前回書いたサスーン・ドック鮮魚市場で衝撃を受け、
ぜひともムンバイのシーフードを食べるべきである。
との思いを胸に、美味しいシーフードの店を探しました。まずは水産輸出の仕事もしているという宿泊先ゲストハウスのマネージャーから「海老が美味しい」と聞いたお店。そしてネットで日本人の方が「ムンバイ最高」と紹介していた高級シーフードレストランへ行って参りました。
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新鮮な海老が食べられると聞いたけど、ちょっと方向違いの Sahibaan Oriental and Indian Restaurant。
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宿のマネージャーから新鮮な海老カレーが食べられる店と聞いてやってきたこのお店。看板にある、INDIAN & CHINESE という表示を見た時に
ん?
とは思ったのです。冷房の効いた店内に入りメニューを開くと、インド料理よりも中華寄り。そこにタイ料理なんかも混ざっている感じです。
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ともあれ海老は何処だとメニューをめくっていくと、
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あ、これだ。海老メニューが5種類並んでいますが、どれもインド料理っぽくない。
カレーもあるけどタイカレーじゃないですか。
スタッフを呼んで、インド料理の海老メニューはあるの?と聞くと、一番上の Kung Pao Prawns 380ルピー(585円)がそうだとのこと。ふむ、ではその料理と、それに合う主食を聞いてタンドール窯で焼いたパラタ/Paratha 80ルピー(123円)を2枚頼みましょう。
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ペプシ50ルピー(77円)もオーダー。暑くて疲れるインドでは、妙に炭酸飲料が美味しく感じるのです。
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15分ほど待って、Kung Pao Prawns が到着。
ん?
取り分けましょうと、手前の皿に盛り分けてくれます。
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んん?
なんか既視感のあるビジュアル。でもここはインド。きっと想像を超えてくるに違いない。
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パラタというのは、チャパティの小麦粉生地を薄く伸ばし、間にインドの澄ましバターであるギーを挟み、織り込んで層を作ったもの。
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パイというほどサクッとはしていないけれど、食感が良くて小麦粉の味と油分のこってりが合って美味しいのです。これで海老を挟んで食べてみると、
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やっぱり海老チリじゃんか!
スパイスが入って2割くらいインドテイストなので、店の子に騙された!とも言い切れないのですが、期待していたものとは大分違う。因みに海老自体はプロウンというには小さめで、シュリンプに比べれば大きいのが10尾ほど。
ぷりぷりジューシーで鮮度は確かに良さそう
ですが、残念なことに海老チリならもう少し上手に作れるよねというレベルでした。お会計には5%乗ってトータル620ルピー(955円)。インド料理に拘らず海老を食べたいなら、海老チリ以外を試してみる価値はあるかもしれません。
日本的蟹料理とは対極の、超こってりバター・ガーリック・ペッパー@トリシュナ/Trishna。
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さて、気を取り直して本命はこちら。某サイトで「ムンバイ最高のシーフードレストラン」と紹介されていたお店トリシュナです。インド人と話していて、
あのべらぼうに高い店だろ?
と言われましたが、最高と聞いて逃げるようでは“めし旅”の名がすたるのです。
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この店の看板メニューはどうやら蟹。本当にべらぼうで手が出なかったら退散しようと思っていたのですが、ちゃんとサイズバリエーションがあって、ジャンボ、ラージ、スモールの品揃え。スモールの殻付きが1250ルピー(1925円)で、身肉だけのボーンレスが1450ルピー(2233円)。
確かにインドの物価からしたらべらぼうですが、蟹と考えたらギリギリ許容範囲内。
バター・ガーリック・ペッパーという味付けがイチオシとのことで、それのボーンレスをオーダーしました。
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高級レストランだけあって、インドなのにビールもあります。インドのビール、キングフィッシャーのULTRA 330ルピー(508円)。ビールも高いですが、ここでケチるよりもこの店を最大限楽しむなら必要投資です。
インドで初ビールですしね。
すっかりして飲みやすく、ビールをなかなか飲めないモルディブで渇いたカラダに染み込みます。
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ビールのお供に勧められた Fish Koliwada 590ルピー(909円)。ピリッと辛い白身魚の唐揚げといった感じですが、
これは正直それほどでもない。
確かにビールには合いますけどね。ビールが2本目に入った頃合いで、本日の主役の登場です。
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おお。水増しなしの蟹肉とソースだけ!
スモールだけど充分2人で分ける量があります。そして蟹に合わせるのが、
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Butter Roomali Roti 95ルピー(146円)。ルマリロティというのは、小麦粉の生地を薄く焼いて、間にギーやバターを挟んで折り畳んだものとのこと。
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ルマリロティで蟹を挟んで食べると、
うわぁ、すっごい濃厚。
バター×バターの相乗効果で、まったり味の最上級レベルに。それを薄生地のロティが包むものだから、
さながら、わがままボディのお姉さまが薄衣を纏って踊っているよう。
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これだけ濃厚なのに、蟹の味も負けていないのがすごい。このバランスを得るのにやはり殻なしのボーンレスが重要で、
大量の蟹肉を惜しげもなくまとめて口に放り込む。
それによって下品にならないギリギリのところで、蟹肉とバターの色気ある味が実現しているように思えます。うーん、エロい味です。日本で蟹を食べるなら、蟹酢なんかでさっぱりと。まずは素材の味を損なわないことを考えると思いますが、この料理はその対極。スパイスが少なくカレーではないけど、
やっぱりインドらしい料理でした。
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調子に乗ってデザートもオーダー。マライ・クルフィ/Malai Kulfi 150ルピー(231円)です。食べた感じは、
キャラメルをアイスにしたみたい。
インドのアイスって少し粘り気があるものが多いのですが、これもそう。なのでキャラメル味のアイスではなくて、キャラメルがアイスに生まれ間違えた感じなのです。日本で商品にしたら売れそうな気がします。トータルお会計は5%乗って3092ルピー(4762円)
インドでは1週間食いつなげる額!
ですが悔いはありません。美味しかったし、貴重な食体験になりました。
次回予告
いきなり市場に食べ物と、めし旅的話題で始まったムンバイ篇。そろそろ街の様子をお伝えしましょう。ムンバイでも有名な洗濯場、ドービー・ガートや海に突き出たモスク、ムンバイ散策に使える鉄道やバスの乗り方も書く予定です。
もちろんストリートフードの買い食喰いも!
引き続きよろしくお願いします。
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