3月28日この日は朝から雨。春の陽気から一転、日が差さないと寒さがぶり返すトルコです。さて前日はアンカラの青空市と肉屋、乾物屋にスーパーと食材を買い回ったので準備は万端。朝から宿の共用キッチンで料理を始めます。
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※文中のレート換算は実際にアコムカードで調達したレート7.29を四捨五入して、1TL(トルコリラ)=7.3円で記載します。尚トルコはいま月単位で値段が変わるレベルのインフレ中。あくまでご参考まで。
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ラム肉とディルてんこ盛りのピラフを作るのです。
ホステルの共用キッチンは2口のコンロが一つ。作業場も1人がやっとのスペースです。先客がいたので洗米と浸水だけさせてもらい、
空いたら即!
一気呵成に作る必要があります。頭の中でイメージを固めて、さあスタートです!
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まずは牛脂を弱めの火で溶かし、脂が出てきたらラム肉を入れて火を強めます。ここは表面だけ焼き色をつける感じで一旦取り出します。と、ここで宿のオバチャンが登場。
こっち借りるわね〜。
と右側のコンロをコーヒー淹れるのに取られてしまいました。右側が火力が弱く、左側は基本強火。おそらく気を遣ってくれたのですが、
しまった右がよかった。
気づいた時にはあとの祭り。オバチャンが帰ってこないので勝手に入れ替えるわけにもいきません。
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とりあえずは左のコンロを使い、同じフライパンで微塵切りにした玉ねぎ、ニンニクを炒め小口に切った青唐辛子(あまり辛くないやつ)と米も加えて炒めます。塩気とクミンを入れて馴染ませた所に、トマト、水、そして大量のディルを投入!これはアレですね、
イスタンブールのゲリックで食べたピラフからのインスピレーション。
ある程度加熱した所でラム肉を投入します。追いディルで更に香りマシマシして、あとは炊けるまでじっくり加熱していくだけ。
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ここだ問題は火力です。1食分だから米が少なく、当然水も少ない訳で、それを対して火が強すぎる。しかもフライパンに蓋がないので、同じ型のフライパンを逆さにして被せている状態です。隙間から蒸気は盛大に漏れ、水分はみるみる減っていきます。ほんとは小さな鍋で炊きたかったのですが、見当たらないので仕方ない。
パエリアみたいに何とかなるかと思ったのです。
フライパンの底は焦げ付きはじめ、でも米の芯はまだ残っている。慌てて電気ポットでお湯を沸かして継ぎ足して、、、全てはコンロを奪ったオバチャンのせいにしたい所ですが、いやちょっと待て。そういや今までピラフなんて作ったことないじゃん。
何故レシピも調べず作れると思ったのか!
かくして出来上がったのが、こちらの一皿。
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焼いた茄子と赤いピメント、仕上げにディルとイタパセを乗せて見栄えを整えたものの肝心の米は
生煮えをギリギリ脱した失敗アルデンテ(泣)
うんうん、大丈夫。食えなくはないですよ。それにこんな料理でも一つだけ褒められることがあります。それは、
ラム肉が旨い!
さすが町で評判の肉屋さんです。材料は残っているので、夕飯でのリベンジを誓ったのでした。
見応えあります!アタテュルク廟
旅先料理の初戦に惨敗を喫し、沈む心とは裏腹に、いつの間にか雨が上がり晴れ間が広がってきました。
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それじゃあ気分転換も兼ねて、アンカラ観光のもう一つの目玉アタテュルク廟を見に行きましょう。
※アンカラにはアナトリア文明博物館というこれまたメジャー観光スポットがあるのですが、体力とモチベの関係で今回は諦めました。
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地下鉄に乗ってAnadolu駅で下車。ここから歩いて1.3kmなのですが、アンカラ城に続きどうもまた裏ルートっぽい寂しさ。ほんとにこんな場所にあるのかしらと不安を感じる頃「独立の塔」が見えてきました。
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箱型の建物の中には戦車が1台。
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独立戦争を戦ったものなのでしょうか。正直ちょっと唐突感が否めません。
うーむ、大丈夫かアタテュルク廟。
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不安が増す中、参道のような通りを歩いて廟を目指します。両脇には何でしょう、獅子ですか。威厳を感じる佇まいですが、
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正面から見るとちょっと可愛い。
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そのくらいしか盛り上がりがないままに、アタティュルク廟へ到着しましたよ。
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この先に例の廟が見えて来るはずですが、さて如何ほどのものか…。まあこういうのは期待しすぎてもねぇ…..
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うおーーー!!カッコいい!!!
想像の5倍くらいカッコいいです。
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トルコ共和国を建国した際、政教分離と西洋化の方針を打ち立てたのが初代大統領アタテュルクさん。なのでその霊廟であるこの建物も、イスラム色を廃してアナトリアン様式で作られたそう。アナトリアン様式がなんたるかは1ミリも知りませんが、
すごいぞアナトリアン!
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派手さと落ち着きを兼ね備えていて、国の誇りや威厳を感じるというのでしょうか。とてもシンプルでカッコ良いのです。
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警備の兵隊さんもビシッとしてカッコいい。別の人が汗とか拭ってあげていて、それでも全く動かないので
もしや人形だったりして
と本気で疑ってしまうほど。
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廟の中も至ってシンプルな造りです。立方体の箱型の正面奥には、
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アタテュルクさんの棺。そういえばトルコって、至る所に偉い人の霊廟があって、
棺がドーン!
というのが定番なのですが、中にご遺体は入ってるのでしょうか。調べるほどじゃないけど、ちょっとだけ気になりますね。
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天井もシックで煌びやか。
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そういえば、こんな葉巻ありましたよね。
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霊廟の前は広大な広場になっていて、四方を建造物が取り囲む形なのですが、出て左側に博物館の入口があります。
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無料というので入ってみましょう。最初の3部屋(確か)は写真ダメだよと言われたのですが、そこには初代大統領アタテュルクさんの衣服や身の回りのもの、女性への贈り物なんかが展示されています。実はアタテュルクさんは超絶イケメンで有名で、若い頃はべらぼうにモテたらしい。なので服とか持ち物とかも、
いちいちカッコいいんですよね。
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撮影禁止エリアを抜けると、独立戦争の軌跡を説明するゾーン。
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写真だけじゃなく、リアルな模型で雰囲気を感じさせてくれます。
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希代のデキる男はこんなお顔です。
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けっこう長い距離を歩いたなと思ったら、出口は真反対の廟の右翼。大きな広場をぐるっと半周した格好ですね。
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最後はデスクで仕事してるシブいアタテュルクさんで締め。
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お土産売り場もありました。ネクタイちょっと欲しくなりますね。
ピラフ再挑戦!
アタテュルク廟の見学を終えて、カフェで暫しの休憩タイム。ちょうどサッカー日本代表戦をやっているのでTVerで観戦します。三笘すごい!
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というか海外旅行も隔世の感がありますね。昔は本を持ってくのが重くて大変で、旅先で日本語活字の禁断症状とか出ましたもんね。
旅行者が日本の古本を売り買いする店がインドにあったりしてね。
今じゃ日本と同じ環境で情報にアクセスできますから、便利で助かります。
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さて、宿に戻ってピラフに再挑戦。キッチンの棚をゴソゴソ漁ったら、小さい鍋を見つけました。よし、今度は蓋もある。これで弱火コンロを使えばかなり改善するはずです。
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それでもまだ若干火が強いようで、様子を見ながら一度コンロから下ろしたり。完全マニュアル運転で丁寧にいきますよ。
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うん、だいぶ良くなりました。ラム肉が少なかったので小さめに刻んだ分食べやすさアップ。ディルが良い具合に効いています。でもやはり、こちらの米は吸水の仕方ひとつとっても日本米とは違いますね。もっと色々試してみたいけど、次回持ち越し。またの機会に挑戦しましょう。
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次回はアンカラを離れ、カッパドキア観光拠点の町ギョレメへ。季節外れの大雪に見舞われ、見通しの立たない状況に追いやられました。
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