンヴェル・ホッジャを含む共産主義者。

このパネルはイタリア軍の進駐後、近所の結婚式の出来事。パルチザンが呼びかけをして、お金と食糧を集めて匿っていたパルチザンに渡すくだりが、当時の人の実話として語られています。時代が近いからというのもあるのでしょうが、とにかくここの博物館は当時の市井の人のエピソードが随所に挟まれていて、

色々とても生々しい。

ホッジャはその後、ソ連の力を背景にアルバニアを共産主義国家とするのですが、展示を見てるとその嫌われ方がヒシヒシと伝わってくるのです。

上のパネル、顔を見てくださいよ。

ひ〜アルバニア人の恨みが伝わってくるようじゃないですか。何故そんなに嫌われてるかというと、スターリン信奉者の彼は公私ともに宗教を禁じ、モスクや教会を破壊していったんですね。恐怖政治を敷いて反対勢力を投獄したり暗殺したり。ソ連がスターリン主義から離れると、ソ連と断交して中国に接近し、今度はその中国とも袂を分かって、最後は1990年頃まで鎖国しちゃうのです。

鎖国ですよ、鎖国!

ホッジャが亡くなり、経済的にもボロボロだったアルバニアでは解放運動が起こり、1992年にはアルバニア共和国となって選挙で選ばれた政権が誕生するのですが、

すると早速、アルバニア全土に建てられていたホッジャの彫像を破壊する運動が繰り広げられたそうです。せっかく民主的な政府ができたと思ったら、今度は

国民の半分がネズミ講に騙される∑(゚Д゚)

という耳を疑う事件が発生し、宝くじ暴動へと繋がっていくのですが、その辺はこの博物館ではサラっと流していますね。

そんな訳でこの博物館の主題は、ファシストとの戦いと、共産主義政権への反発。博物館エリアの2階に上がると、

そこには夥しい数の武器武器武器。

ファシスト野郎どもに屈せず、我々は戦ったぞ!

とでも言いたげな、執拗なほど大量の武器展示です。ここまで来ると、入口すぐの砲列もこの流れだったのかと納得です。

壁にはイタリアやドイツ軍の侵攻状況と、パルチザンの戦いの経緯が沢山の地図で記されています。

武器エリアから出て別のフロアに行ってみると、今度は刑務所エリア。ジロカストラ城はその一部を刑務所に改装されて、実際に使われていたのですね。

ホッジャ政権当時、ここに反共産主義者の烙印を押された人々が収容されていたようです。

この絶妙に汚れた感じがまた生々しい。ちょっと写真載せないでおきますけど、床の赤黒い汚れは血じゃないですよね?

壁には何やらアルバニア語(たぶん)で何やら書かれているのですが、所々に英訳の紙が貼ってあって、

牢獄で出産した人の話とか、連行されてきた記録とか、これまた絶妙に生々しく記されているのです。

Google翻訳したやつを一つ貼っておきましょう。ちょっと誤訳(守ってくれる弾道家→監視してる怒りん坊)が入ってますけど凄いでしょ、

トマト将軍(General Tomato)って…。

受け止め方の問題なのかもしれませんがエピソードの出し方が微妙にズレていて、それがまた当時の狂気をそこはかとなく伝えてくるのです。

お城の散策に戻りましょう。

アルバニアの近現代史に当てられて、少しクラクラした所で博物館エリアを脱出。本来のお城散策に戻りましょう。

建物から出ると、外は春の日差しがポカポカと。

城壁の前に町を見下ろす公園スペースがあって心和みます。執拗に砲台や軍用機などを展示していますがもういいですね、見ないフリしましょうね。

山裾に広がるジロカストラの町。なんでもっと開けた場所に住まないんだと不思議なのは現代人の感覚なのかと思ったら、昔々ジロカストラを訪ねた詩人だかが「家々を高い所に放り投げたような不思議な町」的な文章を残してる(色々うろ覚え)と博物館にありました。

やっぱヘンですもんね。

公園スペースを過ぎると今度は正しく廃墟っぽい遺跡エリア。登ったりくぐったり、自由に探索できる感じが楽しいのですが、

こういう緑と石積みの遺跡を見るとある世代の日本人は毎度毎度どうしても思ってしまいますね。

わぁラピュタっぽい♡

そろそろ若い世代にはイミフなのか、はたまた駿ワールドは健在なのか、どうなんでしょう。

下からも見えた時計塔。

その手前では、音楽に合わせて地元の若者がダンスを楽しんでいます。和みますね〜。校外学習かなんかの小学生軍団に「ハロー!」と声をかけられ「ハイ!」と返すと

ピャーッと騒いで喜んでくれましたよ。

別の時には通りかかった女子高生に「どこから来たの?」と聞かれて日本と答えるとキャーと黄色い歓声を返してくれましたし、

ほんとにここばヨーロッパですか?

外国人というだけでひと騒ぎしてくれる、純朴で温かいアルバニアなのでした。

想定外にじっくり楽しんでしまい、時刻は既に2時を回りました。やばい、早くお昼を食べないと!あまり遅いと夕ごはんに支障をきたしてしまいますからね。

ローカルレストランで煮込み三昧。

猫を触ったりしながら町へと降りて、まずはアルバニアの通貨であるレクを調達しなければ。

最初は弾かれたATMですが、2つ目でセディナカードが使えたので20000レクを引き出します。後日繰上げ返済をして算出したレートは1レク=1.32円。

日本円の3割増しだから計算しやすいですね。

因みにこの5000レク札、現地ではまあまあ大金なので崩せる時には積極的に崩していく所存です。

ようやくレクも手に入ったので、目星をつけていたローカルレストランへ突撃しましょう。口コミでは店主は英語は喋れないけどとても良い人だそうですよ。

メニューには一応英語表記もあるけれど、大雑把すぎてあまり参考になりません。Google翻訳を使おうかとwifiパスワードを聞くとアルバニア語で答えが返ってきて、うーむ分からん…。すると近くの席にいたアルバニア青年が、

何か困ってるなら手伝おうか?

ほんとアルバニアは困ってる人を見過ごさないですよね。彼の助けで無事wifiが繋がったついでに、アルバニアのポピュラーなアルバニア料理をお勧めして貰いましょう。

まず彼が勧めてくれたのはこちらのグリーンサラダ。

ん?これが?

とてもシンプルなレモン系ドレッシングのサラダです。次に彼が強力イチオシしてくれた料理は折り悪く今日は品切れ。ここで彼のお勧めネタは尽きてしまい、残念ながらあとは自力で頼むしかありません。

シンプルな野菜のスープ。かなり軽めのたぶん鶏出汁ですね。細かく刻まれた野菜は

人参、茄子にジャガイモとグリーンピース。煮崩れる寸前の柔らかさです。

そしてこちらがアルバニア的煮物盛り合わせ。Googleマップに出ていた写真を見せてオーダーしました。優しい味に煮込まれた牛リブ肉と対照的に、

野菜はみんな塩気がっつり。

これで大量にパンを食えるぜ〜という労働者的な味付けです。それぞれ酸味を効かせたり素材の甘みを活かしたり。お米も水分たっぷりに出汁で炊いていて、煮物料理に仕上がっています。料理名すら分からないのは困ったことですが、なんとも素朴でホッコリする初アルバニア料理でした。

食べ終えてひと息ついていると、注文してないプリンが差し出されました。てっきりサービスかと思ったら、しっかり料金を取られている様子。注文で周りを巻き込んでひと騒ぎしてた時、後ろのイタリア系軍団がスイーツやら何やら言っていましたが、

ヤツら勝手に人の分まで注文出しましたね。

お会計は全部で850レク(1122円)。ローカル食堂でもこんなフルコース注文していれば、さすがに千円超えますよね。

明日の準備と夜ごはん。

満腹のお腹を抱えて次に向かったのは、ジロカストラのバスターミナル。明日はジロカストラから車で暫く行った場所にあるブルーアイという名所を攻略する予定なのです。

英語を話せない宿お爺ちゃんが娘と電話を繋いでくれて、ブルーアイへはサランダ/Sarande 行きのバスに乗り、途中で降ろしてもらえるとのこと。ジロカストラの次に行くベラト/Berat へのバスもここからというので、予めの情報収集に行っておきます。

このガソリンスタンドの道向こうにバスターミナルはあるのですが、隣の旅行会社から出てきた男が

ブルーアイはバスじゃ行けないぞ。新しい道ができたから今はそこ通らないんだ。

と尤もらしいことを言ってきます。タクシーで40€で行かないかという誘いですが、これは嘘。近くにいたバス関係者に確認を取って、朝8時発のサランダ行きに乗れば良いことを確認できました。人の良いアルバニアですが、こういう嘘勧誘は時々いるらしいですね。事前にチケットは買えないようなので、明日は少し早めに来ておきましょう。

ブルーアイに自力で行くのは簡単ですが、帰りのバスが何時に捕まるか分からないのが不安要素。いつものように、朝昼分のパンを多めに買っておきましょう。

さて、宿に帰ってブログ書きやら暫く過ごした後は、再びアルバニア料理に挑戦です。やってきたのは口コミ評価が相当に高いTaverna Tradicionale KARDHASHIというお店。近くに似た名前の店があって客引きまでしてくるので紛らわしい。

最初に甘い自家製シロップのサービス。チビチビ舐めながらメニューを些細に検討します。

アルバニア料理でド定番なのが、野菜の詰めもの料理。それとお米のコロッケといった趣のチフチも有名です。1品ずつ頼もうとしたら、

似た料理とそれぞれ2種盛りにしてあげようか?

と素敵な提案。それは是非お願いします!

グラスワインの白は200レク(264円)。この値段だとつい頼んでしまいますね。軽くて飲みやすい。

1皿目はチフチ/Qifqi と、牛肉団子を揚げたQofte shtepie viciという料理。

チフチの方は、トルコやギリシャで食べた米料理と違って日本のお米に通じるふっくら感。程よく控えめな味付けで、おにぎりを揚げた感覚で楽しめます。キョフテの方は牛肉のメンチカツのよう。脂は少なめでスパイスが効いていて食欲をそそります。

続いては茄子の詰物/Patellxhane te mbushura とピーマンの詰物/Speca te mbushra の盛り合わせ。茄子の方はくり抜いた茄子の身とトマト、玉ねぎを詰め直してオーブンで焼いたよう。上にチーズが乗っています。野菜がトロトロになって甘く、驚いたのが日本より厚めの茄子の皮が

香ばしくザクッと焼けて美味しいのです。

ピーマンの方は何が入ってるのかなと切ってみたら、

まさかの米かぶり!

これも普通に美味しいですが、中身はチフチと似ているのでちょっと残念。

食後にはしっとり仕上げたスポンジケーキがサービスで出されました。ギリシャからのデザートサービス仕様はまだ続いているようです。お会計は1250レク(1650円)。全て味付けは控えめなのに、物足りなさが一切ない上手な味加減。相手に合わせた提案もしてくれて、確かに良いお店でした。

次回はアルバニア観光の中でも有名なブルーアイ。川の中の湧水が、素晴らしく美しい色を表す場所です。「アルバニアに行くなら絶対見たほうがいい!」という人もいれば、ネットには “がっかりスポット” という記事も。実際のブルーアイはどんなものか、詳しくレポートします!


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