トルコ 中近東 旅のブログ

トルコの大衆食堂ロカンタは惣菜天国!

投稿日:

こんにちはミャーです。リアルタイムではイスタンブール8日目。取り敢えず6泊とっておいたドミトリーが延泊できなかったので、ヨーロッパ側旧市街の個室の宿に移ってきました。

歳とる毎にドミトリー(相部屋)がキツくなる・・・(弱)

さてブログは3月15日トルコ3日目からです。朝起きると頭痛に倦怠感。しまった昨日は久々の海外旅行気分に浮かれてアクティブに行き過ぎたかも。旅の再開早々に風邪なんて情けなさ過ぎる・・・。

いやちょっと待て、二日酔いの線もなくはないぞ。

昨日は帰りがけにトルコのビールを買って帰ってグィっと飲み干したっけ。ビール1本で二日酔いも情けないけれど、風邪よりはマシというものです。もう一つ心当たりといえば、昨晩寝ていると、

グラッ、ガタガタガタッ

突如激しい揺れに襲われて、その後も思い出したようにガタガタ揺れるのです。すわ地震か!? 見回しても誰も起き出してくる様子はありません。これはもしかすると、

二段ベッドがぼろすぎて、上の人の寝返りで揺れてる可能性もあるぞ?

果たしてこの推測は正しかったのですが、それが分かったのは翌日の話。イスタンブールから遠いとはいえ、トルコで震災があったばかりですからね。地震への恐怖交じりで寝苦しい夜を過ごしたことも、体調不良の原因かもしれません。いずれにせよ早期回復を願って薬を飲み、この日はあまり遠出せずに過ごすことにしたのでした。

※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。


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朝昼ごはんに揚げ茹でミックス・マントゥとチーズパイ。

薬を飲んで二度寝をし、多少症状がマシになって来たので「さぁ飯だ」。風邪引こうが二日酔いだろうが食欲がさほど衰えないのが私の強み。歩いていける距離だけど、大事をとって交通機関を使い移動します。

せっかくなのでノスタルジック・トラムに乗ってみましょう。イスタンブールには2種類の路面電車が走っていて、現代型のびっとした奴とこのチンチン電車です。車内も木製の椅子だったりして、なかなかに素敵です。

路面電車に数駅乗って、やってきたのはピタ・マントゥ/Pita Mantı。初日にも食べたトルコの餃子マントゥの店ですが、ここでは揚げマントゥも扱っているとのこと。

例によってGoogle翻訳先生の出番です。ふむふむ、上から順に茹で、揚げ、そしてミックスのようですね。もちろん1度で2度おいしいミックスを選びましょう。上から4番目のチーズパイ=チー・ビョレク/çi börekというのも気になります。1枚でもオーダーできるというのでお願いしてみました。

先に来たのはチー・ビョレク。皮は薄~くパイ生地といえばパイ生地なんだけど、インド料理のプーリーを彷彿とさせます。

中には挽肉の具材が控えめに入っているのですが、味付けも食べた時のバランスも、

控えめでドンピシャ調度良い具合。

チーズもふわりと香るくらいでクドくなくて、とってもおいしいです。

お次はマントゥ。前に食べたのと違って四角く包んでありますね。揚げたのを見ると餃子というよりラビオリを連想しますが、さあどうでしょう。

・・・ふ・・・ふ・・・ふつう?

見た目通りの味ですね。ヨーグルトが勝っていて熱々に料理されたマントゥを冷ましてしまっているのが気になるくらい。なるほどなるほど、こういうこともあるのですね。マントゥの物差しが一つ増えたと思いましょう。

公園でまったりタイム。

食事を終えて徐々に良くなっては来ているものの、依然体調は優れず。ちょうど天気も良いし、海でも見ながらまったりするかとGoogleマップで見つけた公園に行ってみました。

広い敷地に芝生が植わり、あちこちでローカルの人たちがのんびりしています。

海岸沿いは大きな岩が敷かれていて、対岸の旧市街が結構はっきりと見えていますね。

改修で入れなかったブルーモスクも見えますよ(恨めしや)

ネコも歩いていきますよ。

散歩しては休憩し、まったりした空気に心もほぐれてきた所で頭痛もおおむね収まりました。きっと久方ぶりの海外に緊張していたのでしょう。

いや、やっぱりただの二日酔いだったのでしょう。

何はともあれひと安心。宿に戻りブログ書きを少しして、早めの夕飯に向かいました。

大衆食堂ロカンタの人気店 Kanaat Lokantasıは絶品惣菜天国!

トルコにはロカンタ/Lokanta という飲食店の業態がありまして、基本的には作りおいた惣菜がショーケースに並んでいます。お客さんはそこから選んで皿によそってもらったり、別にメニューからオーダーしたり。副菜的な料理も現物を見て気軽に試せるという意味では、ぜひ行ってみたかった業態なのです。

このKanaat Lokantası(読めない泣)はロカンタの中でもかなり老舗の有名店らしい。Googleマップのクチコミを見ても良い事しか書いてないのだから期待が高まります。

店に入るといきなり右手にずらりと惣菜の数々。

うぉーこれはテンション上がる!

早速指さしオーダーをしようと勇んだ所をウエイターのおじさんに止められました。

まあちょっと落ち着け。まずは座ったらどうだ。席はそこ、ショーケースの前にしてやるから。

このお店は基本トルコ語オンリーなので、上記はおじさんの表情とジェスチャーからの推測です。「んで、何を食べたいんだ?」などと言われているようなのですが、卓上のメニューを見ても全然わかりません。

得意のGoogle翻訳も使ってみたけれど、大雑把すぎてちょっと厳しい。やはり指差し注文しかありませんねと、おじさんを連れてショーケース前へ。

うーん、アレとソレ、あとコレも!

勢いよく頼み出すわたしを遮るかのように、おじさんが何やら伝えてきます。向こうもカタコトの英語を交えてくれて理解出来ました。

おい、ここは野菜コーナーだ。肉はどうすんだ食わないのか肉?

なるほど野菜ばかりバンバン頼みだしたので心配してくれたのですね。じれったくなったようで手を引いて店の奥側にある肉コーナーへ連れていってくれました。

おおおーーー!!!美味そうな匂いに鼻がクンクンします。

これがラム、こっちもラム、これとこれはビーフ

せっかくトルコなのだからラム肉にしましょう。これとあれ、どっちにしようか悩むな~。

うん両方。

調子が出てまいりました。

席に戻るとさっき注文した冷菜がテーブルに置かれています。これは一度食べてみたかった葡萄の葉のドルマですね。

調味料はスパイス類で味付けした(たぶん炒めた)ご飯を葡萄の葉っぱに巻いて煮込んだもの。うん、おいしい。炊いたご飯じゃなく生米から調理する、日本とは全然違う米の扱い方ですね。

これはアーティチョーク。日本じゃ高級食材扱いでめったに食べられませんから、まるごとドーンは嬉しいですね。よく煮込まれて優しい味わい。

このクタクタに煮る。油をしっかり使う。

あたりはトルコ料理を理解する鍵になりそうな予感がします。野菜料理の3つめはクルファスリエ/ Kuru Fasulye。これは少しだけ生暖かい状態で出てきました。

実はこれ、トルコに来る前から絶対食べようとチェックしていた料理でして、何故なら、

クルファスリエこそトルコ人のソウルフード!

なのだそうですから。ソウルフードというのは人や出身地域で違うでしょうが、この料理がおふくろの味を象徴するような位置づけで、昭和の日本の肉ジャガ的なポジションっぽいのですよ。

「もう、ちゃんと食べなきゃ駄目じゃない。こんなのしか出来ないけど」「あぁ肉ジャガは嬉しいな」

三十代より若い人にはたぶん分かるまい・・・肉ジャガさんの影が薄くなっていて心配です。小芝居は置いておいてこの料理、白いんげん豆がほっくり炊かれていて、確かに心ほっこりなジミジミおいしい一皿でした。

さぁさぁ野菜料理をひと口ずつ味見した所で、もう肉料理がやって参りしましたよ。テーブルの上は5つの料理にパンやら何やらでもう

ひとりパーティー会場!

この料理はショーケースで見た時はナスやインゲンの野菜メインに見えたんだけど、サーブされるとほぼ8割がたは塊肉。完全に肉がメインの一皿でした。でもこの羊肉とても柔らかく、所々脂がまざって

とろ~りトロける(うっとり)

味もしっかり染み込んでいて、火の入れ方が上手だなあと関心しきり。

そしてこちらのラム肉のピラフ。こっちにも塊肉がゴロンと入っていますね。

けっこうな大きさなので、やはり羊肉2皿はやりすぎだったかもしれません。こっちのお肉はより噛み応えがありよく噛んで味わう感じなのですが、恐るべきは米の方。

羊肉の豊潤な香りと旨味が米全体にたっぷり染み込んでいて絶品です!!

昨日の羊の名店もなかなかだったけど、衝撃度ではこちらが上回りました。トルコすごいなぁ。この店はどの料理を食べても、きちんと料理人の腕が感じられて安心感があります。こんなに多種類の料理が並んでどれも美味しいとなれば、来る度に選ぶのが楽しくて仕方ないですよね。

デザートも食べてけよと言われましたがさすがに満腹120%、丁重にお断りしました。お会計は437TL(3190円)。完全に2人前以上の量だったことを考えても、大衆食堂というには安くない。それでも値段を軽く超えるコスパを感じました。チャンスあればイスタンブール滞在中にまた来たいなあ。

ロカンタの料理に興奮し、食べ終えた頃には体調不良も嘘のよう。次回イスタンブール4日目は、たまたま見つけた羊ケバブの行列店と、おふくろの味クルファスリエの専門店、旧市街のモスク巡りです。


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