ブルサで観たメヴレヴィー教団による旋回の舞はとても印象的だったのでコンヤに行ったら是非、教団の総本山であったメヴラーナ博物館を訪れようと考えていたのです。コンヤ到着から一夜明けて4月2日の日曜日、コンヤの町の雰囲気を感じながら早速歩いて向かったのでした。
※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。
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まずはセリミエ・モスクSlimiye Mosque から。
メヴレヴィー教団はイスラム教神秘主義の一派で、13世紀にジャラール・ウッディーン・ルーミーという人が興したもの。今のトルコ共和国建国時に起きた脱イスラム教改革の中で1927年までに解散させられているのですが、その中心地であったコンヤは「祈りの町」と表現する人もいるほど信仰の篤い地域のようです。
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なので歩いているとかなりの頻度でモスクを見かけるし、時間になると外まで溢れて礼拝する姿も見かけました。
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特にラマザンの時期だからか町はしっとりと落ち着いていて、他の町に比べると日中にお茶や煙草をやる人も少ないような。雰囲気のある町は旅情を感じるには素晴らしいのですが、そうなると飲食店の営業の方はというと、
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ほら、開いてない(泣)
この店はエトゥリ・エクメキの人気店。Googleマップによると朝から営業しているはずなのですが、11時のこの時点では閉まっていますね。他にも通り道の店をいくつかチェックしながらメヴラーナ博物館を目指します。
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町の中心であるAlaaddin Hill Parkを東にずいっと進むと、メヴラーナ博物館が見えてきます。セットで写っている右側のがセリミエ・モスク。2つ並んだ姿がまた格好良くて良いんですよね。
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せっかくなので前哨戦にセリミエ・モスクを見ていきましょう。イスラム教の礼拝は1日の初めが夜明け前、2回目が昼過ぎなので午前中はお邪魔しやすいのです。
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ほほぅ、落ち着いていて素敵な空間です。
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イスラム教モスクの幾何学模様は緻密さ、色使いともに本当に美しいですね。確か中世の数学を牽引したのはイスラム世界と聞いたような。トルコを見てる感じでは
日本の数学教師のステレオタイプとは真逆
の国民性に思えるのですが、面白いものですね。
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信仰の町というイメージがあるからか、これまでのモスク見学より厳かな雰囲気を感じてちょっと緊張します。さあでは本丸のメヴラーナ博物館へ行きますか。
これ無料でいいんですか⁉︎メヴラーナ博物館/Mevlana Müzesi。
さてイスタンブールでのブルーモスクに始まり、何かと間の悪いこの旅ですが、メヴラーナ博物館でまたしても!建物の象徴とも言えるエメラルドグリーンの塔が改装中じゃないですか。
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普段の行いが悪いせいだろうと言うのなら、何が悪かったか教えてもらいたいものです。なにせこちとら、
心当たりが多過ぎて分かりませんから!
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これはいけません。ラマザンのストレスが積もり積もって少しのことで取り乱しました。旅は無理にでも前向きにしないと楽しめませんからね。ほら、前を歩くおっちゃんの背中がキュートですこと。
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立派なゲートがあるのに入場料を取られず、本当は見逃してて無銭入場しちゃったのかと不安になりながら中へ。メインの建物の前が広場になっていて、ぐるりと取り囲むように展示の小部屋が並んでいます。
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こちらがメインとなる建物。往時はここで舞っていたのでしょうか。
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石造りに木の造作が組み合わさった珍しい造りです。靴を脱ぐのではなくビニールのカバーを被せて中に入ると、
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おおー素敵なシャンデリアに照らされて厳かな雰囲気ですが、両脇に並んでいるのは
ひ、棺ですか?
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あとで調べた所によると、教団に貢献した人などの棺が祀られているよう。
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そして奥の方にはルーミー師の棺。ひときわ派手に祀られていますね。
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左に折れた奥の部屋には、由緒正しそうなコーラン(イスラム教の聖典)が何種類かと、
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この箱の中にはイスラム教の開祖(というか預言者)ムハンマドの髭が収められてるのだとか。ネットにはそう書いてあるけど、現場には何の説明も書かれてません。
本当ですか?本物ですか?
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天井の幾何学模様がまた素敵だなあと口開けっぱで上を見て、アホ面のままメインの建物を後にします。出た所を囲む小部屋にはさまざまな資料品が展示されており、
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当時の聖職者のかたの生活を再現した小部屋とか、分からないなりに興味深いです。だって、
おじさんのカーテン可愛すぎません?
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おー知ってます!このやりとりはブルサでやってましたよ。
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敷地内には目立たない場所にお土産屋さんが建っていて、
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あぁ、良いですね。
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こういうのは流石に興味ないですが、
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こっちは少し欲しくなったり。腰に下げて歩きたくなりますね。
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ナイフの形とか聖職者のかぶる帽子とかカーテンとか、この尖塔の色使いもそうですが、イスラム世界って何というか
大真面目でかわいい所が堪らないですね。
コンヤの旧市街を散策します。
メヴラーナ博物館と街の中心Alaaddin Hill Parkを東西に結ぶ道路の南側は、旧市街エリアのようでして
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なんとなくオスマン帝国時代を偲ばせる町並みが広がっています。このエリア一帯が広いバザールというか商店が軒を並べているようで、
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服屋さんに衣裳屋さん、靴屋さんなどが多いようです。
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ふと見るとモスクの尖塔がニョキッと立っていて、とても風情があってよろしい。風情はよろしくても気になるのはやはり、
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食べ物のお店です。ラマザンピデと並んで見たことないパンのようなのを売ってますね。名前を聞いたのですが聞き取れませんでした。
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小さな八百屋は何軒かあるけど、魚も肉も見かけません。内陸の町だから魚は無くてもしょうがないけど、肉屋が無いのはどう考えてもおかしい。
コンヤですよ。羊喰いの町ですよ!
コンチキショーどこに隠しやがった。とジリジリしてきた所で豆屋を発見。
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豆を自前で煎ってる販売店ですね。トルコでピスタチオ食べ放題の野望は潰えたけれど、これも日本じゃお高いヘーゼルナッツがありますね。値段を聞くと1kg 200TL(1460円)。
よし買った!
でも500gでいい?と少しヒヨりながらも、ヘーゼルナッツ食べ放題で一矢報いたのでした。
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因みにこのヘーゼルナッツ、想定外の強めのニンニク風味で食べ切るのにけっこう時間かかりました(汗)
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レジで会計してる時につい手に取ったチョコバー10TL(73円)も、ヘーゼルナッツぎっしりでおいしかったです。
旧市街はこの辺↓一帯です。
コンヤの2大名物料理のひとつ、長〜いエトゥリ・エクメキ。
旧市街にある格好良いモスクAzizia Mosqueの目の前に、目星をつけていたエトゥリ・エクメキの店があります。
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と言うかその前にこの料理名。エクメキなのかエキメキなのか、はたまたエキメッキなのか、日本語表記が色々あって正しい発音を知らないわたしには判断がつきません。そういう時は大概、
その中間の発音をすれば通じるの法則。
に従って注文しましょう。よし準備OK。
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店に入ると2階に通され、壁にメニューが貼られています。一番上が例のエトゥリ・エクメキ。3番目はそれにチーズとバターが乗ったメヴラーナ、2番目はブチャック・アラスというエトゥリ・エクメキの細切れ肉バージョンらしいです。
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シンプルなエトゥリ・エクメキを注文しようと、先程の中間の発音に気をつけて、
エトゥリ・エクメッキ1枚!
ん?なんか変な混ざり方しましたね。さて、暫し待って出てきたエトゥリ・エクメキは、
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テーブルはみ出しそうなほど長い!というか、
iPhoneのレンズからはみ出てますね。
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斜めにして撮り直します。うん、長い。
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目測でざっくり1m20cmくらいあるこれを、果たして食べ切れるのかとビビりながらまず1枚目。
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うほぅ、旨いですこれ。
これなら余裕で2mくらいいけそうです。イスタンブールでもフルン・ケバブと一緒に食べて相当に美味しかったけど、これも負けていませんね。あっちは切って重ねて皿に盛り付けてたけど、こっちは長くてテンション上がる分だけ勝ちと言って良いでしょう。
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お会計はアイランも飲んで115TL(840円)。併せて頼みたかったコンヤ名物オクラのスープは品切れだったけれど、フルン・ケバブに続きさすが本場の面目躍如なのでした。
遅めの昼ごはんにエトゥリ・エキメキを食べてから、一向に腹が減らない危険信号。少し胃が疲れてきてるのかもと、念の為この日の夕食はお休みにしました。翌日食べる予定の重たいコンヤ料理に備えて大事をとるのです。いや、そうですよね。
ヘーゼルナッツのせいですよね。
次回はその重たい名物料理とコンヤの人気ロカンタ。そして遂に見つけたコンヤの生鮮市場です!
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