5月5日の金曜日、ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタールにやってきて2日目のこの日は、
昼・夜ともに肉三昧!
お肉の合間にはモスタールの市内散策。スタリ・モスト以外の観光地を何も知らず、宿オーナーのお勧め通りに歩いてみると、内戦の爪痕を生々しく感じる1日となりました。
※文中のレート換算は実際に引き出した際のレートを紛失してしまった為、今のレートに2%乗せて、1KM(兌換マルク)=77.2円で記載いたします。
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ボスニア・ヘルツェゴビナの現地SIMをゲットします!
モスタールで泊まっている宿は、前回述べた通りwifiが不安定。とはいえ安めの宿を渡り歩いているので多少のブレは我慢できます。でもですよ、ブログ用の写真をアップロードするのに、
10回に1回も成功しないんじゃ、さすがに堪忍袋の緒が切れました。
よしじゃあ、もう現地sim買っちゃうもんねと、Googleマップで “sim card” と検索して出てきた電気屋さんへ向かいます。
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お昼前からモスタールのカフェは地元の人たちで鈴なり。今日は祝日か何かですかね。
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やってきた電気屋さん。スマホ関係のアクセサリーを扱っているので、いかにも置いてそうじゃないですか。中に入ってsimカードを探してるんですがと聞くと、
ああsimならタバコショップにあるわよ。
なるほど、店を間違えたようです(Googleマップ先生が)。失礼しました(Googleマップ先生が)。
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タバコショップというのはきっとこういう店ですね。最初に見つけた店で「simありますか?」と尋ねると、1GBのものしか置いてないそうで、
旅行者用のはもっとあっちで聞いてみな。
とスタリ・モストの方を指差します。なるほど、それはごもっとも。と思いながらも、そこから50mの別のタバコショップで聞くと、何種類か置いているとのこと。
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写真をアップロードするのにある程度の容量は欲しいけど、ボスニア・ヘルツェゴビナには1週間も居ない予定。ちょうど良さそうな10日間で10GB、3KM分の通話とSMS付きのを購入しました。料金はなんと10KM(722円)って、
安い!!
simの入れ替えは自分でやってくれというので、その店の前にあるベンチに陣取りさっそく取り掛かります。ところがsimを入れ替えて何度も電源を付けて消してをやってみても、電波は繋がりません。
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説明書(英訳もついてました)を読んで、繋がらない場合の番号にSMSを送ってみると、
返ってきたのはボスニア語(泣)
多分APN設定とかパスワードについて書かれてるのですが、これは完全にお手上げですね。恥を偲んでタバコショップのおばちゃんに見せると、無言で受け取りカチャカチャやって、
ホラ繋がったよ。
と返してくれました。顔は怖いけど、やさしいおばちゃんなのです。4G回線でサクサク速く、これは感動ものですね。気分が良くなった所で、それではお昼に行きましょう。
シンプル旨いグリル肉をローカル食堂で食べる。
ボスニア・ヘルツェゴビナでは、モンテネグロのように肉をグリルで焼いて食べる、シンプルな肉焼き料理が人気とのこと。いつも参参考にさせて頂いている “さぼわーる” さんのサイトで紹介されていた店が美味しそうなので、向かってみます。
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Ćevabdžinica Cernica というこちらのお店。正午より少し前という事もあり、客はお茶を飲むローカル3人組のみ。店に入り「肉食べにきました!」と言うと、
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モスタールでは初めて英語が通じないお店でした。それでも嫌な顔をされる事もなく対応してくれて、このメニューを見ながら、片言会話で注文を済ませます。
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ドリンクだけその場で受け取り、外の席へ陣取ります。なるほど、席には立派なメニューがあるんですね。
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飲み物はショーケースからこれを貰ってきました。ラベルがかわいらしいですよね。
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飲んでみると、コーラを薄くして気持ち酸味を効かせたような。
うん、これ好きです。
でも好みは分かれそうな味ですね。暫し待っているとお肉が到着。今回頼んだのは、チキンフィレと仔牛のストリップの、それぞれスモールサイズです。
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この写真↑の手前がチキンフィレ5KM(361円)。鶏のムネ肉と、これは笹身も混ざってますね。焼き色はつくけどパサつかない、
何とも絶妙な焼き加減です。
上にかかっているのは、大蒜とパセリのオイルソース。これは食が進みますね。
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こっちが仔牛のストリップ7KM(505円)。日本じゃなかなか食べられない仔牛肉も気軽に食べられるお値段です。さすが仔牛だけあって、とても柔らかくクセがないのですが、肉の旨味はしっかり感じられます。旨いなぁ…。それにしてもこの店のグリル、薄く小さく切った感じが日本の焼肉を彷彿とさせます。思わず、
ライス大お願い!
と言いたくなる所ですが、今回の肉のお供はこちらです。
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ピタのような中が空洞のパンなのですが、これが火傷しそうなほどの激アツ!しかも油なのか脂なのか、全身テラテラ状態なのです。これはダメです反則です。
こんなの旨いに決まってるじゃないですか!
熱さにハフハフさせながら肉と一緒に頬張ると、もうバカ旨。ボスニア・ヘルツェゴビナは、パン系がかなり旨い気がします。
生々しくて謎々しい、モスタールの観光散策。
モスタールについてはボンヤリと橋のイメージしかなくて、町を散策するのに参考にしたのは宿オーナーが印をつけてくれた観光マップ。お昼を食べて近くの印を目指してみるとその途中には、
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やたらと雰囲気のある廃ビルがありますね。え、ちょっと待ってなんか白いの居る∑(゚Д゚)
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ちょっとヤダ怖いですって!
項垂れて背を向けてる感じがとても意味深です。写真だと分かりづらいかもですが、よく見ると建物の壁に開いてる穴は銃痕なのですかね。
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先へ進み、マップに印が付いているのはこの建物。こっちも封鎖された廃ビルなのですが、ウォールアートが沢山描かれて名所化しているようです。
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こっちのビルはもう、分かりやすく大量の銃痕が残っていて、
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どれだけ激しい内戦だったか、生々しく感じられますね。ボスニアの内戦は過去最悪と言われていて、同じ地域に住んでいた隣人同士がボシュニャク人・セルビア人・クロアチア人の3つに分かれて壮絶な戦争をしたのですね。
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そもそも3つの民族は人種・言語はさして違わないお隣さん同士。大きな違いは歴史的背景と、それに紐付く宗教です。さっきの順にイスラム教・キリスト教正教・カトリック。そのお隣さん同士がユーゴスラビア解体後の主導権を巡って戦争し、
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更には虐殺や民族浄化までいっちゃったというのですから、我々日本人には想像を絶する世界。
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それでも今はまた問題を抱えながらも共に生きている。人間てほんと弱くもあり強くもありですね。
少し気分を変えに、お隣の公園へ向かいましょう。
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緑が眩しい公園で、子供たちが遊び笑えるようになって良かったと思いながら、ウクライナでは今また子供まで殺されているのですからね。
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気分を変えるはずが、ついつい戦争に頭がいってしまいます。そんな気持ちをぶち壊してくれるのが、
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この謎のブルース・リー像。何かモスタールとの曰くがあるわけでもなく、何故ここに建てられたのかは住人含めて謎なのだそう。
いや経緯知ってる人まだ生きてるでしょう。
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しかも微妙に顔が似てなかったり、ツッコミどころ満載です。
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公園の前にある目立つ建物の前がスペイン広場。スペイン広場といってもローマの休日みたいなチャラっとした気配は全くありめせん。だってここ、内戦の時に犠牲になった国連保護軍のスペイン兵を記念するものだそうですから。
やはり重いですよ、モスタール。
モスタールの後にサラエボへ寄って行くか、直接トラヴニクに行くか。迷っていたけどトラヴニク直行に決めました。小さな町トラヴニクにはさして観光名所は無さそうですが、ボスニア・ヘルツェゴビナ一番と言われる超絶有名チェバピ屋さんがあるのです。やはりサラエボに寄ってなどと悠長なこと言ってる場合じゃありませんよね。
チェバピまっしぐら!!
でいきましょう。という訳で、肚を決めたら即バスチケットを押さえるのです。
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近いから直接バスターミナルに買いにきました。
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トラヴニクまでは25.5KM(1841円)。ところでモンテネグロ以降、バスチケットはこんな感じのレシートみたいなの。間違えて捨てそうになって焦りました。
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懸案も片付いたし、思い観光の気分転換にはアイスですね。クロアチアはドブロヴニクの流れを汲んで、モスタールにもアイス屋さんが大量発生しています。でも値段はドブロヴニクの半値以下。中心街で相場は1スクープ2KM(144円)です。これはデーツと苺の2種盛り。
デーツのアイス旨いです。
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暫しwifiを借りてブログ書き。そのまま夕ごはんまで時間潰しましょうか。
夕暮れのモスタールと、山盛りお肉。
昼間は連日観光客でごった返すスタリ・モスト周辺も、夕暮れ時ともなれば人の波は引いていて、ここからは泊まり客だけの時間。モスタールは例えばドブロヴニクからも大量の日帰りツアーが出ていたり、基本泊まらずに帰る人が多いようです。
そこに3泊とか贅沢でしたね(汗)
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土産物屋もゆっくり見れるし、
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夕暮れの橋も雰囲気があって素敵。
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橋の上からのネトレバ川はやはり美しいのです。
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ところでスタリ・モストの辺りには沢山の細かい支流があって、こんな風にネトレバ川に流れ込んでいます。
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いくつもある支流沿いは眺め自慢のレストランがひしめき合い、今回訪れた店もその中の一つ。宿オーナーお勧めのヒンディン・ハン/Hindin Han です。
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メニュー全部載せるか迷ったのですが、一応ね。大量のメニューの中でもGoogleマップの口コミを見るに、この店はグリル肉を頼むのが吉とみます。
あれ、昼とかぶっちゃった。
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まあ昼の店とは客層も値段も違うから、比べてみるのも良いでしょう。ハウスワインをグラスで頼んだら、2杯分入ったデキャンタで出てきましたよ。
はい、多い分には文句ありません。
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飲んでみると僅かに微発砲しているけど若さは感じません。しっかりボディ感もあってかなり美味しい。
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こちらは伝統的なボスニア料理だというベゴヴァ・チョルバ/Begova Corba。鶏肉とオクラのスープで、オクラはトルコでも食べた小指の先より小さいやつです。他にも色々な野菜が入り、トロリとしたスープは
素晴らしく優しい味わいでおいしい。
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さてお肉です。注文したのは39番のミックスグリルミート小。
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内容は骨付き仔牛肉に、仔牛肉の串焼き、仔牛のレバーに鶏にソーセージにチェバピと、まさに
お一人さま肉パラダイス!
ただちょっと見た目がね…。
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このだいぶ黒く焼かれたレバー。こんなに焼いちゃあ、パサつくだろうにと食べてみると、
おお〜甘やか。
ギリギリでパサつかない加減に焼かれているのですね。鶏肉も上手に焼かれておいしいし、
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こちらは仔牛の骨付き肉。見た感じ表面は乾燥肌にやられてそうですが、
ほうっ、驚くほど柔らかいですよ!
仔牛串はより肉らしい噛み応えがあって、どちらも旨い。この2品だけでも150〜200gはありそうで、十分1人前と言って出せる量です。
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挽肉を棒状にしてグリルしたチェバピはスパイシーで食欲を煽り、フニャンとした皮に旨味たっぷりの牛挽肉が詰まったソーセージはエスニックな風味が強くておいしい。コトルで食べた名店タンガのBBQには及ばないものの、焼き方の上手さに驚きます。そしてやはり、
スモールと言いながら量が多すぎる∑(゚Д゚)
この肉盛りが23KM(1776円)はかなりのお得感です。スープとワインを入れてもお会計は33KM(2548円)。ドブロヴニクなら3倍は取られそうな気がしますもん。
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うん、やはりセルビア・モンテネグロに来たのは大正解!夕日が映える美しいネトレバ川を見ながら、宿へ戻ったのでした。
次回はモスタール3日目。の予定ではあるのですが、3日目の夕食が初日とかぶっていて内容的にかなり薄くなりそう。もしかしたらその翌日のトラヴニクへの移動あたりまで書くかもしれません。
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