フィリピン英語学校に来て5週間。いまだテンションを切らずに英語トレーニングを続けていますが、フィリピン人の先生や生徒仲間との交流もあって楽しく過ごせています。
フィリピンでは年に1回、職場のみんなで出かけて遊ぶという
「チームビルディング」という習慣
があって、今回は生徒もほとんどが参加。午前中はチーム対抗のゲームでチーム力を高め、午後は自由時間という流れです。日本でも新入社員研修で取り入れたり、チーム力向上研修なんかでやるアレと同じですが、
そこはフィリピン。期待を裏切らない外し方をしてくれます。
たとえば肩越しと股の下から、ポリコップの水を後ろに移していって、早く規定量の水を運び終えたチームが勝ち、とか。5人で1m四方のシートにのって、足だけ使って早く裏返したチームの勝ちとか。
それ、バスで3時間かけて来てやります?
と言いながらも、障害競走で膝をすりむいたり、やると真剣になっちゃうのです。
待ち時間には、その辺に生えているマンゴーの木から緑のマンゴーを収穫。先生はみんな手慣れたものです。甘さは無くすっぱいマンゴーですが、生でかじったり、サラダにしたりするそう。
午後はプールで遊んだり、昼寝したり。
チームビルディングは年1回だけですが、毎週金曜は学校の屋上で飲み会をします。
この日は出席率も高くて賑やかな会。
下は18歳(お酒は飲んでいません)から上は70代まで
世代を超えて話すのも楽しい。参加も途中でいなくなるも自由ですが、1週間の勉強からの解放感もあって、だいたい毎週2~3時まで飲んでいます。
さて本題は、そんな飲み会の翌土曜日に食べたパレスの話ですが、その前にもうひとつ。
本当にいた!タホ売りのおじさん。
ご飯に行こうと学校をでると、
「タホ~、タホ~」
というおじさんの声が聞こえます。見回すと、天秤棒の両側に大きなバケツをぶら下げたおじさんを発見。
これが噂に聞いていた「タホ売りのおじさん」か!!
サルチェド・サンデイ・マーケットの回でご紹介した、フィリピンの豆腐スイーツ「タホ(TAHO)」ですが、本来は街を歩き売りするおじさんから買って食べるものだと聞いていたけど、本当にいるんですね。さっそく見にいってみます。
値段を聞くと、
小さいカップで10ペソ(21円)という、びっくり価格!
その場にいた男子4人そろって注文。即席スイーツ男子会です。
まず片方のバケツから、豆腐をすくってポリコップに入れて
もう片方のバケツから、タピオカのようなツブツブを乗せ、黒糖シロップを垂らしてひと混ぜしたら完成。
スプーンはついてこない。つまりこれは飲むものです。
豆腐も飲み下せるくらい滑らかで、タピオカ(?)もふにゃりと柔らかい。あっという間に食べ終わってしまいます。それにしても10ペソは安い。
次に見かけても絶対買います。
でもその時は、黒糖シロップ少なめにしてもらおう。
その後朝ごはんに目当ての店へ行ったら11時オープンだというので、朝ごはんは別の店で食べて、午後イチに再訪しました。
これもパレス?衝撃のLOLENG's PARES
ここもグルメ先生ヘイゼルの紹介。
これまで3回訪問して常に閉まっていて、
もう営業してないじゃないかと疑っていましたが、やってました。正確な営業日と時間はまだ把握していないけど、どうやら日曜休みで朝11時からオープン、夕方には売り切れて閉めてしまうらしい。
店外の長テーブルの他には、店内の1卓のみ。極小店舗ですが、パレスとシログ、それにパンシットビラオという米麺料理もやっているようです。
それにしても、
パレスが75ペソ(159円)って、相当強気の価格設定。
パレスは通常40ペソくらいなので2倍近いです。パシータのパレスとはかなり違うと聞いていましたが、どんなものが出てくるのか、待つこと暫し・・・。
ん?これパレスですか?
緑とかピンクのプラ食器で食べる屋台パレスに慣れた身には、驚きの見た目。
一瞬、台湾で小吃(シャオチー)を食べているのかと思いました。
まずは、パレスと別についてきたスープをひと口。どうやって作っているのか分かりませんが、ブイヨンスープにも通じる強い旨味。続いてパレスに取り掛かると、
あれ?内臓が入ってない?
中には牛肉がゴロゴロ。すくって食べると、
ものすごくリッチな旨味がぶわーっと押し寄せてきます。
パレスはスープ料理だと思っていたけど、これはシチューのような濃厚さ。といってもビーフシチューとは全然違うもので、
ザ・ご飯のお伴といった趣き。
パレスの流儀に倣って、オン・ザ・ライスをすると、
うおぉ、やっぱりご飯にめちゃくちゃ合う!!!!!
そこからはもう、一気呵成。頭の片隅の冷静な自分が、
「これもパレスなの?いつもとどう違う?何でダシを取ってる?」
という疑問を投げかけようとするのですが、実物の自分はもう本能のいいなり。実際の頭の中は、
「うまい!ご飯に合う!うまい!ご飯にあう!ご飯もうまい!」
殆ど食べ終わったところで店のおかあさんから
「スープお替りいる?」
と聞かれて我に返りました。え?スープお替りできるんですか?勿論いただきます。出てきたスープも平らげて、しばし呆然。想像を超えたパレスの世界の広がりに、途方に暮れる気分です。
すごく美味しかったけど、もう一回食べないと美味しさの正体がよく分かりません。
そんな訳で、翌日再訪したらやっぱり閉まっている。1回食べた今でも、LOLENG's PARESはやっぱり幻の店のままでした。いくら呆然としていたからって、営業日と時間を聞いてこなかったのは、大失敗。
今の所分かっているのは、牛の内臓や油、骨も使ってスープを作り、それらを具材としても食べさせる通常のパレスと違い、
精肉部分を贅沢に使った高級パレスということ。
通常のパレスが劣っているということではなく、それぞれの魅力を持つ、殆ど別の料理でした。
それにしても、マニラから離れた小さな町の、10坪もない小さな店で、
こんな品質志向の商売をしているということが驚きです。
フィリピンには「料理人がやっているこだわりの店が少ない」と感じてきましたが、前回紹介したラパズ・バッチョイといい、街の良店もしっかりあるようです。
最大の問題は、そういう店をどうやったら見つかるの!?ということ。
学校周辺は良いけど、マニラや、学校卒業後のフィリピン周遊でどうやって情報を得ればいいのか、悩ましい。
なにせこの店、googlemapにも登録されていません。ネット情報は皆無です。
ぱっと遊びに行った観光客の目が絶対に届かない所で、ひっそりと美味いものを出しているフィリピン・ローカル食堂。なかなか手強い底力を垣間見ました。
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