※文中の日本円参考価格は、1台湾ドル=3.628円で計算しています。
都市観光の目玉といえば市場見学。
もし「えー?観光で市場なんて意味わかんない」という方がいらっしゃったら、周りの人に聞いてみてください。世の中には驚くほど多くの市場マニアがいて、「世界の市場めぐり」とか、「世界の美しい市場」などといった本が発売されているのです。昨今の旅トレンドを踏まえていうなら、
世界遺産と絶景には、一歩譲る
といったところでしょうか(←偏重意見)。まー、その街ならではの食材とか、食に対する姿勢が感じられて面白いですよね、市場は。
西寧市場の地下は、エキサイティング!
2日目の朝、昨晩のフードファイトで胃がもたれ気味です。腹ごなしに、朝ごはんの店まで散歩していたところ、市場を発見しました。台北には朝市が賑わう「雙連市場」というところがあるのですが、ここはもっと卸寄りの市場ですね。
1階は加工食品中心。大量の卵を、目も留まらぬ速さでむいているおばちゃんがいました。地下に降りると、生鮮市場です。
肉屋ではなくて、「鶏屋」「豚屋」「牛屋」と別れて、それが何十軒とならんで壮観!
魚屋も20軒くらいはありますかね。それぞれ扱う魚も違って、面白い。
野菜も、もちろんフルーツも。甘い匂いが漂ってきます。
行ったのは9時すこし前ですが、ちょうど品物が並んで、そこから各部位に切り分けたり、下処理をしたり、忙しく働いている時間でした。 マルのままの家畜や農産物を加工していくので、部位も種類も豊富だし、どうやって食材になっていくかを肌で感じらる、かなりエキサイティングな市場でした。
台湾4食目:葉家肉粥の「肉粥、紅燒肉」
今回の朝ごはんは、大稲埕慈聖宮という航海の守護神を祀った廟の脇、こんな感じで屋台のようなお店がずらりと並んだ一角にあります。廟の大木が木陰をつくって、心地よい場所です。
店名は見当たらないので、「肉粥」の木の札を目指していきます。
ニイハオ!ひとり、いいですか?(中国語と片言英語まぜこぜ)
好好(ハオハオ)
おじちゃんが、ニコニコ笑顔で対応してくれます。朝から気持ちがいいですね。
目の前にモノが見えているので、ジェスチャーで注文。
この店の定番、肉粥25NT$と、紅燒肉60NT$です。肉粥は、中に豚肉が隠れいます。どこの部位でしょうか、弾力と柔らかさを兼ねそなえていますが、メインは具材じゃなくて、スープ。乾物や肉からのやさしいダシが、すぅっと身体に入ってきます。
まさに朝に食べたいお粥。
わざとらしい味付けは一切ないのに、不思議と存在感がある味わいでした。
紅燒肉は麹に漬けた豚バラの塊肉を衣をつけて揚げて、オーダーが入った都度スライスして出してくれます。オレンジがかったソースは見た目とちがってこれも、少しだけ甘味と酸味が入ったやさしい味わい。付け合わせの大根と合わせて、意外にさっぱりと食べられます。
紅燒肉を揚げる油で、豆腐やらアサリやら、オーダーが入ると色々なものを揚げていきます。手際が良くって、見ていて飽きません。できたての揚げ出し豆腐も美味しそうだった!
台湾5食目:池上木片便當(民生西路店)の「招牌飯」
次は雞肉飯の有名店を狙っていたのですが、でフラれてしまいました。
わたし:「雞肉飯食べたいんだけど、いいですか?」
店のねえさん:「NO NO NO NO NO NO!」
わたし:「何時くらいに来たら食べられますか?」
店のねえさん:「ッNO!!!」
コミュニケーションは難しいですね。というわけで、次は近くのお弁当屋さんに。台湾でチェーン展開しているこちらのお店、なぜ来たかというと、お米が目当てです。
池上米という台湾のブランド米を使用していて、味が良いと評判なのだとか。
フライドチキンの弁当も人気だそうですが、創業当時はこれ一本で勝負していたというド定番、招牌飯80NT$を試してみます。持ち帰りはもちろん、店内でもOKなので、イートインを選択。その場でパパパっと盛り付けてくれます。
スープはセルフ。蓋があるので、持ち帰りの人も大丈夫です。弁当は片手で持てるくらいのやや小ぶりなもの。日本なら昔ながらの中華そばに乗っていそうな、硬めのチャーシューが2枚。それに野菜系の総菜が4品と煮込み玉子半分。
「家族に食べさせたいお弁当」というコンセプト通り、栄養バランスもよく、食べ飽きない美味しさです。
お米は短粒米で、コシヒカリよりはササニシキ寄り、それより更に粘りが薄くさっぱりした味です。ちょっと日本人が「このお米おいしー!」っていうのとはズレているように感じました。冷めた米の扱いも、どっちかというと、日本のお弁当屋さんの方が上手かなあ。でも、このお弁当、地に足ついた飾らない感じで好きです。
おなかも膨れたところで、一旦宿に戻って休憩です。
台湾6食目:洪瑞珍三明治(重慶店)の「サンドイッチ」
実は、肉粥を食べたついでに足をのばして買っておいた、台湾旅行者にも人気のサンドイッチ。ホテルに戻ったら食べようと、鞄にいれて持ち歩いてたら、ヘロヘロになっちゃいました。
ただでさえ、ペラペラなのに。
左が看板商品のハムサンド。右がオレンジジャムとチーズ。2つで53NT$です。ハムの方は両側に、これまたペラッペラの薄い玉子焼きが挟まれていて、薄切りのパン4枚分が合わさって1つのサンドイッチになっています。
これが、意外なほど美味しい!薄いパンと具材がミルフィーユ状に面白い食感を作り出しています。
なるほどー。やっぱり食べてみないと分からないですね。
ホテルでPCいじったりした後は、また腹ごなしを兼ねて夜ごはんの店へ歩いていきます。観光はあまりしないけど、1日2万歩は歩いています。iPhoneの歩数計によると、歩くだけで1日1000kcalは消費しているというのに、
なぜかベルトの穴がズレつつあります。不思議なこともあるものです。
台湾7食目:添好運 (ティムホーワン)の「 チャーシューメロンパン」他
数軒目星をつけて歩いていったら、最初のこの店が並ばず入れたので入店。世界一安いミシュラン星付きの店として有名なあのチェーンです。日本でも東京の日比谷ミッドタウンに出店して、ずーっと行列が絶えない、あの店です。台北はだいぶ落ち着いているみたいですね。日本でも行ったことないので、初体験です。
まずビールを頼んだら、缶ビールと氷入りグラスが出てきました。ファミレスのカジュアルっぽさと、レストランっぽい接客が混ざって不思議な感じです。1品500円位のこの価格帯は、台湾では高級店の部類に入るから、なおさらですね。
まずは、看板商品チャーシューメロンパン。うん、美味しいです。美味しいですけど、看板商品と言われると、、、うーん。
人気No.2の焼き大根もち。これも美味しい。普通に美味しい
人気No.4のえび焼売。これもまあ、普通に美味しい。
人気No.7えび入りチョンファン。これが一番美味かった!えびプリップリで、とろける皮との食感の違いが面白い。
人気No.3燻製肉入りX.O.ソースチャーハン。これは、残念ながら出しちゃいけないクオリティで出てきました。多分、炒める前の米がだいぶ長時間放置されてたんじゃないかと。まあ、店の問題か、今のシフトの問題か、たまたまだと思いたいですね。
チャーハンはおいておいて、どれも普通に美味しいですが、ミシュラン云々と言われると首を捻る感じですね。この値段で日本にファミレスとしてあったら、コスパが良くてびっくりするかもしれません。
貴重な台湾メシの1回分を使ってしまったのは若干悔やまれますが、
こういうのもやはり、食べてみなけりゃわからない
ですね。お会計して823NT$(3000円弱)、日本でなら安いですけどね。
台湾8食目:方家雞肉飯の「雞肉飯 」
不完全燃焼のまま帰る訳にはまいりません。
ということで、台北で食のクオリティでは一番と言われる「寧夏夜市」の中でも、かなりの人気店にリベンジ〆ご飯にやってきました。
平日ですが、相変わらずのすごい賑わい。やっぱり夜市は楽しいですね。
大人も、子供も、カップルも、おじいちゃんも、みんな楽しそう。
ここが目当ての店、方家雞肉飯です。
店名にもなっている看板メニュー「雞肉飯」30NT$(約110円)だけをオーダー。でも、いやな顔ひとつせず、笑顔で対応してくれます。
これこれ、これです!鶏の出汁と脂がご飯に絡まって、めちゃくちゃ旨い!おなか一杯なのに、食欲すら湧いてくる。
この店と添好運、すごく対照的でした。値段が約1/30、たった110円の1杯の方が感動を得られるという。好みの問題もあるし、店舗と屋台の違いも大きいかもしれません。でも、幸せな日常食って何かを考える上での、ヒントになりそうだとも感じています。勉強になるなあ。
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