ガパオ、パッタイ、カオマンガイにトムヤンクン。日本でもお馴染みのおいしいタイ料理が山ほどある中、今回わたしが注目していたのはタイの牛スープ。台湾から始まり、フィリピン、インドネシア、マレーシアと、牧畜文化でもないのに何故か各国に絶品牛スープ料理が見つかり、俄然そっち方面へのアンテナが高くなっていたのでしょう。
やっぱりタイでも旨そうな牛スープが見つかりました!
結局3軒で食べ比べることになったタイの牛スープは、それぞれ特徴があって、どれも絶品!順次ご紹介していきますが、その1軒目はエカマイにあるワッタナーパーニット/Wattanapanit。2018年2019年と2年連続ミシュランのビブグルマンに選ばれている名店ですが、気取ったレストランでは全然なくて、常連さんが次々とやってくるローカル食堂です。
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ワッタパーニットへの行き方
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最寄駅はBTSのエカマイ駅/Ekamai Station。1番出口から外にでます。
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すぐ近くにある大きな交差点を右(北)に進路を取れば、あとは1.6km約20分まっすぐ歩くと右手にあります。歩くのが面倒な人は、バイタクかタクシーを捕まえれば、あっという間です。
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道路に面して特注の大鍋に牛スープが大迫力で煮込まれているので、間違えようがありません。
というか、もう臭いで分かる!
雰囲気だけで既に美味しそうですよ。
麺を入れるかご飯と食べるか。どうやら鍋もあるらしい・・・
ヌアトゥンというのは中国の流れを汲む牛スープ料理で、タイらしいアレンジが入りながらも八角やシナモン等の漢方っぽい香辛料が使われています。
とにかくこの、鍋の迫力!!!
台湾・嘉義の「神の宿る牛モツスープ」に準じる力強さがあります。
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さて、これをどう食べるかですが、麺を入れるかライスと一緒に食べるか。どうやら2階では鍋なんかもできるっぽいのですが、詳細は不明です。
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英語メニューも用意されているけれど、よく見てみると山羊(Goat)か牛の2本立てでメニューが構成されています。煮込み系以外にも色々あるみたいだけど、
この店に来たらまずはガオラオ/Gao-Lao にライスが定番らしい。
ガオラオというのは麺を入れない牛スープで、牛の色々な部位をご飯と食べるというもの。ガオラオ100THB(353円)にライス10THB(35円)、飲み物は「甘くないのを」と言ったら
えぇ?甘くないの・・・無いわね。
という感じだったので、菊茶15THB(53円)をオーダーしました。
絶品牛スープは、タレで更に美味くなる!
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待つこと数分。ガオラオが着丼しました。八角の香りが甘く漂ってきます。まずは、スープをひと口。
はぁぁああぁ、深い。
八角が効いてやや甘目のスープは、その甘さが浮き立たない位、牛の旨味がたっぷりでとにかく味が深い。これは旨いです。
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さほど量が無さそうに見えて、よく見ると中には各種の具材がゴロゴロと入っています。
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良く煮込まれた牛肉は、堅く締まることなく、
歯を当てると肉の繊維に沿ってホロホロと解れていきます。
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別の部位のこれは、
ふわりと柔らかく、官能的な食感。
うっとりします。
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センマイ(第3胃)もやっぱり、やわらかい。美味しいスープをたっぷり吸って、噛むたびに溢れてきます。
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ルークチンと呼ばれる肉団子はぷりっぷり。食感の良いアクセントです。それぞれの味を確認し、その美味しさに唸りますが、本領はまだこれから。
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テーブルには砂糖やナンプラーといった各自で味を調整できる調味料が置いてありますが、この生唐辛子入りの酢、プリックナムソン/Phrik Nam Son というそうですが、
周りを見るとローカルのお客は殆どこれを使っている。
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まずは横の客に倣って小皿に取り、粉唐辛子を加えてお肉をつけてみます。
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それをご飯の持っていって、ちょんちょん。パクリとひと口でいって、すかさずお米で追いかけると・・・
あーもう、これ最高にご飯に合う!
暫しこのスタイルを楽しんでふと、じゃあスープ自体にもプリックナムソン入れたら美味しいんじゃない?と思ってやってみると、
あ、やっぱり美味しい!というか恐ろしく美味い!!
甘目の味わいが酢と唐辛子で締まって、スッキリする分余計に出汁のコクが感じられる気がします。うん。好みはあるけど、個人的にはプリックナムソンを入れて初めて、このスープは完成という気がします。
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そうなると、青菜でご飯を巻いたり、その楽しみ方はもう自由自在。うまいうまいと一気に平らげてしまいましたが、最初思っていたよりボリュームはしっかりあって、しっかりお腹いっぱい。
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食べ始めは、台北の牛肉麺(紅燒の方)や台南の牛肉湯を思い出し、たしかに共通する要素は多いのだけれど、やっぱりタイ独自に進化していて違うものでした。
特にプリックナムソンを入れてからの劇的な変化は感動すら覚えます。
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タイのミシュラン・ビブグルマンにも2年連続で選ばれているというローカル食堂。もちろんミシュランだから間違いないなんて言いませんが、
よくぞこの店を選んだ!
と柏手を打ちたくなるような、絶品ローカル食堂でした。
次回予告
次回はバンコクの絶品牛スープ第2弾。中華系の流れを汲む今回のお店と異なり、八角などを使わない
純タイスタイルの透明スープ。
方向性は違うものの、ワッタナーパーニットに負けず劣らずの絶品です!ハーブも入れ放題で爽やか系かと思いきや・・・・・・汗だくだくのラーントムヌアパーミヤオをご紹介します。
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