さて、前編に引き続きマレーシアはペナン島の激旨グルメです。今回はペナンでも存在感を放つインド系料理!インド料理ならインドで食べればいいじゃないと思うでしょうが少々お待ちを。マレーシアには100年を超えて独自進化した、
歴史ある絶品インド料理があるのです!
その他のお薦めインド料理ととにご紹介します。さらにマレーシアの国民的オヤツともいえるチェンドル他、甘いものも2軒も!それではいってみましょう。
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ペナン島インド料理の底知れない実力
ペナン島の中心都市ジョージタウンには、リトルインディアと呼ばれる一角があります。一歩入りこむと道端で焚かれたお香に流れてくる爆音のインド音楽。サリーを纏った恰幅の良い女性が歩き、濃いーい顔のインド人のオッチャンが店先でタンドール釜を巧みにあやつっていて気分が盛り上がります。インドさながらの香ばしいリトルインディアを出ても町のあちこちにインド系の飲食店があって、独自性を保ちつつ、他の民族の文化とも混ざりつつ、
強固でありながら柔軟なその在り方は、他民族国家マレーシアの懐の深さが感じられます。
そんなマレーシアならではの魅力たっぷりがたっぷりの、ペナンで食べたいお薦めインド系料理3品をご紹介します!
ナシカンダールは老舗2軒で!
トップバッターにしてペナン島全体でもTOP3に入るであろう必食グルメがナシカンダール。ナシはご飯、カンダールは天秤という意味で、その昔天秤棒を担いで売り歩いていた頃からの由緒正しき伝統的な
カレーぶっかけ飯!
聞いたところでは渡ってきたインド人がマレー人の奥さんをもらい両国の食文化がミックスされてできた、インド版ニョニャ料理のような存在だそうなのです。
ハメディヤ・レストラン/Hameediyah Restaurant ~ 人気No.1の実力店
1軒目はこちら。創業113年の老舗で、連日店外まで行列が溢れるペナン島有数の人気店です。おそらくガイドブックに載っているのでしょう。観光客も多いのですが、確実に並ぶ価値のある実力は折り紙付き。
とりあえず行列の最後尾について進むと、このようにズラリと並んだ料理の前で注文です。まずはお米の種類を選ぶのですが、
私のお薦めはシンプルな白いごはんナシ・プティ(Nasi Putih)。
これが一番カレーの妙を味わうことができる気がします。あとは好きに食べたいオカズを指させば良いのですが、肉を1品と野菜を数品選ぶのがおそらく標準的。この時はお勧めされたベベク(アヒル)肉とゆで卵、キャベツと青唐辛子の総菜をチョイスしました。選んだおかずをご飯に乗せ、店の兄さんが数種類のカレーソースをぶっかけてくれるのですが、
このソースが味のキモ!
店や人によって内容が違い、ソースの種類からかけ方までそれぞれにこだわりがあるそうです。皿を受け取ったら2階へ持ってあがり、飲み物のオーダーは席に着くと聞きにきてくれます。さて、こちらがそのナシカンダール。
ドカンと存在感のあるベベク肉はぎゅっと濃く味が締まり、キャベツはジューシーで卵はマイルド。唐辛子がピリリと良いアクセントになります。そしてやはりナシカンダールのキモであるカレーソース!
数種類のソースが極めて適当にぶっかけられているようでいて、混ざっている部分と混ざらない部分のバランスが絶妙!数種のソースと数種のオカズがそれぞれ独立して、でも所々混ざりあって、だから味が立体的になり1皿の中で万華鏡のように味が変化していく。
これって多民族国家マレーシアそのもの!
なんてことを考えながらナシカンダールを掻き込むと、ペナン旅がますます魅力的に感じられてくるはずです。お会計は渡された番号札をもって1階で。食後に支払えばOKです。
ライン・クリア/Line Clear ~ 庶民的でも味は敗けてない!
ハメディヤと双璧をなす老舗がライン・クリア。創業90年だそうです。こちらはぐっと庶民的で、半屋外の店舗は屋台の延長のような雰囲気。でも奥に入ると結構広く、ローカルなお客さんで賑わっています。
入口のカウンターに並んだ料理を選んでから、自分で席へ持っていくのは同じ。
この店でもキャベツにゆで卵、それとチキンにひよこ豆を乗せてもらいました。実はこのひよこ豆、レジのおじさんの晩ごはんだったそうなのですが、知らずに「それちょうだい」と言ったら分けてくれました。人情味があって優しいのです。
庶民的な店だけあって、ソースのぶっかけ具合もワイルド(笑)。でもその味は、
ハメディヤにも引けをとらない絶品です!
こってりと仕上げたチキンにあっさりキャベツ。それぞれのカレーソースがまた複雑に折り重なって、味の抑揚が素晴らしい。これで1皿200円ちょっとなのでハメディヤの約半額。でももし今ペナンで行けるとしたら、どちらかではなく確実に両方とも再訪する、それくらい魅力的な2軒でした。
ロティは朝食にもおやつにも!
ペナンには美味しい朝ごはんが沢山ありますが、インド料理系の代表選手がロティ。といってもインドのロティとは違って、これは東南アジアでよく見るロティ・チャナイ(Roti Canai)というものです。タイやミャンマーにもありました。伸びの良い小麦粉生地を薄くして、具材を挟んで折りたたむように焼いていくのですが、
中に入る具はオカズ系から甘いものまで多岐にわたります。
熱々のロティに齧り付くと、モチっとした生地はほんのりパイ生地のような層があって、
台湾の蛋餅(ダンピン)にかなり似てる!
まあ正直なところ、バナナと卵の組み合わせはそれほどでもなくて、しょっぱいのか甘いので分けて食べたほうがよさそう。食べたのはリトルインディアでふらりと入ったお店ですが、おそらくこの料理はさほど不味い店というのは無さそう。朝ごはんにもオヤツにもなる素敵な軽食なので、店先で美味しそうに焼いているのを見かけたら、トライしてみてはいかがでしょう。
ビリヤニが悶えるほど美味い店
カレー風味の炊き込みご飯ビリヤニは日本でもかなりメジャーになってきましたが、私がこれまで食べた中で暫定1位なのがペナン島で食べたもの。竹から出てくる魔法のような美味しいビリヤニです。
Kannaa's Bamboo Masala Briyani Penang ~ ふんわりライスとやわらかマトン
10時半からやっている店ですが、ビリヤニは11時から。チキン、マトン、魚、海老、野菜の5種類で、口コミで評判の良いマトンを注文。するとまずテーブルに、
バナナの葉とアチャールなどがセットされ、ビリヤニの登場を待ちます。
竹筒持ってきてトントントンと小気味よい音で叩くと、まずゆで卵がゴロリ。続いて鮮やかな色に炊きあがったビリヤニが出てきます。
バスマティライスでしょうか。細長い長粒米はよく見ると色が2層になっています。言えばスプーンも用意してくれるのでしょうが、せっかくなで手で。
竹筒で圧し潰されていないかと心配したビリヤニは、
逆に驚くほどふんわりパラパラ!
スパイスと旨味が1粒1粒に染みわたり、とんでもなく美味い!とても柔らかいマトンは臭みを感じずに濃い肉の味を楽しめます。卓上の銀ポットに入ったカレーソースはマイルドで味の変化が嬉しく、赤いソースを混ぜると一気に辛くなるけれど、同時に旨味もアップ。ボリュームたっぷりなのに、あっという間に一気喰いしてしまいました。インドで食べても、意外と店によって美味しかったり不味かったりするビリヤニなので、もしまだ美味しいビリヤニを体験したことがない方は、ぜひぜひこの店で!
スイーツまであるから胃の休まる暇がないのです
5泊に延泊したペナン滞在ですが、あまりにハズレ無く美味しいものが次々出てくるので、逆上して食べ続けていた毎日。普段はあまり攻めない甘いものまで手を出してしまいました。前篇で少しご紹介した龍鬚糖や飲茶店のエッグタルトの他にも、
中国系の焼き菓子や、
ドリアンのソフトクリーム。さらには、
ペナンで一番 “長い” カフェという謳い文句のチャイナハウスレストランのケーキも。そんな中、ここでは特に印象に残った2つをご紹介します。
チェンドルはマレーシアの国民的かき氷スイーツ
マレーシアに限らず、インドネシアやシンガポールをはじめ東南アジアのあちこちに似たものがあるチェンドル。マレーシアでも路上の屋台を中心にあちこちで見かけ、もう国民的スイーツと言ってよいのではという勢い。ペナンでも「チェンドルを食べるならここ!」と教えてもらった名店があるので、行ってきました。
Penang Road Famous Teochew Chendul ~ 大人気行列店!
ペナンらしい大きなウォールアートが目印の屋台では、次から次へとチェンドルが作られ忙しそう。屋台の裏には店内席があるけれど満席です。持ち帰りでもいいかと思って「1つください」と言うと、「あっちの方に席があるから座って待ってて」と言われました。
向かって左側に少し離れてあるここも同じ店なのだそう。適当に座って待っていると、ちゃんとチェンドルを持ってきてくれました。
自然な甘さに炊かれたお豆に、パンダンリーフの緑色が可愛らしいゼリー。ココナッツミルクベースの、これまた甘さ控えめなシロップに漬かっています。
中にごろんと転がっている氷をザクザク崩すとヤシ糖のコクがある甘みが広がって、
うん、これ嫌いな人いないんじゃないかな。
暑い中、町を歩き回って疲れたときにぴったり。アジアを感じるオヤツなのです。
ほっこり癒しの屋台菓子アポム(Apom)
ジョージタウンにはいくつもの屋台街があって、観光客もローカルも分け隔てなく賑わっています。マレーシアの人々は食べるのが本当に大好きで、1日に6食も食べたりするのだとか。夕食のあと遅めの時間に町へ繰り出して、家族や友達と軽食をつまむのが大切な時間なのだそう。そんな和やかムードの屋台街をぶらついていて発見したのが、こちらのお店。
屋台街で大行列!お婆ちゃんの店
その屋台街で明らかに一番長い行列を作っているので気になって覗いてみると、
ピンクのTシャツを着たキュートなお婆ちゃんが一心不乱にお菓子を作っています。粉生地をフライパンに流しいれ、蓋をして焼いてくるりと巻く。どこまでも地道で黙々と同じ作業をし続けて、合間にお客さんからお金を受け取り、お菓子を渡しています。その素朴な雰囲気に惹かれて行列に並びました。
APOM(たぶんアポムと読むのでしょう)というお菓子は、1個10円ちょっと。小麦粉と卵の生地はトコトンやさしい甘さで、具材など何も入っていないのだけど、
端っこはパリパリして、真ん中は厚めでふんわり。
とても食べ心地がよいお菓子なのです。お婆ちゃんの焼いている姿と相まって、気持ちもほっこり温まる。これまた旅情を掻き立ててくれる素敵なお菓子です。
↓屋台街はこの辺です。
最後に
ペナン島ジョージタウンは色んな国の美味しいものをギュッと詰め込んだ、
フーディーにとっては宝箱のような町。
町全体が観光慣れしていて人当たりがやわらかく、それでいて商売っけが目立つようなこともありません。歩くだけでもかなりの部分はカバーできますが、中心街の周囲を環状に巡る無料バスが走っていたり、便利で居心地がよくて、とても洗練された町だと思います。
美味しいものが旅の楽しみという方には素晴らしい旅行先ですよ。
と改めてお薦めさせていただきます。5日間の滞在中にはここに書いた以外にも色々食べたのですが、それでもまだまだ食べ足りないペナン島。世界一周が終わったあと、私もまた戻ってきたいと思います。
↓興味があればペナン島の旅日記もぜひ!
↓美味しい店をさがすなら、こんな本も!
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