4月7日の朝、目が覚めて顔を洗いふと背中がおかしいことに気が付きます。あれ、ウィンドブレーカーが変だぞと脱いでみると、
誤魔化しようのない大穴が…。
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これは2019年、世界一周旅に出る為に買ったカリマーのちょっと良いやつ。極薄で嵩張らないし防風性能に優れててとても便利だったのですが、
着たまま寝ちゃあいけませんね。
4年も頑張ってくれて擦り切れ始めていたので潮時ですが、そうなるとすぐ替わりを買わねばなりません。なんせ、ユニクロのウルトラダウンもイスタンブールで穴開いちゃいましたから。
※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。
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トルコのショッピングモール初体験。
Googleマップで調べても、アンタルヤの町中にアウトドアショップは見つかりません。軽いトレッキングに行くこともあるし、小まめな寒暖調整が大事な長旅では、ウィンドブレーカーはある程度良いものを使いたい。ショッピングモールの中にスポーツ系の服屋があるので行ってみましょう。
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日本ではなかなか目にしないド派手な外見とは裏腹に、中に入ると日本のと似たショッピングモールです。
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入っているのもアパレルに鞄などのブランドショップ。
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食器とキッチン用品の店はどの国でも見るのが楽しいですね。
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おっとその、ナンチャッテ日本風はいけません。本物はもっとカッコいいんですよと、声を大にして伝えたい所ですね。
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日本の漫画はトルコでも人気のようで、かなりのスペースを占めていました。転スラとかワンパンマンは分かるのですが、谷口ジローの作品が充実していてシブい。
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フードコートはピデとかドネルのようなトルコ系ファストフードと、マクドナルドやバーガーキング等の世界チェーン系の活戦場。
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そういやトルコのマックは値段どんなだろうと見てみると、
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ビッグマックセットが135TL(986円)となかなかの値段です。さて何を食べようか…じゃなくてウィンドブレーカー!!
これが無いと死活問題ですから。
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こちらが目当てのスポーツ系洋服店。広い店舗だし色々ありそうだと期待して、店中探したもののウィンドブレーカーはなんと1枚だけ。でもその1枚が、ギリ買ってもいいレベルなので助かりました。
ナイキのGORE-TEX製4299TL(31,383円)
高いけどいいのです。500TLもオマケしてくれてラッキーなのです。
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せっかくショッピングモールに来たので、スタバにも寄ってみましょうか。
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さすがトルコ。スタバも甘いものが充実していて、一つ一つが大きいですね。
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フィルターコーヒーのGrandeサイズが36TL(263円)と、スタバは比較的安いです。
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気持ちの良いテラスでコーヒーブレイク。陽が差すとポカポカして、春爛漫のアンタルヤです。
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因みにトルコでは、挽いた豆を直接煮立てるトルココーヒーと、エスプレッソマシンを使うコーヒーが主流。日本のようなドリップ式のコーヒーは置いてあってもあまり美味しくないのです。スタバも町場のお店よりはマシだけど、日本のスタバと比べると雲泥の差ですね。
大衆食堂ロカンタを攻める!
アンタルヤ初日に「これぞ大衆食堂の良店」という店に出会い、
やはり我が ”めし旅” は大衆食堂と共にあらねばならぬ!
と唐突な使命感に駆られ、2匹目のドジョウを求めて繰り出しました。やって来たのはこちらのお店。
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店に入るとすぐ左手に惣菜ショーケース。
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迎えてくれたのは、英語は通じないなりにキチンとコミュニケーションしてくれる感じの良い奥さま。奥から旦那さんも出て来ましたね。カタコトで少し質問して、あとは見た目と直感で注文を決めましょう。
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むむむ、なかなか美味しそうで迷いますね。
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棒状の肉団子はなんでしょう。見た感じはキョフテとは少し違うイメージなので試してみましょうか。あ、そういえば店頭にマントゥと貼り紙してたからこの店の看板メニューかもしれない。かくして、いつのまにか注文は増えていくのですね。ひとしきり頼んで席に着くと、
チーン。
聞き覚えのある音が聞こえてきました。マイクロなウェイブが食べ物を魔法のように温めるアレですね。
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やや不安を感じながらも、マントゥを頬張るってみます。
・・・水っぽい(泣)
温度もぬるくて餡もヨワヨワです。気を取り直して次です次。
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こちらは野菜のクタクタ煮。いや料理名も野菜の名前も分からないのですが、葉野菜は粘りの無いモロヘイヤのような食べ味。それがかなり極限までクタクタに似てあって、なんと言うか
お婆ちゃんの味。
初めて食べるけど、懐かしさを感じますね。
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こちらの料理も全く何か分からないのですが、茶色い肉団子の方は、
繋ぎのパン粉を極限まで増やした感じ。
家庭的と言えばそうなのですが、いかんせん料理に艶がありません。
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こちらは米を使わず丸のままの麦で炊いたピラフのようなもの。このタイプは初めてですが、素朴で食べ応えもあってそこそこイケますね。どの料理もマズくはないけれど、あまりトキメクものがないのも事実。
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一番トキめいたのはこちらのパン。しっとりきめ細やかな生地で美味しいです。うーむ、なるほど。大衆食堂といっても、安いけど値段なりの店もそりゃありますよね。
ちょっと期待して頼み過ぎましたね。
会計はチャイも頼んで210TL(1533円)。ふつうなら2皿で充分だから、客単価100TLくらいでしょうか。店の場所は…載せなくていいですね。
やはり神店!ELiT PiLEKi。
となると、やはり初日に行ったこの店は、大衆食堂として相当レベルが高いと再認識です。滞在中に計3回行ったのですが、2回目の訪問はランチタイムで、
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ラマザン(断食月)中の真っ昼間だと言うのに、席は大半が埋まり、ローカルな人たちが美味しそうに食事をしています。そして時間が早いからか
オカズの種類が多い!!
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どれも美味しそうで迷った末にミートボールと野菜の料理と、前回も頼んだトルコ人のソウルフードとも呼ばれる豆料理クルファスリエ。
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「冷菜もあるよ」と奥のショーケースに誘われて、一番左のは何でしょうね。聞くと「ケルビス!」と言うので調べてみたら
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ほほぅ、根セロリですか!
聞いたことあるけど食べるのは初めてですよ。見た目ジャガイモだけど食感は全然違います。舌で崩れるほど柔らかく、煮汁がよく染みています。さっきの店がお婆ちゃんの味だとしたら、こっちは
かつて一線で働いた料理人が、引退してお婆ちゃんと食べる用に作ったお爺ちゃんの味。
ハァハァ、比喩が長すぎて息切れしましたよ。
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前回はひと皿ずつ別盛りだったけど、他のお客がやってるのを見て、
今回はぶっかけ飯スタイル!
東南アジアを思い出して嬉しくなっちゃいます。白インゲン豆を煮たクルファスリエは、相変わらずの神食感。どうやったらこんな上手に煮れるのか不思議です。そしてミートボールと野菜をトマト煮にしたようなこちら、
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ひと口食べて思わず頬が緩みました。そして素朴な疑問が頭をよぎります。
うそ、愛情って味になるの?
調味料とか料理法では説明のつかない味が間違いなく入っています。料理の艶にも色々あると思いますが、素朴で奇を衒わないのに艶がある。ある意味で最強なのではと思います。
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こちらは3回目に行った時の料理。短期間で3回目なので「おお、今日は何にする?」と友達のように迎えてくれます。「今日はトルコのスペシャルなスープがあるぞ」と言うのでトルコ語の名前を聞いたら、タルハナ/Tarhana だと言うじゃないですか。イスタンブール初日に食べたあのスープ。すごく手間がかかるし、レストランじゃなかなか食べられないという
トルコ家庭の冬の定番スープ。
食べてみると前回のような塩や酸味の強さは微塵もなく、全てがまぁるい調和の味。トロみと共に味に厚みがあり、滋養があるのがひしひしと伝わってきます。
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挽肉と茄子、トマトにピーマンの炒め煮っぽいこちらは、もう言わずもがなでご飯がススム系。ぶっかけ飯的には最強です。この味のクオリティで2回目も3回目も、チャイも頼んでお会計は100TL(730円)。トルコで美食の店は何軒もあったけど、値段も含めて考えると今旅で行った中では、
ここが一番の神店かもしれません。
※トルコ料理では、ひまわり油やオリーブオイル、マーガリンなども大量に使うのが特徴。この店も正しく油たっぷりなので、油っぽいものが苦手な人にはキツいかもです。
次回はコンヤを発ってマルマリスへ。今旅ではトルコ最後の町となるマルマリスには、ある意味では今回ご紹介したELiT PiLEKiを超える衝撃のロカンタがありました!
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