寒いときに恋しくなるのが鍋料理。ネパールでも寒い思いをたくさんしてきたので、ネパールで鍋料理が食べられると聞いて心を躍らせました。どうやらチベット族の料理ギャコック/Gyakok というそうなのですが、大雑把に言ってしまうと大抵寒い場所に住んでいるチベット族。
そのチベット族の鍋料理が不味いわけはなかろう。
と期待は高まるばかりです。調べてみると値段が高めのギャコックを、手頃に食べられる店がカトマンズにあるというので、行ってきました。
※1ネパールルピー=0.97円。ほぼ日本円と同額なので、ネパール篇では個別の日本円換算は記載しないこととします。またネパール篇で単にルピーと記載したものは、ネパールルピーのことだとご理解ください。
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事前予約必須...なほど流行っているようには見えないけれど。
情報収集して見つけたお店はこちらのUtse Restaurant。Utse Hotel の一階に入っているお店です。かなり込み合う人気店で、事前予約が必須というように聞いていたので、お昼に前を通ったときに予約しておきました。
ギャコックを食べたいというと、一番左上のコースメニューしかないとのこと。内容は全部一緒で、2人前、4人前、6人前から選んでくださいとのこと。
やはり2人前からか・・・。
ひとり旅はこういう時に不便ですが、実は今回は胃袋のアテがあるのです。前にバクタプルからカトマンズ行きのバスに乗った際に助けてくれたカトマンズ在住のキルー。彼とはSNSで繋がって、やり取りをしていたのです。早速メッセージを送って「ご馳走するから付き合ってよ」というと、すぐにOKの返事が。
よし、じゃあ今夜ね!
とデポジット500ルピーを払って予約を完了したのでした。
結局コース料理をほぼ1人で食べることに・・・。
約束の19時に店に行くと、キルーもちょうど来たところ。「やぁやぁその節は…」的な再会の挨拶をして、早速店内へ。殆ど客のいないガラガラのお店は、
どこが予約必須なのか。
と首を傾げるばかりです。それぞれドリンクを頼み、お互いのその後の話をしているとすぐに料理が。まず1皿目はジャガイモをカレー風味で炒め煮した料理。これはネパールで良く見る定番の1品です。
続いて蒸しモモ。チベット料理の店らしくモモの形もチベタンスタイル。たっぷりと具材の詰まっていて、ハズレのない安心の味です。ここまで食べて、キルーの箸が進んでいないことに気づきました。最初のジャガイモは普通に食べていたけれど、モモを1つ食べてからピタリと止まっているのです。聞くと、
あんまりお腹空いていないんだ。
メインのギャコック鍋が出てきても、手を付けようとしないキルー。絶対になにか理由があるのだと思うけれど、教えてくれません。
うーん、店を決めてから誘ったのが良くなかったのかなぁ。
宗教上の理由では無さそうだけど、申し訳ない気持ちになりますね。それに現実問題、この料理を1人で片付けるのは並大抵ではありません。
具材は豆腐に春雨、二陣、ピーマン、きくらげにキノコも入っています。さらに肉団子と、
ちょっと固い水牛肉。びっくりするくらい種類豊富な具材は、ダシを鶏と水牛の骨で取っているコッテリ味のスープをたっぷりと吸い込んでいます。塩が強めでピリ辛。カラダが温まって美味しいけれど、やや大味な感じもします。というより鍋を挟んで2人いるのに、
1人ひたすら鍋を食べるこの状況に痺れます。
正直、味わうどころではありません。
追い打ちをかけるように出てきた炭水化物2連発。白米とチョウメンですが、
ここまでくると完食は無理ゲーです。
頭を切り替えて、キルーと学校や仕事、日本のことなどを話しました。話しているうちにギクシャクした感じは無くなって「ウチに遊びに来ないか」と誘ってくれたけれど、その日の夜はやらなきゃいけない作業が溜まっていたのでゴメンして別れたのでした。
それにしてもギャコック鍋。
状況的なものをさっぴいても、いまいち楽しめなかったのは、きっとこの店が高めで少し気取った感じのレストランだったからのような気がします。13%の税が乗って、ドリンクも1杯ずつ頼んで2人で1887ルピー。でももし同じものを、山村の寒い夜に村の人と一緒に囲んで食べたら、
この上なく満たされるに違いありません。
それとこの無骨な鶏と水牛のダシ。ベースはトゥクパに使われるスープに近いのですが、きっとこれを飲んでほぉっと息をつく、この味に故郷を感じる人たちがいるのだなぁと想像を巡らせてみたりしたのでした。
次回予告
長くなったネパール篇、次で最終回です!前にポカラのローカル食堂について書いた際、家庭料理の延長のようなほっこりダルバートが好きだと言いましたが、
次回はその対極。洗練されたハイクオリティ・ダルバートです!
おそらく誰が食べても文句がない、カトマンズでも人気・有名店2軒をご紹介します。
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