前々回に描き逃していたのですが、実はゴラパニに着いた日にツァクラから、3日目以降のルートを変更しても良いかと相談を受けていました。元々ゴラパニの後は、3日目ダバト→4日目ガンドゥルック泊だったルートを、3日目タダパニ→4日目ジヌダンダ泊に変えようというのです。
ダバトはこの時期空いている宿も少なく水の問題もある。それに行っても見える景色はプーンヒルとそう変わらないよ。
とツァクラは言うのです。それが本当なら予約の段階で言うべきだし完全に納得した訳ではないのですが、
ルート変更すれば4日目に泊まるジヌダンダで、温泉に入れるよ。
と聞いた瞬間に、尻尾フリフリ即同意。という訳で、プーンヒル山頂からの絶景を堪能した後は、ホテルを出発してタダパニを目指したのでした。
※1ネパールルピー=0.97円。ほぼ日本円と同額なので、ネパール篇では個別の日本円換算は記載しないこととします。またネパール篇で単にルピーと記載したものは、ネパールルピーのことだとご理解ください。
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9:30 ゴラパニを出発
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2月2日(日)、プーンヒルで朝日を見て朝食を食べた後、いつもより少し遅く9時半に出発です。昨晩降った新雪がふかふかに積もっているものの、
天気はピーカン!
本当に今回の5日間トレッキングは、天候だ にはものすごく恵まれました。
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この日の行程をMaps.me アプリで経路検索してみると、この地図では右端の赤印であるタダパニ村へは道が繋がっていないことになっていて、経路がでてきません。少し手前の村までの経路から推測するに、距離7〜8km、所用時間は4時間未満。前半登りで後半下りとなっていますが、標高差540mなので大したことはなさそう。
もうトレッキングの山場は越えて、後は楽勝でしょう。
学習能力のないわたしは、再び油断していたのです。
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ホテルを出て間も無く、道も定かではない雪の斜面を登り続けます。
結構…急なのね…。
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こまめに休憩している韓国の女の子についているガイドとは違い、あまり休憩をとらないツァクラ。同じ宿を先行して出発した彼女を追い越して、約1時間ほぼ休憩なしで登り切りました。雪の中にもかかわらず薄っすら汗をかいています。上着のジッパーを下ろして風を入れて、峠の上の休憩スペースからふり返ると、
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ダウラギリがくっきり。
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樹木がないので、素晴らしく見晴らしが良い場所です。
なにここ、すっごい気持ちいい!!!
ここはセカンド・プーンヒルとも呼ばれる人気のビューポイント。爽快感ではプーンヒルを凌ぐほどの気持ち良さです。
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少し長めに休憩し再び歩き始めると、
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タダパニに向かう進行方向左には、アンナプルナ・ファングと南峰。
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こんな景色を見ながらだったら、いくらでも歩けますね。
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11:30に村らしき場所へ入りました。
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ガンドゥルック村ですね。
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いつもなら、もうお昼ごはんを食べるタイミングなのですが、期待を裏切り無情にスルーするツァクラ。
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再び雪道に入り、
なんだよツァクラ、今日はずいぶん休憩が少ないじゃないか。
と思ったのですが、
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再び雪の中を流れる川のせせらぎを聴いたり、
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断崖を埋め尽くす氷柱のカーテンが美しく、
いつのまにか疲れも吹き飛びます。ザグザクも雪を踏みしめて、ヒマラヤの壮大な山々や繊細な冬景色の中を歩くこの日のルートは、
5日間で最も美しい道。
初心者でもいっぱしのトレッカー気分をたっぷり楽しむことができました。
12:40 ようやく昼食!初めてのチョウメンを食べる。
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峠から降りるにつれて融けかけた雪が泥と混じるようになり、さらに進むと雪が降っていない地域に入りました。道沿いのポツリと建っている食堂でようやく昼食。12時をまわってから食べるのは今回初めてです。
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砂糖を入れたコーヒーでほっとひと息。オーダーしたのは、チーズのかかったフライド・ヌードル(炒め麺)です。
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ツァクラに「これはチョウメンで合ってる?」と聞くと「そうだよ」という答え。チョウメンといわれる料理はネパールに限らずインドなんかでも見つけることができますが、おそらく中国方面から広まってきた炒麺(チャオミェン)が現地変化したものでしょう。
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ネパール焼きそばという表現をする人もいますが、ここで食べたものは焼きそばというより、
ナポリタン・スパゲティに酸味を加えて、さらに数段ジャンキーにしたような味付け。
事前にネットなどで見ていたチョウメンとは、色も味もだいぶ違います。ツァクラはそうだと言っていたけれど、これをチョウメンと呼んで良いのか、このときは少し疑っていました。
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13:20に再び歩きはじめて暫くすると、ツァクラが立ち止まって山々のずっと先を指差しました。
あの一番向こうにある村が、初日に泊まったウレリ村だよ。
泊まりがけのトレッキングなんて初めてで全然感覚がわからなかったけれど、2日でこんなに遠くまで歩けるものなのですね。
トレッキングってすげーな...。
と感慨ひとしおです。
14:30 タダパニのホテルに到着!ほっこり、素朴なダルバートを食べる。
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結局昼食休憩を入れて5時間、休憩が少なかったことも考えると想定以上に時間がかかってタダパニ村へ町着。
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タダパニ村の標高は2680m。日陰にはまだ雪が残っていてかなり寒いのですが、
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そんな中でも野菜を育てています。めっちゃ斜面ですけど、日当たりとか積雪の関係でわざとですね、きっと。
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部屋には問題がないのですが、共用のシャワーはいくらやっても温水がでません。
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寒いので、レストラン兼共有スペースのストーブの近くで本を読んでいると、
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宿のおばあちゃんが、豆をくれました。煎って暖かい豆が美味しいのでお礼をいうと、あとでまた沢山もってきてくれました。
ほっこり。
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夕食にはダルバートをオーダー。野菜だけでのベジダルバートでも600ルピーしますが、
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頼んだのはスペシャル・チキンダルバート750ルピー。
山の中料金ですごい高いですが、内容は至ってシンプル。
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じゃがいもと豆のタルカリに使っているのは、さっき貰った豆ですね。独特なのはドロドロに発酵したアツァール。
見た目はおどろおどろしいけれど、
味はまろやかで深い酸味です。
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肉より骨のほうが多いチキンカレーといい、
なんとも素朴で、田舎のばあちゃん家な感覚をたっぷり楽しめるダルバート。それにしても歩けば歩くほどご飯が美味しくなる、
トレッキングってすげーな。
と再び思ったのでした。
次回予告
4日目はタダパニを出発し、急な降りに消耗しながらジヌダンダ村へ到着。ジヌダンダへ来た目的は唯ひとつ、
ネパールで温泉に入るため!
次回、極楽の渓流露天風呂です。
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