コロナに感染しやすい3条件を避けつつ、国内旅行をしようとある程度手配していたけれど、首都圏の外出自粛要請を受けて全部キャンセルしました。御前崎のカツオと桑名のハマグリ、それに伊勢うどんとお手頃に食べられるという松阪牛のステーキ、ひいては高野山の精進料理に紀伊勝浦のマグロまで...
コロナさん、どれか一つでいいから、返してください(豪泣)
さて、ブログはネパール最終回。このブログのテーマでもある「日常食」について、ダルバートを始め多くのヒントをもらったネパール料理ですが、
最終回もやっぱりダルバート!
たぶん誰が行っても美味しいと言うであろう、日常食であるダルバートを洗練させた素晴らしく美味しい2軒をご紹介します。
※1ネパールルピー=0.97円。ほぼ日本円と同額なので、ネパール篇では個別の日本円換算は記載しないこととします。またネパール篇で単にルピーと記載したものは、ネパールルピーのことだとご理解ください。
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純粋な美味しいさでは今旅No.1!@タカリ・バンチャ・ガール/Thakali Bhanchha Ghar。
ポカラ・タカリ・キッチンという店で、タカリ族のダルバートを初体験したのですが(その時の記事はこちら)、その後調べていて見つけたのが、カトマンズにあるタカリ式ダルバートの名店、タカリ・バンチャ・ガール。お店は旅行者が集まるタメル地区の中心部、このビルの2階(ネパールでは1階と呼ぶ)にあります。
ネパール滞在の実質最終日である2月9日(日)、朝昼兼ねて10時半頃に行ってみると、お店はガラガラ。上に写っているのの3倍位ある大きなお店に客は1人だけです。暇そうな店のお兄さんに「Japanese?」と聞かれてそうだと言うと、
イラシャイマセ(照れ)
ちょっと恥ずかしそうに言うのが好印象。観光客も多い店なのでしょうが、観光客ずれしていなくてフレンドリーなお店です。
↓クリックすると拡大できます。
ネパールでの定番料理は大抵そろっている上に、Our Secial など惹かれるメニューも多いですね。
もっと早く見つけてれば何度か通ってこれたのに、残念!
ここは初志貫徹でダルバートから、Local Chicken Set Thakali Thali 390ルピーを注文しました。ローカルチキンというのはきっと地鶏みたいなものだろうと想像し、わざわざ書くならこだわり食材だろうと考えたわけです。
さほど待たずに、料理が到着。客が全然いない時間にすぐに出てくるとは「もしや作りおきか」と身構えたのですが、皿を見ると見るからに熱々。
やや、なんか佇まいが既に美しいですよ!
早速ひとつひとつ個別に味を確かめてみます。
タルカリはジャガイモとインゲン。サーグにグンドゥルックとアチャールの定番はどれも味がしっかり、くっきりしています。
ローカル・チキンのカレーは、
スパイスが鮮烈なキレッキレのソース
で鶏肉の味が濃い。
ダルは3種類の豆が形を残していて濃度が高い。そのままスプーンを持ち上げ、口に入れてみて驚きました。
ネパールで食べた中で、ダントツ濃厚なダルなのです。
ダルバートのダル(豆のスープ)は、不思議とカレーと呼ぶと違和感があったのですが、これはまさしくカレーのイメージ。それも南インドより北インドを連想する強い味です。
もちろんご飯にかけても、
その“飯友力”は半端ではありません。
みるみる内にご飯が消えていきます。
すぐにおかわり2回戦へ突入。当然のことながら、チキンカレー以外は全ておかわりできるのですが、この店ではサービスで、セットに含まれない肉抜きのマトンカレー・ソースもかけてくれました。
これまたコクがあって旨い!!!
全ての料理がパワフルで、それでいて重たくはない。つまり料理として洗練されているのだと思います。今回のネパール旅で食べたダルバートの中で、純粋に料理のクオリティだけを比較したら、
ここが一番美味しいかもしれません。
家庭料理らしいホッコリ素朴なダルバートが本来の姿だと思いますが、この店のダルバートはそれとは対極の、料理として高めている料理屋のダルバート。再びカトマンズに行く機会があったら、真っ先に再訪する店のひとつです。
飲食店経営者がイチ推しする、リッチなダルバート@Pleti Bhanchha Ghar。
前に少し触れた、カトマンズでカフェ経営をしていて、モモのチェーン展開を目論んでいる男。お茶をしていてたまたま話した人なのですが、そんな彼だから勿論おいしいものには詳しくて、教えてくれたのがこのPleti Bhanchha Ghar です。タカリ・バンチャ・ガールと同じ日の夜に行ってきました。
メニューを開くとネパールの山村についての意識高い話が書かれています。
店名にもなっているPaleti についても解説がありますね。ふむふむ、どうやらネパールの村では、胡坐をかいてローテーブル食べる食事スタイルをPaleti というらしく、それによって親密さを感じたりするようですね。って、それ、
日本と一緒じゃないですか!!!
ますますネパールに親近感が湧いてきますね。
それにしてもメニューをかなり作りこんでいて、ツーリスト向けのレストランなのかと思ったら、店内はローカルのお客さんが多いのです。これは期待がもてそう!
カールスバーグのロング缶は390ルピー。もちろん瓶ビールも色々あるけれど、これが一番安かった。塩気がきいてビールが進むパリパリスナックがついてきます。
料理はチキン・ターリ・セット420ルピーをオーダー。
料理を提供するときに、それぞれの内容を説明してくれて分かりやすい。サーグ(青菜)のほろ苦さ、タルカリはジャガイモと瓜系の野菜で素材の甘さがじんわり。アツァールは大根のお漬物とトマトのペースト状のもの。トマトのアツァールは辛味が強く、なぜか辛さとは別に舌がビリビリして良いアクセント。グンドゥルックも発酵の旨味と酸が効いていて美味しいのです。
ダルは緑系だと思うのですが、もはや灰色。塩分をかなり抑えていて、
ポタージュのようにクリーミーなもの。
チキンカレーはこってりとコクが深くこれまた美味しい。
この店も、昼に続いて全ての料理がハイクオリティ。平均的なダルバートに比べるとしっかり味が強めなのですが、
昼の店がキレ重視なら、こちらの店はリッチ感が特徴的。
それにしてもダルバートって、米・豆・青菜・漬物にカレーのオカズと、毎度毎度同じ組み合わせなのに全然飽きないのは本当にすごいですね。きっと塩甘酸辛苦すべてがバランスよく整っているからなのでしょうね。
1日で丼飯4杯。あきらかに食べ過ぎですが、不思議と胃もたれしないのも、ダルバートのすごいところです。
ネパール最後の日に2食続けてダルバート。意識してそうした訳ではないけれど、ネパール料理が色々あるなかで今回のネパール旅は、
ダルバートで始まり、やっぱりダルバートで終わりました。
ネパールだけではなくて、インドのムンバイでは絶品ダルフライ・カレーにメロメロになり、南インドのミールスにはやっぱり欠かせないダルカレー。スリランカでもダルカレーの作り方を教わりました。2019年4月に始めた『世界一周めし旅』ですが、国を超えて繋がったテーマとして、
東南アジアの牛スープ文化と、南アジアの豆・スパイス文化。
この2つは特に強い印象を残しました。そういう意味でも、一時帰国前の一旦の旅の締めくくりとして、ダルバートほど相応しいものはなかったように感じています。
次回予告
カトマンズから飛行機でバンコクへ飛んで、3日ほど過ごして今度は大阪へ。まっすぐ千葉県の自宅へ戻るのが何故かもったいなく感じて、香川・徳島と寄り道しました。ネパールに続いては四国篇を書くつもりなのですが、
その前に次回は、バンコク・大阪をひとまとめ。
どちらも一度ならず訪れている場所なので、懐かしリピート飯中心に楽しみました。
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