ギリシャ ヨーロッパ 旅のブログ

アテネからメテオラ。その先のルート探しに四苦八苦です。

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4月19日の水曜日。なんだかんだで結構楽しめたアテネから、ギリシャ観光のメジャースポットであるメテオラを目指して北上します。メテオラでは2泊して、その後は陸路でアルバニアに行こうと考えているのですが、ネットで調べてもいまいち

アルバニアへの陸路ルートが見えません。

今回はそんなマイナールートでの旅の四苦八苦の話です。

※文中のレート換算はアテネで実際にセディナカードを使い調達したレートを四捨五入して、1€(ユーロ)=147円で記載しています。


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アテネ→カランバカは電車を使います。

アテネからメテオラのある町カランバカ/Kalambaka へはバスも出ていますが、今回は分かりやすい電車に乗りましょう。こちらのギリシャ国鉄のサイトでチケットを事前購入できて安心です。サイトを開くとスマホ用デザインになっておらず分かりづらいですが、上の小さな枠を埋めて右上端のボタンで次に進む形です。車両はAが一等車、Bが二等車ですが乗ってみた感じ二等で何も問題ないですね、

クレカで支払いを終えるとこんなチケットがメールで送られてきます。二等は片道30€(4410円)で、往復で買うと48€と割引されるようです。カランバカ行きは8:28発の1日1便。宿からアテネ駅まで歩ける距離なので、朝食を食べたら早めに出発します。

途中陽気なエジプト人に声をかけられて「どこから来た?」「日本だよ」「おーカンフー!」とカンフーごっこで蹴りや手刀の真似をして馴れ馴れしく肩を組んできました。

きたきた、こういうの久しぶりです。

右ポケットに触れてきた瞬間に手で覆って防ぎ「何してんだよ!」と凄むと、笑って誤魔化しながらあっさり去っていきました。自分より弱そうな男で良かったですよ。

アテネ駅は改札とかは無いので、乗る電車を見つけて勝手に乗れば良いだけ。切符のチェックは車内であります。とはいえ問題は、どのプラットフォームに列車が来るのかです。

日本のようにカランバカ行きは何番線と決まっているわけではなく、日によって変わるそう。

電光板にカランバカ行きの表示は出てるけど、プラットフォーム番号は書かれていませんね。さて、誰かに聞こうかと見回すと、向こうから制服を着た駅係員ぽい兄さんが声をかけてきてくれました。

どこに行くの?乗り場は分かりますか?

英語で丁寧に教えてくれてありがたいですが、まだ完全には油断できません。

駅員が勘違いしていて走る羽目になったとか、あるあるですからね。

インドなんかだと。

でもさすがギリシャ。場内アナウンスが定期的に流れ、英語でもプラットフォーム番号を言ってくれてます。さて、指定席で2号車(Coach 2)の96番という席を買いましたが、乗車位置がどの辺なのか分かりません。適当な場所で待っていたら列車到着の直前に、

1号車あっち、2号車そこね!

駅員さんが大雑把に位置を言うと、皆んな一斉にワタワタ動き出します。うーむ、さすがギリシャ。もうちょい早く言えばいいのに。

まあまあ埋まっているけれど、満席ほどではありません。隣は空席でラッキー寛げそう。これから4時間半ちょいの電車旅です。発車して暫くすると、車掌さんが回って来て、1人ずつピッピッとQRコードを読み込んでいきます。順番が来たのでメールのチケットにあるコードを見せると「ピッ」。よし、正解でした。

乗車券チェックを終えると、通路の向こうに座っているオッチャンが「ちょっと前の方に行ってくるから荷物見ててな」とギリシャ語で言って去っていきました。いや、多分そう言ってたと思います。旅は道連れ助け合い。もちろん快く協力致しますが、

オッチャン1時間くらい帰ってきません。

もしわたしがトイレ行きたくなったらどうするんですか。オッチャンの荷物放置してなんてとても出来ませんよ。

日本人の責任感舐めるなよ。

幸い尿意を催すこともなく、昨日買っておいたバクラヴァでオヤツタイム。

トルコで食べたバクラヴァはギリシャでも良く見るお菓子。個包装になって0.5€(74円)のこれは、シロップびしゃびしゃじゃなくて食べやすいです。

さらに12時が近づいて来たので、これも昨日買っておいた2€(294円)の豆菓子も食べちゃいましょう。列車旅に土地のオヤツ。

乙なもんじゃないですか。

さてお手洗い。ちゃんとオッチャンが席に居ることを確認してトイレを済まし、ついでに前の方の車両を覗いてみると、

なんと食堂車がある!!

コーヒー紅茶にサンドイッチ等の軽食。日替わりの食事セットまでありますよ。土地菓子でご満悦してる場合じゃありません。こっちのが遥かに乙でしたよ。ひでーよオッチャン、人にトイレ我慢させといて(嘘です)、しっかり朝メシ食ってやがったな。

せめて飲み物くらいは楽しみましょう。よーしじゃあこっちはネスカフェのダブルにしちゃうもんね!とプチ贅沢で対抗したのですが、

ダブルは粉の量、めっちゃ苦いです(泣)

上の写真の迫力ある岩の丘が見えて来たら、カランバカはもう目前。13:11の予定時刻ピッタリに駅へ滑り込みました。

うん、やはりバスより電車の方が数倍快適ですね。

カランバカ2泊の宿は久々のドミトリー。

電車を降りると、どこにこんなに乗ってたのかと驚くほどの人人人。

ひと息ついて様子を眺めていると、ほとんどの人は大型バスにそのまま乗り込み去って行きました。なるほど、ツアーを予約していて日帰りで効率よく楽しもうという訳ですね。

さてわたしは宿まで歩いてまずは荷を下ろしましょう。

カランバカの町はやはり観光業が中心のようで、町には多くのホテルとテラス付の素敵なレストランやカフェがたくさん。そして目を上に向けると、町の背後に聳え立つ岩山。

おおお、なんか迫って来るようですね。

ここに住んでる人は圧迫感で悪い夢とか見ないのでしょうか。

15分ほど歩いたところで宿に到着。

今回泊まるのはこちらのThe Holy Rock Hostel。2泊で31.6€(4645円)のドミトリー宿です。何気に最初のイスタンブール以来のドミトリーですが、評判通りスタッフの対応も良く落ち着いたピースフルな雰囲気。客同士も和やかに声をかけ合います。

メテオラ観光については予備知識が殆どゼロなので、まずは全体像と移動手段の確認を。宿のお父さんに説明されたのは、大きな修道院が6つあること、全部歩いても回れるし、ローカルバスも少ないながら走ってるということ。

そんなに大きくないから大丈夫だよ。

とのことです。

これが各修道院の開いてる時間とお休みの曜日。

そしてこれがバス案内。行きも帰りも1日3便ですね。必要な情報をGoogleマップに写して、これでなんとかなりそうです。

※メテオラへ行くローカルバスの始発場所は記事下にあるイオアニナ行きのバス乗り場と同じです。

問題はメテオラの先なのです。

今日のうちに1つ2つ修道院を見ておこうかとも思ったのですが、ぐずぐずしてる内に雨が降ってきました。

うん、ぐずぐずして正解!

今日はもう動かないと決めると、気になってくるのは明後日のこと。カランバカから隣国アルバニアの、できればジロカストラという町へ行きたいのですが、そのルートがイマイチ不明だったのです。

ネット上の断片的な情報で、まずはここから西へ2時間ほどのイオアニナ/Ioannina へ行き、そこからアルバニアへバスで行けるとのこと。宿のお父さんに聞いたら「イオアニナへはバスがあるよ。その先は分からんなぁ」とバスが出る場所と事前にチケットを買えることを教えてもらいました。

ちょうど雨がおさまって来たので、早速チケットを買いに行ってみましょう。ここ(↑)がイオアニナ行きのバス乗り場で、左側に写っているTRAVEL AGENCY と書かれた店でチケットが買えるよう。

中にいたお姉さんは普通に英語が通じて助かります。イオアニナへは直通バスが1日3本出ているそうで、一番早い11:30の便を12.5€(1838円)で購入できました。

そして肝心のイオアニナから先については、

アルバニアの事は分からないわね。

やはりイオアニナへ行くまで見通しが立ちませんね。

うーん困った、これでは明後日泊まる宿も予約する訳にはいきません。何故そんなにビビっているのかというと、数少ないネット上の情報はどれも古くて、唯一Rome2rioというサイトがルートを示してくれたのですが、その結果がこちら。

イオアニナから国境の町カカヴィアへはスムーズに行けるものの、そこから乗り換えに9時間15分待ち。深夜の2時にジロカストラに着くというとのです。

この時期夜はまだ寒いので、仮に治安が大丈夫でも野宿は論外。そしてGoogleマップで見る限りカカヴィアは町と言うほどでもなく、その場でホテルが見つかるかはかなり怪しい。

かと言って、仮にジロカストラまで行けたとしても、到達が2時はかなりツラそう。だってアルバニアって、

ヨーロッパ最後の秘境!

とか言われてるんですよ。そのアルバニアの地方の町で深夜2時にチェックインなんてしてくれるのか。安宿ではまずムリっぽいですよね。

所で今回の宿には料理をするアジア系のお姉さんがいて、事前にこの紙に書いておけば5€(735円)で夕飯を食べさせてくれるのです。昼に話して感じが良かったので、申し込んでみました。

今日はアジアン・スパイスを使った煮込みよ〜。とのことですが、確かに八角の懐かしい風味がしますね。あー肉骨茶食べたい。

同室のニュージーランド人のナイスガイE君は、逆にアルバニアからここへ来て次はアテネだそう。ジロカストラやその先のベラトの情報を貰えてありがたいのですが、

残念ながら彼はバイカー。

交通機関に関する情報は皆無なのです。別のシンガポール姉さんがアルバニアに行くというので話してみたら、彼女はアルバニアの島へ船ルートで渡るとのこと。うん、見事に情報が出てきませんね。ここまで調べて分からないなら仕方ない、諦めがつきました。

最悪ここに引き返せばいいんですから。

ようやく腹を括って、とりあえず明日のメテオラ観光を楽しむことにしたのでした。


次回、ニョキニョキ生える岩の塔に修道院が乗っかった、世にも奇妙なメテオラを観光します。ローカルバスと徒歩の体力勝負!頑張った甲斐あって素晴らしい絶景を見ることができました。


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