今回のインド旅は南インド中心、そう決めた時からずっと食べたかったものがミールスです。バナナの葉っぱにご飯とおかず、カレーがずらりと並び、
どこで食べてもおかわり自由の食べ放題!
という素敵なシステム。それがレストランの商売としてのオプションではなく、生活に根差し、食文化として定着しているというのだから、幸せな日常食を探求する“めし旅”としては是非体験したかったのです。今回はコチ(コーチン)実質初日の2日目。コチまで南下してきてようやく出会えたミールスと、フォート・コチ名物の伝統漁業チャイニーズ・フィッシングネットです!
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ミールスは朝から食べるものではないらしい。
コチでの最初のご飯に是非ミールスを!ということで、ホテル朝食をスルーして、鉄道駅で切符購入に悪戦苦闘した後の午前10時半。ミールスが美味しいというSubhikshaというレストランへ歩いて向かいます。
ローカルなオジサンのルンギー(腰巻)率が着実に上がってきています。
それも膝丈ルンギーが多い。なんか、かわいらしいですね(笑)
一応ドアマンなんかもいる、少しだけ高級な雰囲気のバラットホテルの中に、レストランはあります。ショートパンツにTシャツで来たので、やや浮きです。
広い店内は2割ほどの客入り。まあ中途半端な時間ですからね。
空いている席に座ると、うすーく色づいた水がさっと提供されます。
これを飲むのは勇気がいるなぁ。
屋台や露店の食べ物は都度判断しつつも平気で食べていますが水はこわい。味が気になったけれど、やめておきました。インドの腹痛はハードですしね...。さて、お待ちかねのミールスですが、注文を取りに来たウエイターさんに意気揚々と「ミールスを食べに来ました!」と伝えたところ、
ミールスはお昼のメニューです、サー。
今はイドゥリとかのティファン(南インドの軽食)類しかないとのこと。それなら1時間後にでも出直そうかと思い、何時から食べられるのか聞くと、
午後2時から3時半限定です、サー。
うそぉ、ここではミールスはオヤツ扱いですか!?いずれにしても、この店のミールスを食べるのは第一優先事項。時間になったら戻ってくるとして、それまでの繋ぎに、
イドゥリ2個とワダを1個のセット100ルピー(154円)をオーダー。ジャガイモと豆の入ったスープ状のカレー、サンバルが付いてきます。イドゥリは発酵の酸味がやや強めで、クセがあるものの美味しい。でもそれ以上に、
ワダがオカラドーナツみたいで旨い!
まだ暖かで、これはいけます。
コーヒー35ルピー(54円)はあまりイケていなかったけれど、込み込み明朗会計で135ルピーを支払いました。さて、ミールスの時間まで時間を潰しますか。
観光エリア “フォート・コチ” へ船で行く。
宿泊しているエルナクラムは鉄道駅もあり、地下鉄も走っている市街地エリアですが、そこから船で西へ渡ると、フォート・コチ/Fort Kochi というエリアに行くことができます。フォート・コチは西洋風の建物も多いお洒落エリアで、観光客向けのお土産屋やホテルが立ち並び、ブラブラ街歩きが楽しめるとのこと。
エルナクラムからはタクシーやバスでも行けるようですが、こちら(↑)の船着場から船が出ていて、これが安いんです!
チケットオフィスで「フォート・コチまで」と言って切符を買い、
教えられた船に乗り込みます。
なんと、片道6ルピー(9円)!
これでプチ船旅が楽しめるのですから、最高です。
船の中もローカル感があって楽しいし、
途中で見える海と島の雰囲気も素敵です。20分ちょっとの航海を経て、船はフォート・コチへ到着しました。
↑ボートはここに着きます。帰りもここから船に乗れます。
通りに出て西へ歩いてみると、確かにのんびりした雰囲気で歩きやすい町ですね。お土産屋が多く、雰囲気の良いカフェやスパもあります。もちろん、
フルーツや、
スパイスのお店も。
何十種類とあるスパイス、見たことも無いものがいっぱいです!
色々質問したけど、理解がぜんぜん追いつきません。南インド料理の鍵となる、サンバルを作るにはどのスパイスを使うのと聞くと、
このベジタブル・マサラを勧められました。7種類のスパイスを独自調合したミックススパイスで、
中身は企業秘密だそうです。
「全部じゃなくても何種類かでも教えてよ」と思うのですが、「ターメリック?」「シークレット!」と話が進みません。まあいいか、スパイスのことを色々教えてくれたし、100ルピー(154円)の小さいのをひと袋買って、再び町を歩きます。
コチでは野良牛をあまり見なかったのですが、代わりにいたのが野良ヤギ。草に目もくれず、
道端のポスターをムシャムシャ。
ヤギって本当に、紙好きなんですね。
紙の栄養価について考えながら暫く歩くと、海沿いの緑の多い公園のような場所に出ました。ここが今回フォート・コチを訪れた目的地。チャイニーズ・フィッシングネットという伝統漁法を見ることができる場所です!
チャイニーズ・フィッシングネットの、プチ漁業体験!
公園の海沿いには、こんな感じで大掛かりな網漁の仕掛けが10台以上並んでいます。時間にもよるのかもしれないけれど、お昼時の今は殆ど稼働しておらず、まったりした雰囲気。
でも、左奥の方に網を動かしているところがあったので、行ってみました。5人ほどのオジサンが、ひとつの仕掛けに取り付いて準備中。近づいていくと、
こっち上がってきな。写真撮れよ!
うーん、これは間違いなくチップを請求されるパターンですね。でもせっかくなら、サカナ獲っているところを近くで見たいし、と台に乗りこむと、
ほら写真撮って。ほらほら、その先っぽまで行っていいぞ。
なんとも愛想が良すぎて、漁師というより観光ガイドです。
網が完全に海に沈んで間も無く、
よし引き揚げるぞ。一緒にやろうぜ!
オジサン組に混ざって綱を渡されました。
エイジャラ!ホージャラ!
エイジャラ!ホージャラ!
エイジャラ!ホージャラ!
掛け声に合わせて網を引きます。
石の重りを使っていて、グイグイと網があがっていきます。
この間渡したスマホで、網揚げの様子をビデオ撮影してくれるサービス付き。わたしも入れて5人で引き揚げ、どれだけ魚が入っているのかとワクワクします。
網に取り付いて魚を収穫。中を見せてもらうと、
あれ、これだけ?
移した先のクーラーボックスにも、これだけ。うーん、どうもこの人数でやるには効率が悪い。この漁法の良し悪しはわからないけれど、少なくともこの場所に限っては、
完全に観光客狙いのデモンストレーションですね。
終わってから、当然チップちょうだいという流れで、少なめから交渉して300ルピー(462円)で喜んでくれました。5人がかりですからね、ひとり1回60ルピーと考えると、彼らの商売も楽ではありません。なんせ、見たところ漁に参加してチップ払っているのなんて、
わたしだけでしたから。
獲った魚はどうしているのか聞くと「そこの魚屋に卸してる」と。見ると公園の奥には、何軒もの露天の魚屋が並んでいます。
まあ、なんというか、あまり美味しそうには見えないのですが、
ここで買って調理をしてくれるサービスもあるようです。言い値では海老1kg 650ルピー(1001円)だそう。でも、殆どの魚はここで獲ったものじゃなくて、別から仕入れたきたものです。
なんだかなぁ。
おすすめはしませんが、網揚げ体験はなかなか楽しかったです。
お待たせしました。ようやくのミールスです!@Subhiksha Restaurant
再び船に乗ってエルナクラムへ。ミールスの時間に合わせてSubhiksha Restaurant へ戻ってきました。早速ミールス250ルピー(385円)をオーダーします。
きたきた、来ました!バナナの葉っぱ!
やはり最初に食べるミールスは、お皿なんかじゃなくて、正統にバナナの葉でいきたい。念願が叶いました。
まず真ん中にチャパティ。そしておかずが次々と盛り付けられていきます。
スパイスを使ったカレー的な副菜3種に、ザ・カレーという雰囲気のジャガイモのサンバル。これでまだ第一段階です。
チャパティを脇に避けて、ライスがドン。
そしてその上には、
ダル(豆)のカレーがかけられます。いつの間にかチャツネとアチャールも乗っかっていました。
さらにはヨーグルトのダヒと、さらさらスープ状のラッサム。
これは甘いからデザートなんでしょうか。ココナッツと多分バナナを使った何か。もう、何が何やら分からないほど盛り沢山で、テンションが上がります!
さぁ、喰うぞ!
もちろん正統なるバナナの葉にこだわったからには、食べるのも正統に手でいきます。まずは少しずつ単品でそれぞれの味を確認し、徐々に混ぜ混ぜしながら、味を重ねていきます。
う、美味い!そして軽い!!
聞いていた通り、いやそれ以上に食べ味が軽いのです。さらさらしたお米とベジタリアン料理であることはもちろん、油の使用量が少なめなのだと思います。ご飯に直接かけられた、
ダルカレーのまろやかで優しい味がベースとなり、サンバルや副菜がアクセントを添える。
そして効果的にきいてくるのが、酸味です。インドの漬物アチャールを始め、いくつかある酸味を含んだ料理の混ぜ具合で、かなり印象が変わってきます。
ご飯があらかた無くなった所で、すかさずおかわりが盛られ、誰か通るたびにおかずが盛り足され、
エンドレスのカレー天国。
いや、軽くて満腹感が来ないので、バクバク食べていたのですよ。「最後は汁状のラッサムをかけてカレー茶漬け風に締めるのが南インド流」という聞きかじり知識も実践したりして...さすがに結構食べたよなぁとおかわりをストップし、
会計をした後で壮絶な満腹感に襲われました。
恐るべしミールス。これはかなりのセルフコントロールを求められますよ。
次回予告
次回はホテルで予約した半日だけのバックウォーター・クルーズをレポートします。よりシンプルなミールスの昼ごはん付き。割安プランらしい展開だったけれど、バックウォーターの雰囲気を楽しむには充分でした!
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